ミクロの決死圏 | 桜さんの映画鑑賞日記

ミクロの決死圏

ミクロの決死圏 1966

FANTASTIC VOYAGE

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
ミクロの決死圏

体内の神秘へ挑戦するミクロ人間! 驚異がきざむ3600秒の決死圏! 

奇抜なアイデアと卓越した技術の勝利!(リバイバル時)

SF映画史上不滅の最高傑作こゝに甦える!
映画が到達したスリルとサスペンスの極限!この着想!この面白さ!
2度と見られない抜群の特撮技術で描く 驚異のミクロ決死圏!(リバイバル時)



監督: リチャード・フライシャー
製作: ソウル・デヴィッド
脚本: ハリー・クライナー
撮影: アーネスト・ラズロ
特殊効果: L・B・アボット
音楽: レナード・ローゼンマン
 
出演: スティーヴン・ボイド グラント
ラクエル・ウェルチ コーラ・ピーターソン
アーサー・ケネディ デュヴァル博士
エドモンド・オブライエン カーター将軍
ドナルド・プレザンス マイケル博士
アーサー・オコンネル ドナルド・リード大佐
ウィリアム・レッドフィールド ビル・オーエンス艦長
ジェームズ・ブローリン 技術者



脳に障害を起した要人を救うべく、ミクロ・サイズに縮小された科学者グループは特殊潜航艇プロテウスに乗り込みその体内に入った。

人間の体内に潜入するというアイディア自体は手塚治虫の『鉄腕アトム/38度線の怪物』があるだけにベタ誉めする訳にはいかないが、幻想的な体内の描写(サルヴァドール・ダリがデザイン)や抗体の効果など映画ならではのスペクタキュラーな見せ場をふんだんに取り入れた映像は、たとえブラウン管上では魅力が半減しようと素晴らしい出来。

危機また危機のストーリーも手に汗握る、SF冒険映画の傑作。




アカデミー賞

美術監督・装置賞(カラー)

特殊視覚効果賞



★★★★★☆☆☆☆☆

ナゾの人 「インナースペース」の元ネタ映画ですが、

あれもそうでしたがこのオリジナルもさほど目新しく感じなかった。

でも当時はすごく斬新なアイデアだったであろうし、

SFの古典ですからSFファンは通りすぎれませんね。

「インナースペース」と明らかに違うのは、

この作品には感動があるということです。

リメイクものとオリジナルとをよく見比べるんですが、

大体がオリジナルのほうが世界が大きい。

大きすぎるからどうしてもリアリテイも薄くなるんですが、

勢いや漫画チックな楽しさがあります。

対してリメイク作のほとんどが家族愛や恋愛ドラマに絞り、

描写はすごいけども内容が違う意味でチープです。

漫画のようなというオリジナルを、

安っぽいけどそこがかっこいいと観れば面白い。

昔のSFに登場する街やらコンピューターなどは、

その時代からの今である近未来を創造しています。

ほとんどの昔のSFが創造した今は、

ジャンプスーツを着た人類や空飛ぶ車や地底の世界などはありえません。

が・・この作品はありえると想像した科学的な描写であり、

どこかスパイ映画の秘密組織のような007のような感じなのです。

地下組織に車が誘導されるところまではかっこいいけど、

地下はごく普通の(苦笑)地下駐ではありませんか!

しかもわざわざカートに乗ってお出迎えというのもチープ。

歩いた方が速いだろう?とか笑わずにはいられないのですが、

そういうチープなかっこ悪さがまたよいのです


体内を探索する隊員たちにしろ、

突っ込みどころは満載な行動を取るし・・

サスペンス的にもあまりにも裏切り者がわかりやすすぎ。

サッカーフランス代表のGKパルデス?そっくりです。

私としてはこの事故の被害者なる要人が、

なんのために襲われたのかその前触れか後日談を描くリメイク続編が観たい。

体内冒険映画としては映像的にはきれいでした。

もっと不気味な変な描き方をしているかと想像していたのですが、

まるで深海を浮遊する潜水艦といった感じで。

わりと真面目に描いていくのでなんだかNHK教育テレビを観ているよう(苦笑)

しかし後半のハラハラすること。

この勢いとスピード感は今のSF映画もお手本にしてほしい。

映像でせかすというのではなく脚本でせかすといった感じ。

ちいさな虫にも命があるというなんともいえない描写は、

ただ娯楽作を作ろうとしたとは思えない深さがあります。

最初のほうは説明的で多少だるいのですが、

後半は面白くてあっという間です。

子供のころ平気で虫とか興味を持っていじったり、

命の不思議さに考え込んだりと・・

童心を取り戻せるような気がしますね。

今ではテレビなどで一方的に難しいことは答えを出してくれるから、

考えようというプロセスがないんですね。



インナースペース


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インナースペース