通話アプリ検証の肝はネットワーク切替の瞬間。まず“素の回線で固定”、次に計画的に揺らして、無音時間と復帰を秒で測る。Wi-Fi→LTE/LTE→Wi-Fi/APハンドオーバ/帯域制限まで、5分で走れる手順を公開。
← ハブ記事へ戻る(保存版|Android通話アプリ検証“土台作り”)
→ 関連:第3章(ネットワーク)/別記事4(通知が出ない理由)/別記事5(権限一括)
✅ 結論
最初は“固定”、次に“1条件だけ揺らす”。
基準線(素の回線)を作り、Wi-Fi→LTEやAP跨ぎなどを一つずつ変えて、無音時間(秒)と再接続の成否を記録。原因が一直線に浮き上がります。
🧭 事前セット(60秒)
-
A=Wi-Fi 5GHz固定/B=LTE(4G/5G)
-
Wi-Fiアシスト/スマート切替=OFF
-
APN=標準、VPN/Private DNS/データセーバー=OFF
-
画面録画=60fps+タップ表示ON+充電中スリープ無し
-
命名:
YYYYMMDD_HHMM_ScnID_AtoB_5GtoLTE.mp4
📌 まず変更なしの基準結果を1本残す。
🧪 実験1:Wi-Fi→LTE(王道)
-
A→Bで発信(Aは5GHz)
-
30秒安定後、AのWi-FiをOFF
-
無音時間(秒)/UI変化/再接続の有無を記録
-
60秒継続して終話
🎯 目安:無音 ≤ 1.5秒(3秒超は要調査)
💡 コツ:手を1回叩く(録音にマーカーが残り秒測定が楽)
🧪 実験2:LTE→Wi-Fi(逆方向)
-
AをLTE固定で発信
-
通話中にAのWi-Fi ON→既知SSID(5GHz)へ
-
再接続の速さ/無音時間を記録
-
不安定なら**別SSID(5GHz)**で再試行
🧪 実験3:APハンドオーバ(同一SSID・別AP)
-
ルーター2台 or 中継器で同一SSID構成
-
Aは5GHz接続のままAP境界をゆっくり横断
-
無音/遅延/UIラグを秒で記録
🧪 実験4:帯域制限(耐性テスト)
-
ルーターのゲストSSIDを5–10Mbpsに制限
-
Aを接続し、同手順で通話
-
併走で動画ストリーミングを流して混雑を再現
🎯 記録テンプレ(秒で書く)
-
条件:5GHz→4G(Wi-Fi→LTE)
-
無音:1.2秒(手叩き→音復帰)
-
再接続:成功/発話ラグ0.8秒
-
ファイル:
20251121_Scn01_AtoB_5GtoLTE_DeviceA_OS14.mp4
📌 “秒”で書くと議論が速い&正確。
🔍 切り分けフロー(迷ったらこれ)
-
素へ戻す(VPN/Private DNS/省データOFF、APN標準)
-
**有線LAN(USB-C)**でAを固定 → 無音が消える?
-
2.4GHzに切替 → 改善/悪化を比較
-
SIM入れ替え/別キャリア → キャリア要因
-
別AP/別ルーター → 機器要因
🧱 “瞬断の犯人”トップ5
-
Wi-Fiアシストが勝手に経路変更
-
データセーバーでFCM/ソケットが絞られる
-
**Private DNS(DoH)**で名前解決遅延
-
AP跨ぎでRssi谷ができる(配置見直し)
-
BT機器の再接続で音の出口が切替(ヘッドセットは固定)
🧰 現場ワザ
-
手叩きマーカーで秒測定を可視化
-
A=Wi-Fi/B=LTEを回で入れ替え(対称性チェック)
-
通話中にスピードテスト(通信と音の相関を把握)
-
命名規則の一貫性で検索性アップ
📎 Backlogテンプレ(コピペ)
-
事象:Wi-Fi→LTE切替で無音 2.8秒(A→B)
-
環境:A=5GHz、B=LTE、APN標準、VPN/Private DNS/省データOFF
-
手順:発信→30秒→AのWi-Fi OFF→計測
-
期待:無音 ≤1.5秒、再接続OK
-
実際:無音2.8秒、復帰後ラグ1.2秒
-
証跡:
20251121_Scn01_AtoB_5GtoLTE.mp4(手叩きあり) -
優先度:P2(再現率80%)
📌 プリフライト(切替テスト用)
-
A=5GHz固定/B=LTE固定 ✅
-
Wi-FiアシストOFF/APN標準/VPN・Private DNS・省データOFF ✅
-
録画60fps+タップ表示+充電中スリープ無し ✅
-
手叩きマーカーで秒測定 ✅
-
命名規則で保存&Backlog添付 ✅
📌 要点3行まとめ
・固定→1条件だけ揺らす。 無音は“秒”で記録。
・Wi-Fi→LTE、LTE→Wi-Fi、AP跨ぎ、帯域制限の順で深掘り。
・詰まったら“素へ戻す”→有線→別AP/SIMで切り分け。