ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー (IMAX-3D版) | 愛すべき映画たちのメソッド☆

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映画感想家・心理カウンセラー・芸術家のNatsukiです☆

『映画にどんなに素晴らしいメッセージが含まれていようと
「娯楽性」がなければ作品としては失敗だ』/レオナルド・ディカプリオ



「ケビン・ベーコンね!」


遥か彼方の銀河系で・・・主人公が古びたSONYの初代「ウォークマン」で聴いているのは「イケてる曲ベストvol.1」と書かれたカセットテープ。

これは亡き母の形見であり、命よりも大切なそのテープから流れてくるのはどれも70年代の名曲ばかり。

10cc、レッドボーン、ラズベリーズ、ザ・ランナウェイズ、ブルー・スウェード、ルパート・ホルムズ、エルヴィン・ビショップ、デヴィッド・ボウイ、マーヴィン・ゲイ&タミー・テレル、ジャクソン5、ザ・ファイヴ・ステアステップス・・・宇宙で繰り広げられる派手なバトルシーンに流れる懐かしのヒット曲たち。

SF映画に70年代のロックやソウルの名曲を合わせる、という前例の無いセンスにまず興奮。

しかも「ウォークマン」で聴いている音楽が「テープ音源」そのままの悪い音質で映画のBGMになっている。

子供の頃このウォークマンとカセットだけを手に宇宙に連れ去られた主人公にとって、母のくれた音楽だけが地球との唯一の繋がりなのだ。

ガーディアンズの仲間たちがそれぞれ抱える思いを表すかのように、各シーンに絶妙なタイミングでメロディが流れる。

オープニングの「地球」シーンから号泣で、タイトルの出るタイミングや選曲も素晴らしく、この冒頭だけでテンションがピークに。

本作の監督が制作にあたってインスピレーションを受けたという『2001年宇宙の旅』『レイダース/失われたアーク』『スターウォーズ』『バック・トゥー・ザ・フューチャー』『ライトスタッフ』『ウエスタン』『続・夕陽のガンマン』『特攻大作戦』そして『フットルース』&『ハワード・ザ・ダック』などの、ワクワクして、そして笑える「映画的エッセンス」がたっぷり詰まっている。

インディー・ジョーンズ風のトレジャーハンターのアクションからクライマックスまで『魔宮の伝説』のトロッコチェイスの様に目まぐるしくスペース・オペラが繰り広げられる。

本作は、マーベル・スタジオが製作するスーパーヒーロー映画が「同じ世界」として繋がっている架空の世界「マーベル・シネマティック・ユニバース」の10作目。

『アイアンマン』 『インクレディブル・ハルク』 『アイアンマン2』 『マイティ・ソー』 『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』 『アベンジャーズ』 『アイアンマン3』 『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』 『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』 そして『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』という流れになる。

本作は「新時代のスター・ウォーズ」と言われているほどに世界で社会現象となっていて、「アイアンマン」ことトニー・スタークを演じるロバート・ダウニー・Jrが「マーベル史上最高の映画だ。」と発言したほど。

意外にも「笑い」の要素も濃く「勘違い」「比喩が通じない」などのコミュニケーションのズレでかなり笑わせるし、ラストの主人公の「ダンス」のタイミングと空気は最高に笑える。

マーベル作品おなじみの、エンドクレジット後の映像は、いろんな意味で驚愕させられるビッグサプライズ。

まさか80年代のアレまでフォローするとは。

そして「銀河」は、守護神たち5人の愛と音楽と笑いで救われる・・・。


「何でお前が犬に顔を舐めさせるのか、分からねぇ。」