研究者は出家の身 | 尼僧の京都♡徒然記

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音楽家→心理セラピストを経て僧侶の道へ!
東京から京都に移住し隠遁生活を満喫する
HSS型HSP「慈陽」のブログ

 

 

出家するのは僧侶だけではなくて、

研究者もアーティストも

アスリートだって、

道を極める人生を選んだ者は

ある意味、出家者だと私は思います。

 

 

で、現在放映中の

NHKの朝ドラ「らんまん」で、

モデルになっているのが

「日本植物学の父」と呼ばれる

植物学者・牧野富太郎氏(1862-1957)

なんですが、

 

 

この方も植物学に

出家しちゃった人だなぁーと

私は思うのであります😅

 

 

その牧野博士の展示会が

京都府立植物園で開催されていたので、

見学してきました。

 

 

朝ドラにも登場したムジナモの実物とか、

 

 

牧野博士の直筆による

石盤印刷用の原画とか、

 

 

博士の採集した日本中の植物50万点による

日本初の植物図鑑など、

見どころ満載。

 

 

 

 

ドラマの視聴者からは

牧野博士の生き方について、

 

 

「仕事しない」

「金銭感覚がない」とか

「妻が出産を控えているのに

植物採集に出てしまう」とか、

 

 

手厳しい意見もあるそうですが、

 

 

いえいえ、研究者を

一般ピープルと同じと考えちゃ

いけませんわーー笑

 

 

彼らは出家者ですから。

 

 

お釈迦さまだって、

子供が生まれたのに、

出家しちゃった方ですもん💦

 

 

一般の価値観を超えた世界で

生きていらっしゃるんですわ。

 

 

・・・・・・・・

 

 

そういえば、

大谷翔平くんもある意味修行者ですが、

高校生の時に目標達成シートを

作っていたと聞きました。

 

 

それと似たようなものが、

牧野博士にもありました!!

 

 

展示の中で一番、

 

 

やっぱ修行者はちゃうねんなー

 

 

と思えたものだったので、

 

 

ちょっと長くなりますが、

ご紹介いたします。

 

 

よろしければご覧ください。

 

 

 

 

<赭鞭一撻 (しゃべんいったつ) >

 

 

牧野博士が植物の研究をしようと考えた

18〜20歳の頃に残した勉強の心がけ、心構え。

 

 

1、忍耐を要す

何をするにも耐え忍んで続けること。

 

2、精密を要す

いい加減に済ませず、精密を心がけること。

 

3、草木の博覧を要す

たくさんの植物を観察しなければいけない。

 

4、書籍の博覧を要す

できる限り多くの書物を読み、研究に活かすこと。

 

5、植学に関する学科は皆学ぶを要す

物理や化学、動物学など関係分野も学ぶこと。

 

6、洋書を講ずるを要す

西洋の進んだ学問を身につけること。

 

7、当に画図を引くを学ぶべし

研究成果の発表に有効な描画術を学ぶこと。

 

8、宜く師を要すべし

書物だけでなく、そのことに詳しい先生から学ぶこと。

 

9、吝財者は植学者たるを得ず

植物の研究に必要な資金を惜しんではいけない。

 

10、跋渉の労を厭うなかれ

山野に足を運び、実地の観察を避けてはいけない。

 

11、植物園を有するを要す

植物を植えて観察するための施設を持つこと。

 

12、博く交を同志に結ぶ可し

知識を与え合う同好の士を持つこと。

 

13、邇言を察するを要す

様々な人のちょっとした言葉を記録し、研究に活かすこと。

 

14、書を家とせずして友とすべし

書物に書かれていることに対して批判もできるような、対等の立場でいること。

 

15、造物主あるを信ずるなかれ

未知なる自然の現象を神のみわざと捉えることは真理への道を塞ぐことである。

 

 

・・・・・・・・・・・・

 

 

私は全面的に共感しました!

 

 

なんといっても、元音楽家の身。

そして僧侶になっても

まだ学びを求めて京都にまで

この年で引っ越しちゃうんですから、

結構筋金入りの変人ですわね😅

 

 

牧野博士のお気持ち、

痛いほど伝わりました。

 

 

博士の言葉が、

出家者気質のどなたかに

伝われば幸いです。

 

 

 

最高最善

🙏🙏🙏🙏🙏