蕎麦好きって、まったくややこしくて。
あの店の蕎麦は蕎麦を石臼で挽いて
すぐ打つからどうとか、
1週間寝かせたつゆがどうとか、
まあ本当に面倒くさい。
ちょっと自分のポリシーから外れた蕎麦とつゆが出てくるものなら、こんな甘いつゆは食べれないだの蕎麦ウンチクを語らせたら、それこそ百人十色だね。
でもさ。出されたものは
みんな食べなさい!って教育を、
子供の頃から受けていた僕なんかは、
もうそんな神をも恐れぬ蛮行など目もくれなかったわけです。
しのごの言うやつぁ
神田まつやの蕎麦でも食ってろ。
なんてね。
それはうそ。
藪も美味しい。まつやもまた美味。
神田界隈の老舗は人を幸せにしてくれます。願わくば、終生変わらずにいてほしい。変わらないために、変わっていかなければならない。
そういうこともある。
で。
蕎麦屋で飲むのが最高の幸せ。
ちょっと堅めの味噌を肴に
熱燗を飲む。
焼き鳥なんざ串に刺さってない。
味付けは塩のみ。
あとは、何にするか。
湯葉、なんてどう?
すりおろしたわさびと
醤油で食べる。
で、またぐびっと熱燗を一口。
二合も空けたか。
では、もりを一枚。
ここでは、もりに
わさびが付いてない。
何でって?
それがここ。
今日はごま蕎麦でいくか。
これもたまんねぇよなぁ。
ずすぅーっと、すすって。
すすって、すすって。
至福の時。
どうですか。何でもないけど
幸せってこういうもんなのかもね。










