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英語のQ&A

なぜ英語が上達しないのか?
どうすれば英語が話せるようになるのか?
英語に関する疑問・質問を解消して行きましょう

文法の知っておくべきポイント123


ポイント1

英語と日本語の文法で、一番違う点はなんでしょう?


「言葉を並べる順番が違う!」

という意見が一番多いように思います。確かにそうですが、それより重要な点があります。

それは「日本語には主語を付けない」というところです。


「昨日の野球の試合みた?」

「仕事が忙しくて観れなかったよ!」

どちらにも主語がありません。日常の会話で「あなたは~」や「私は~」を文頭に付けて話すことは殆どありません。

しかし、英語の場合、誰もが必ず知っている最大のルールが、「英語の文は主語・動詞の順番で始まる」ということです。

英語の文章の始めに来る筈の言葉が、日本語の文にはないのですから、これは順番が違う以前の大問題です。


ポイント2

英語の文法は大事なことが先に来る


ニュースの一文です。

''An earthquake with a magnitude of 4.9 jolted the Kanto region on Tuesday morning.''

「火曜日の朝、関東地域においてマグニチュード4.9の地震を観測しました。」


英語の文章と日本語の文章を比べて、何が一番違うと感じるでしょう?

確かに並べる順番が違います。でも、ただ順番が違うことが分かっていても、どのように違うのかが分からなければ使えるようにはなりません。

どちらの文章でも、一番大事な「地震」'' an earthquake '' がどこにあるかが重要です。日本語の文章では、最後まで聞いて地震が起きたことを理解するのに対して、英語では最初に地震という言葉が飛び込んで来ます。

つまり、日本語の文章では、文章を最後まで聞かないと、何がどうなったのかを理解することが出来ないのに対し、英語の文章では大事なことから順番に並べて行く為、最後まで聞かずとも、何がどうなっているのかをイメージしながら聞くことが出来るということが、大事なポイントです。


ポイント3

英語の文法は状況をイメージしながら組み立てていく


上記のポイントが理解出来ると、日本語の文章を作ってから英語にするという手順には、問題があることが分かって来ます。主語のない文章に主語を付けて、文末に来る大事な部分を前に持って来て、なんてことを頭でやっていては、スムーズな会話をすることは不可能です。


それでは、どうすれば良いのか?

ここでもやはり、相手の立場で考えることがヒントとなります。私達は日本語で生活しているのですから、意識しなくても文末を重視してしまうのは当然です。

しかし、それと同時に英語を話す人にとって、文頭に大事なことが述べられることは当然なことなのです。そのことが分かっていれば、大幅に英語の感覚に近づくことが出来ます。


英語の上達法として、是非覚えておいて欲しいことが、英語の文章は状況をイメージしながら組み立てていく、ということです。言葉の一つひとつを日本語から英語にするのではなく、物や行動をそのまま英語にしていく感覚です。


状況をイメージ(映像化)することで、主語になる人物や物が必ず登場して来ます。その主人公(主語)の動作をそのまま動詞にして、動作の向かっている物(目的語)、という順番に並べていけば良いのです。

物や動作をそのまま英語にすることが出来るようになるには練習が必要です。それでもコツが分かってくると、わざわざ日本語から訳さずに、英語を話すことが出来るようになります。


皆様にも既に、日本語から訳さずに、英語でそのまま言える単語が幾つかあるはずです。例えば、車を見て、英語では ''CAR'' だと、考えなくてもすぐに分かるはずです。その感覚で、鉛筆などで書いた字を消すモノが '' eraser '' 、お腹がグーと鳴って何か食べたい状態が '' hungry '' と、日本語から訳すのではなく、物や動作に対しての英単語を増やしていくことが理想です。ちなみに、'' eraser '' は言葉通り、消しゴムに限らず、黒板消しにも、ホワイトボード消しにも使える単語です。


簡単でないことは、百も承知です。しかし、スムーズに外国語を話せる様になるとは、こういうことなのです。


状況をイメージしながら文章を組み立てる感覚を一つ紹介します。

主語からズームアウトしていくような感覚です。


昨日何をしていたかをイメージします。私と息子の話です。それが主語です。'' My son and I ...'' そこからカメラをズームアウトするように、広げていきます。二人で買い物に向かいました。'' went shopping ...'' 行った先で、新しい靴を買いました。'' bought new shoes ...'' その靴は、息子のサッカーの試合の為に買ってあげました。'' for his soccer game. ''

'' My son and I went shopping to buy new shoes for his soccer game. '' となります。


初めから長い文章を作る必要は全くありません。初めは一つの文章に一つの動詞(主語・動詞・目的語)で十分です。日本語の文章を忘れて、短くても良いので、思ったことをそのまま英語にする練習を始めてみて下さい。

Q. 英語が話せるようになるのに文法は必要ある?


A. 英語が話せるようになるうえで文法が必要か? 結論からいうと答えはYESです。

大人でも子供でも同じです。自分の言いたいことを正確に伝えたいのであれば、正しい文法が必要となって来ます。文法を把握せずに英語を話すのは、音譜が読めずに楽器を演奏するようなものです。音譜が読めずに楽器を続けるには限界があるのと一緒で、文法を理解していないと、会話でもすぐに行き詰まってしまいます。


日本人は日本語の文法を学ぶことなく、自然に身につけて来ました。小学校でも特に勉強することはありません。主語、述語などの文法用語も、英語の勉強を始めて、初めて耳にした、という人も少なくないでしょう。日本語の文章でも意識したことがないことを、いきなり英語の勉強で理解しろ、と言われても、スムーズに行かないのは仕方ありません。


「日本の学校は文法ばかりやっているから、会話が出来るようにならないんだ!」という意見は、高校生には当てはまります。しかし、会話をするには少なくとも、中学12年生で習う文法が必ず必要になって来ます。たしかに文法ばかり勉強していても、実際に口に出して練習しないと、いつまでたっても話せるようにはなりませんが、基礎の文法が分からずに日常会話をすることは不可能です。

日本語の文法も勉強せずに身についたのだから、英語の文法も勉強せずに身につくだろう、と考えたくなるのも当然です。しかし、そう簡単には行きません。私達が自然に日本語を話せるようになるまでに、生まれてから何万時間日本語を聴き、何万回口に出して練習してきたのでしょうか。同じことを英語で望むのであれば、同じ時間を英語に費やさなければ、自然に文法を身につけることは出来ません。

当然、そんなことを日本の環境で実行するのは、現実的ではありませんので、ある程度、日本語の文章を理解しているのであれば、日本語で文法を習ってしまった方が時間的にも効率が良いと言えます。これは外国人講師の英会話レッスンに通っている小学生にも当てはまります。主語や動詞を理解出来る年齢であれば、日本語で説明してあげた方が理解が深まり、外国人講師のレッスンがより意味のあるものとなって行きます。


それでは、どれくらいの文法を理解すれば良いのかというと、日常会話レベルであれば、中学2年生までの文法をしっかり使いこなせれば十分です。単語に関しては、必要に応じて増やして行くことが前提ですが、3レベルまできちんと覚えていれば問題ないでしょう。


そのレベルであれば、多くの人が既に話せるようになっている筈なのに、なぜ殆どの人が話せるようになっていないのでしょうか。その答えは簡単で、学生のほぼ全員が英会話の為に文法を学んでいるのではなく、テストで合格する為だけに勉強しているからです。


文法は自分の為のものではありません。英語でしか理解出来ない、相手の為のものです。自分では正確だと思う文章でも、聞いている人が分からなければ、何の意味もありません。相手に自分の気持ちを理解させるには、最低限の文法を理解しておく必要があります。


これから少しずつ、なるべく分かりやすく、文法に関しての説明をしていきたいと思います。