> 日本人が英語ができないのは、英語に「テスト」があるからです。
> これは学校の定期テストも、入試も、検定も全部含みます。

 

一個人がブログで何を書こうが構わないでしょ、、、と言ってしまえばそれまでです。しかし、現役の高校英語教員がこんな的外れな事を書いているのは、端から見ていて恥ずかしいです。


1. 日本人がヒンディー語ができないのは、ヒンディー語に「テスト」があるからです(戯言)。
ヒンディー語を読んで、聞いて、書いて、話せる日本人は極めて少ないです。私の知人にはひとりもいません。それは何故か?ヒンディー語に「テスト」があるからですか?馬鹿馬鹿しい話ですね。

 

ウィキペディアによると、「ネイティブスピーカーの数が多い言語」は中国語、英語、そしてヒンディー語の順だそうです。決してマイナーな言語ではありません。でも、成人するまでにヒンディー語の「テスト」を受けた日本人は何人いるのでしょうか?極めて少数であることは確かです。

 

日本人の99%以上はヒンディー語の「テスト」を受験せずに大人になりますが、ヒンディー語の文字すら読めません。日本人がヒンディー語ができないのは、ヒンディー語に「テスト」があるためではありませんよね。あまりにバカバカしくて、ブログ記事にするのも気が引けますが。

 


2. 外国人が日本語ができないのは、日本語に「テスト」があるからです(デタラメ)
外国人を対象にした日本語テストがあるのをご存知でしょうか。日本語能力試験には、N1からN5まで5つのレベルがあります。この日本語テストを廃止すれば、日本語ができる外国人の数は大幅に増えるでしょうか?

 


3. 今時の小学生は英語が堪能です(嘘ですよ)
小学校では英語の時間がありますが、まだ正式な教科にはなっていません。ですから、ほとんどの小学校では英語の定期テストはありません。では、最近の小学生は英語が堪能かと言うと、せいぜい数百単語しか知らないでしょう。

 

一方、ブログ村には「親子英語」というカテゴリがあります。自分の子供にバイリンガル教育をしている親が子供の成長過程を記録しています。英検2級に合格した小学生も珍しくありません。検定試験を受けても英語を使って楽しんでいる小学生がいます。

 


4. TOEFLやIELTSを受験する人は英語を「使える」ようにはなりません(大嘘)
資格検定試験を受けるのが好きな人もいますが、TOEFLやIELTSを受験する人の多くは留学準備が目的です。志望校が提示する基準点を満たせたら海外に留学し、英語を使って単位を取って学士、修士号を取得します。英語を使う職に就く人も少なくないでしょう。

 


5. 聖和学院の生徒は英語が使えません(嘘ついてごめんなさい)
私立中学・高校では、それぞれ特色のあるカリキュラムを施行している所があります。聖和学院では全校プロジェクトとして「中3で英検準2級取得」を目標に掲げているようです。単なる検定試験対策だけでなく、英語漬けの宿泊研修ではゲームや実践的な電話の会話を体験し、英語学習を通して友情を深める生徒もいます。検定試験という具体的目標を掲げることと英語を使って楽しむことは、決して相反することではありません。

 


6. 日本人は大学入学後に英語力が飛躍的に向上する(笑)
外大生は例外かもしれませんが、一般に大学3年生になると自分の専攻・専門教科が中心になり、英語の「テスト」が無くなります。もし、日本人が英語ができないのは、英語に「テスト」があるからであれば、英語の「テスト」が無くなる大学3~4年生の英語力は飛躍的に向上するはずですね。でも実際は、将来の就活を視野に入れて自主的に英語学習を続ける人もいますが、大半は大学入試当時の英語力が失われていくのが実情ではないでしょうか。


> 日本人が英語ができないのは、英語に「テスト」があるからです。
> これは学校の定期テストも、入試も、検定も全部含みます。

 

英語に「テスト」があろうと無かろうと、高い英語力を身に付けて日常的に英語を使うようになる人もいれば、そうでない人もいます。当たり前ですよね。でも、どういう思考回路を持っているのか分かりませんが、極端な思い込みに走ってしまう変な人がいます。そんな人が職場にいると、周りの人も大変だと思いますが。