赤ずきん予告トレーラー
「トワイライト~初恋~」のキャサリン・ハードウィック監督がグリム童話の『赤ずきん』をモチーフに描くファンタジー・ラブサスペンス。危険な恋に落ちるヒロインの運命と村を襲った謎の人狼の正体をミステリアスかつダークなタッチで描き出す。主演は「マンマ・ミーア!」のアマンダ・サイフリッド。若く美しい女性ヴァレリーが暮らす村の周辺には恐ろしい狼がおり、村人は狼と協定を結び、生け贄を捧げることで村の平和を維持してきた。そんなある日、ヴァレリーに裕福な家の息子ヘンリーとの縁談話が持ち上がる。幼なじみのピーターを愛する彼女は、ヘンリーとの結婚を決めた両親に反発し、ピーターとの駆け落ちを決意するが…。
※以下激しくネタバレ注意※
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「赤ずきん」と言えば、誰もが一度は幼少時に絵本、もしくはテレビで拝見したことがあると思う。
私が幼少の頃から覚えている赤ずきんの話で印象的なシーンは、「オオカミのおなかに石をつめる」、「おばあさんがオオカミに食われ、おばあさんに化ける」、「赤ずきんは最後は猟師に助けられる」である。
この作品では、そのような印象的なシーンの焼き直しがそーれそれと散りばめられている。
この映画のオオカミは、普段人間の姿で生活しており、満月の夜にだけオオカミに変身し、人を襲う。倒す方法は銀(ナイフ、剣、銀で装飾を施した爪でもいい)でオオカミにダメージを与えること。またオオカミは教会の敷地内には入ってくることができない。なお、オオカミに変身するのは性別によっては左右されない。もちろん普段は人間であるので、オオカミ×人間が交尾しても普通に子供は生まれるらしい笑(子供はオオカミの血が半分混ざってはいるが、その後オオカミにかまれない限り変身はしないようだ)。ちなみに普通の人間がオオカミに噛まれてしまう(引っ掻き傷ならおk)とその人もオオカミになってしまう(完全にヴァンパイアやん笑)。
そんなわけで、普段は人間かオオカミかわからないので、もしかしたら隣の人がオオカミ!?いや、恋人もオオカミかも・・・いやいやいや、自分の親でさえオオカミかもしれない!?という状況が起こる。
オオカミが現れ、村人を次々と襲っていく、そんな中ついに赤ずきんの目の前に現れるオオカミ。
そして、「一緒に行こう」と話しかける。隣にいる友達にはオオカミが言葉を喋っているのかすらわからん描写。
この時点で、
オオカミの言葉を理解できる赤ずきん=オオカミの仲間?もしくは子供?
なら、オオカミは赤ずきんの家族の中の誰か。
オオカミに引っ掻かれている母親を除くと、父親とお婆さんのどちらかということになる。
この二人のどちらかがオオカミなのかが私は見ていて断定はできなかった。
まあ明らかにお婆さんの方にオオカミ臭を漂わせていたので、それはミスリードで、オオカミは父親かなぁとは思ったが、確証は得れず。
ラスト5分ほどでネタばらし。
お姉さん殺害とヘンリー父親殺害の理由で、なるほどねぇ。
しかし、赤ずきんはピーター一筋なはずなのに、オオカミに襲われた場面に居ないだけでピーターを疑うし、その後すぐヘンリーにキスしていってらっしゃい、その後姿を現したピーターには確証もなくナイフでぶっすり、真相がわかったらやっぱり好きよピーターみたいな、前半の一途な赤ずきんは見る影もなくふーらふらしている様には正直見ててモヤモヤした!!!!が!!!!!
エンドクレジット明けのラストシーンを見て全てがすっきりした。
ここから先は完全に私の個人的な考えなのだが、この映画では猟師=ピーターで、赤ずきんは自らが愛し、そして愛され、命がけで守ってくれていたピーターを後半はまったく信じなくなってしまう。そして混乱の最中ではあるが、ヘンリーに惹かれ、キスまでしてしまう。そして赤ずきんを助けるためにやってきたピーターを銀のナイフで殺そうとまでしてしまう。(赤ずきんの罪)
<赤ずきん・ピーター・ヘンリー>の関係に似ているのは<赤ずきんの母親・父親・ヘンリーの父親>である。後者の関係の場合は赤ずきんの母親、ヘンリーの父親共に赤ずきんの父親から罪に対する報いを受ける形になってる。それは赤ずきんの姉がヘンリーの父親の子供であった事実とそれを隠し続けたからであろう。
この赤ずきんは、童話の赤ずきんが大人になったらというコンセプトであり、だからこそ、劇中で仲がよいと思っていた友達から”ほんとはあなたが嫌いだからオオカミの生贄にお似合いね”告白されたり、お婆さんが殺されてスープにされたり、神父が罪のまったくない少年を拷問器具の中に入れたり、容赦なく仲間も殺し最終的に腕を噛み千切られたり、精神的・肉体的に残酷な場面を直接私たちに見せようとする。
そんな今作だからこそ、最後のオオカミが襲い掛かるシーンは「罪のある赤ずきんはオオカミ化したピーターに食べられてしまった!けど大人で判断できる理性があるんだから食べられても仕方ないよね?(もちろんペロー童話版同様助けてくれる猟師はいない)」という悲劇(というか教訓か?)で終わったと私は解釈したのである。
だからこその、ヘンリーを見送るなぞのキスシーン(見ているときずっとこのシーンいるかなぁと思ってた)が挟まれたのだと思う。エンドロール明けのシーンがないのであれば、ヘンリーに惹かれるシーンは必要ないし、オオカミに噛まれたことを告白された後に「私はそれでもいいの!」と付いていく方がすっきりする。
しかし、それでは本当の意味での”大人の”赤ずきんにはならない!と私は思うのである。
