タクシーに乗ったところ、運転席と助手席の後ろ両方にアクリル板が張ってあり、前と後部座席が完全に隔離されていました。

ここ最近は運転席のガードは一般的になりましたが、両方をガードしてあるのは珍しい気がします。

イギリスやアメリカのタクシーは、同じように犯罪対策として前後が完全に隔離された設計になっていますが、それを彷彿とさせます。

今年に入ってからタクシーでの殺人事件は何件か起きていますし、つい先日も19歳の少女が包丁を運転手に突きつけて強盗をしたという事件がありましたが、タクシー側もイギリスやアメリカ並みに犯罪対策をしないと、危なくて仕事もしていられないということでしょう。

タクシー強盗は10年のトレンドで見ると増加傾向にありましたが、ここ数年を見ると数は減少してきていますので、やはりアクリル板や最近導入されている防犯カメラが功を奏しているようです。

ちなみに水と安全はタダだと言われたことがあった日本において、今や両方ともにお金と注意を払わないといけなくなっているわけですが、それでも犯罪で見ればまだまだ安全な国です。

バブル崩壊後、日本の犯罪数はわずか10年で2倍になりましたが、とはいえ現在の人口に対する主要犯罪の発生率は1.5％で、イギリスが8％、フランスが6％、アメリカが3.5％であることを考えるとましな水準です。

とはいうものの、まだまだ景気の回復は見えず、そうした状況では犯罪も凶悪化しがちです。このごろの犯罪のニュースを聞くにつけて、背筋がぞっとするような犯罪も出てきました。

ラスベガスでもリーマン・ショック後に銃の保有率が急に上がったというニュースがありましたが、日本でも現在の経済環境は犯罪に悪影響を及ぼしかねず、常に安全には自ら気を付けておかないといけません。
（ラスベガスの銃の保有率が上がったという話はこちら。）

タクシーに見る治安の悪化