前回、前々回の「æ」や「ɑ」、そして今回説明する「ʌ」は、日本語の発音としては、どれも「ア」に近いわけですが、それぞれ、微妙に違います。


この微妙な違いは、自分で発音を意識することによって、それなりに聞き分けられるようになります。特に、目の前に会話する相手が存在するときは、表情(特に口の形など)からも判断することができるようになります。


余談ですが、僕は、いまだに電話口から聴こえてくる英語の聴き取りは、結構苦手です。いわゆる「R」と「L」の発音の違いとか、「ɑ」と、これから説明する「ʌ」の違いとか、早口でまくしたてられると、結構キビシイ時があります。


ですから、皆様も、英語を発話するときは、恥ずかしいくらいに表情豊かに、大げさなくらいに口を動かしてしゃべりましょう。そうしたほうが、相手はきちんと聴き取ってくれます。


さて、それでは「ʌ」の発音についてです。


duck


という単語の発音記号は、


dʌ'k


となりますが、この「ʌ」という発音記号は、要するに


短く、早く、「ア」と発音する


という、そういう発音記号です。


ですから、duck の発音を、カタカナで表現してみると、


ダ


という感じでかけるでしょうか。半角カタカナで書いているのは、それを短く発音するという意味です。


なお、「ダック」と「ダ」と「ク」の間に小さい「ツ」を入れないようにしましょう。


hat も「ハット」ではなく ヘアト(hæ't)ですし、dot も「ドット」ではなくダアト(dɑ't)です。間に「ッ」は要りません。下線や、文字を大きくしたりすることの意味は、前回の記事をご覧ください。

僕は常に思うのですが、日本人が「英語で考える」というのには無理があるのではないか、と思っています。


「英語脳をつくる」という言葉を聞いたことがありますが、僕自身、3年という長い時間をかけて英語を勉強してきましたが、自分の脳の中に「英語脳」なるものが形成されたという実感は全くありません。


アメリカ人の友人と英語で会話するときも、まず最初に、自分の言いたいことが日本語の文章でパッと浮かんできて、その次に、その日本語の文章を英訳するという作業を頭の中で行います。そして、英訳した英文を口から発話する。いまだにそういう状態です。


また、逆に、そのアメリカ人が話した英語も、一度頭の中で日本語に和訳しております。英語が「英語のまま」耳にすんなり入ってくるという状態では、決してありません。


僕は、英語を話すにしろ、英語を聴き取るにしろ、必ず日本語のフィルターを通るという過程を経なければ、英語を使うことができません。


この状態が、英語を使って仕事をしている人間として、好ましいのか、好ましくないのかはわかりませんが、いずれにしろ、英語を使わなければならないという状況で不便に感じたことは1度もありません。


また、逆に訊いてみたいのですが、「英語に慣れろ、とにかく慣れろ、理屈など要らないわい」という方針で英語を学習してきた方々は、その勉強法を貫徹して、英語をある程度までマスターすることはできたのでしょうか?


よくある「とにかく慣れろ」式の勉強法に、「ある一定の長さの英文を暗唱できるようになるまで繰り返し音読する」とか「とにかく英文法などメンドウなことは置いといて英語を浴びるように聴きましょう」というものがありますが、仮に、その勉強法で英語を3年間勉強して、英語を話したり、書いたり、できるようになるものなのでしょうか?


ちなみに、僕はその勉強法に挫折しました。理屈もわからず、その文がどうしてそういう意味になるのかもわからず、ただ作業的に文章を黙々と丸暗記するという作業に、僕の脳は大いなる「拒否反応」を起こしたからです。


僕だけに限らないと思いますが、ある一定の年齢に達した人間は、ある事柄を理解する際に、どうしても脳が「理屈」を要求すると思います。


「なんでそうなるの」という質問に「そうなってるから」という返答は、頭の固くなってしまった僕のような大人は、非常にストレスを感じてしまうのです。


その結果、僕は、2か月ほどでそれまでの勉強法を中止して、英文法をきちんと復習しなおして、3年という月日はかかりましたが、今では、英語の使用に不便を感じない状態にまでなりました。


英語に理屈は必要です。僕は確信を持ってそう言えます。

英語の発音をカタカナで表記するさい、必ずしも正しく変換されていない場合がたくさんあります。


具体的な例を挙げると、


Twitter


というのを、日本ではみなさん「ついったー」といいますが、これは正確に言うと正しい発音ではないです。


トゥイラ


とでも書いたほうが、本当は原音に忠実であるかと思います。


また、よく「コンテンツ」という言葉も聞きますが、これも正しい表記ではないです。


content の発音記号は


kɑ'ntent




おそらく content とつづられている単語なので、「コンテント」とそのままローマ字感覚で読んでしまうのだと思うのですが。


この「ɑ」という発音記号を僕は、


あくびの「ア」


と、勝手に呼んでいます。


ちょっとあくびをしてみてください。あくびが出なければ、あくびが出るマネをしてみてください。なんか、くちがガーと開いて、喉の奥から「ア」が、おなかの中から「ア」が出てくる感じがしませんか?その「ア」です!!


では、content を発音してみましょう。前回の記事のようにカタカナで書いてみますと、


カアンテント


文字を大きくしたり、下線を引いたりしていることの意味は前回の記事をご覧ください。