古い映画を見て何かを書いておくつもりで始めたけれど、結局続かなかったので、昨日見た映画について今日は書きます。

『散歩する侵略者』(黒沢清監督)をDVDにて鑑賞。

冒頭のシーンに出てくる、女子高生の生白い膝の裏がまず印象的。

その後は、ホラー&漫画的シーンがしばらく続く。

どんな展開になるのかワクワクしながら見ていると、

長澤まさみの自然で魅力的な演技に知らず知らす引き込まれてしまいます。

ご贔屓の松田龍平の空っとぼけ感を楽しみながらも、

『概念を奪う』というコンセプトの妙に唸らされました。

所々、漫画的で平板な印象も受けますが、

やはりそれは抽象度のやや高い舞台演劇を

映画にしているからなのでしょうか?

夕刻、ぶらりと立ち寄った町の教会で、

神父だか牧師から、「愛」の概念を奪おうとするくだりは

結構スリリングです。ボケッと休んでいる長澤まさみも

寄る辺なき人妻の姿としてグッとくるところがあります。

陰謀を巡らせてうごめいている変な奴らや

長谷川博己扮するジャーナリスト、二人の

宇宙人仲間など、とっちらかった印象はありますし、

クライマックスのラブホテルのシーンは

いかにも演劇的≒思わせぶり的

な気もします。

最後の近未来的な、漫画的な後日談形式は

少し、物足りなかったかな。

しかし、『岸辺の旅』にも描かれた

孤独な夫婦の道行き的な感じが

後々、胸に残ります。

そういった意味で、二人が食事をするシーンは

きわめて重要だったのではないでしょうか。