Android通話アプリの検証は“時刻と言語の統一”が命。
時系列ズレや表記差による偽バグを防ぐために、日時・タイムゾーン・24時間表記・言語/地域をそろえる理由と手順をまとめます。
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✅ 結論
まず「全端末の時刻と言語をそろえる」。
これだけで、証跡の読み違い・再現不能・“バグっぽい差分”は大幅に減ります。
テストのスタートは時計合わせと表示の標準化から。
🧠 なぜ揃える?(3つの理由)
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証跡の整合:録画/スクショ/ログのタイムスタンプが秒単位で一致。
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表記差の排除:言語/地域差(日本語/英語、日付形式)でUIが変わるのを防ぐ。
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再現性の担保:A端末とB端末の“見え方”を揃え、議論を短縮。
🧭 事前ルール(チームで宣言)
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タイムゾーン:例)GMT+09:00(東京)で固定。
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時刻表記:24時間表示で統一。
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週の開始:月曜 or 日曜、どちらかに固定(チームで決める)。
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言語/地域:まずは「日本語/日本」。多言語は別シナリオで。
🕒 手順1:時刻をそろえる(共通)
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設定 > システム > 日付と時刻
- 自動日時 をON
- 自動タイムゾーン をON
- タイムゾーン を GMT+09:00 東京 に固定(表示があれば確認)
- 24時間表示 をON -
端末名と同じ画面をスクショ(証跡化)
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ファイル名例:
YYYYMMDD_DeviceA_OS14_Time_Tokyo_24h.png
📌 メモ
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Wi-Fi専用端末でズレる場合は、自動をOFF→ONで再取得。
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キャリア時刻が不安定なら、一時的に「手動→東京→自動に戻す」で同期。
🌍 手順2:言語と地域をそろえる(共通)
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設定 > システム > 言語と入力 > 言語
- 日本語 を最上位に(他言語は下げる/削除) -
設定 > システム > 地域
- 日本 を選択 -
同じ画面をスクショ(証跡化)
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ファイル名例:
YYYYMMDD_DeviceB_OS15_Locale_JP.png
📌 メモ
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一部端末は「地域」の項目名が異なる(“国/地域”など)。検索バーで「地域」と入力すれば早い。
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多言語検証が必要なら、別チケットで英語/中国語などを切り替えて実施。
🔁 2台以上での“同期儀式”(60秒で完了)
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両端末で 時刻画面 を開く → 自動/東京/24Hを声出し確認。
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時計アプリ の“世界時計”に「東京」を追加して時刻一致を目視。
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スクショ2枚(A/B)をBacklogのタスクに添付し、コメント:
「2025-09-25 09:00 JST 時刻同期OK/言語=日本語/地域=日本」
🧪 チェック観点(通話アプリで効くポイント)
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着信画面や通話履歴の時刻表記(24Hで統一されているか)
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長い日本語の折返し(言語/地域が違うと並びが変わる)
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連絡先の五十音順の順序(“日本語/日本”で基準化)
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ロック画面の通知時間が正しく並ぶか(A/B端末で同一順)
🧱 トラブルと回避策(よくある“あるある”)
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自動にしてもズレる
→ 機内モードON→OFF、Wi-Fi→モバイルの切替、再起動。改善しない場合は一時的に手動で東京→再度自動へ。 -
24時間表示が見当たらない
→ 設定検索で「24」と入力。メーカーにより場所が異なる。 -
言語を上げてもアプリが英語のまま
→ アプリ内の言語設定が優先になっている可能性あり。アプリ側の設定を確認。 -
Aは日曜始まり、Bは月曜始まり
→ カレンダーアプリの設定で週の開始を統一。チーム標準を明記。
🧩 運用テンプレB
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環境:時刻=自動/東京/24H、言語=日本語、地域=日本
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確認者:@testerA, @testerB
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証跡:
20250925_DeviceA_TimeLocale.png, 20250925_DeviceB_TimeLocale.png -
備考:週の開始=月曜、端末名=DeviceA_Android14/DeviceB_Android15
📌 プリフライト(環境固定:時刻×言語)
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自動日時・自動タイムゾーンON ✅
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GMT+09:00(東京)/24時間表示ON ✅
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言語=日本語(最上位) ✅
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地域=日本 ✅
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スクショをBacklogへ添付 ✅
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2台の時刻一致を世界時計で確認 ✅
📌 要点3行まとめ
・時刻(東京/24H)と言語/地域(日本語/日本)を端末全てで統一。
・テスト前に“同期儀式”+スクショ証跡で再現性を担保。
・多言語は別シナリオで実施し、基準線を崩さない。