意外に話が長くなってしまいました。④に突入です。


 いろいろ考えて行くと、教育の仕組み自体がおかしいのかも知れません。自己責任の時代なのに、その行動原則が子どもたちに身につくような指導法が取れていない場面を多々見受けます。塾も例外ではありません。限られた時間数で学習効果を上げねばお客さんが来てくれませんから、理屈をしっかり理解することよりも「裏ワザ」でサクッと解くことを指導してしまうことも少なくありません。何も理解できていないのにただ式に当てはめれば自動的に答えが出る…。それに何の意味があるのか、と言えば、何の意味も無いというのが正解なんです。しかし、子どもたちもラクして解ける方を求めます。やがて自立していく子どもたち、そのための練習の場が学校であり、家庭であり、地域のコミュニティであり、塾でもあるはずなんですが。

 だから、EEEは、計画表を作り変えました。大人のやり方でやれる子を育てるのが我々の仕事であって、子どもの世界の中だけでしか通用しないものを与えることが(たとえその方が学習がはかどったとしても)子どもたちにとって良いものとは限らないと思うのです。

 以前は、学習メニューを塾が全て指定して、それを実行するのだ、という計画表でした。それを新年度からはメニューは自分で考えよう、という方針に変えました。

 メニュー指定の頃は、例えばこんな感じでした。学校から試験範囲が発表されたら、それを細かくチェックし、単に「教科書P.○~○」「問題集P.○~○をやって当日テスト後に提出」という部分だけでなく「太字の語句は漢字で書けるようにしておくこと」などというアドバイスも極力拾ってメニュー表に書き込み、テスト数日前に「太字語句漢字テスト」をするのです。子どもたちにしてみるとこれはしんどいです。でも、言われた通りに実行していれば、それなりの点数が約束されます。しかし、これだと、子どもたちは塾のメニューがないと勉強できない子になってしまいます。

 本当に必要な力とは、自分でメニューを作れる力だと思うのです。だから、今年からはメニュー表は自分で作りなさい、と。そのメニュー表は、

①テストまでにやるべきことを全部書き出す(単に「数学のワーク」ではなく「数学のワーク一回目」「数学のワーク解き直し」「数学のワークの分からない部分を先生に聞く」などと書きます)。

②それぞれを実行する期限を決める。

③期限どおりに完了するための行動は各自のその日の状況によって変化するのは当然です。また、期限は随時書き換え可能です。もっとも、ズルズルやっていると自分の首を絞めるだけですが…。

2週間くらいのプロジェクトです。これで十分でしょう。日々の時間管理を細かくするのでなく、実行項目を細分化し、期限を決めて実行、間に合わなければ修正して当日までに最低限の形を作る、という感じです。

 こっちの方が、きっと社会に出てからのスケジュール管理の練習にもなるのではないでしょうか。


つづく

 細かすぎる計画表には疑問を感じます。理由は、

①計画を立てるだけで時間がかかる。

②細かい計画だから、どこかで崩れる(お母さんが仕事から帰ってきて夕食を作るのがちょっと遅くなっただけでアウトです)。子どもたちの生活はそこまで時間に縛れるものではありません。

③一度アウトになると、一気に実行意欲が無くなってテキトーになります。

④また、昨日の記事でも書いたように、「数学」とか「数学のワーク」とか書いていても、それが本当に身になるのか分かりません。

⑤それに、見にくいです。あとから反省しようとしても、いつ何をやったかが分かりにくいです。

…と、様々ですが、まとめてしまうと「非現実的な書式」ということです。そもそも、何でああいう書式なんですかね。「子どもにとってこの書式で計画を立てた方が学習しやすいから」でしょうか?? 違う気がするんです。あの書式がどういう場面に便利なのか想像すれば気づくんですが、たぶん「大人が子どもの勉強時間を監視するのに便利だから」ということなんですよね。

 その証拠と言っては何ですが、大人になってから、ああいう「時間でびっちり管理する予定表」を使って仕事をしている人っていますか。もちろん、そういうものが必要な職種はあるのでしょうが、大抵は違いますよね。人との約束や会議以外は、○日までにコレとコレ…という感じで締切を決めて、実行にあたっては流動的にこなす場合が多いのではないでしょうか。

 子どもたちに大人になっても使える計画力を身に付けさせるのならば、計画表もそうあるべきです。


つづく!!

 新年度の準備をしながら、子どもたちの「定期テスト学習計画表」を改訂しました。今まで使っていたものは、何というか、親切すぎなので、今回は若干不親切なつくりにしてみました。テスト前に何をすべきか、今までは塾がメニューを考えて「これをやりなさい」と言い、子どもたちはそれに従って学習を進めていたのですが、新年度用の書式はメニューの欄が空欄のまま。つまり、子どもたちに「自分で考えて計画を立てようね」ということです。

 学校では、テスト前の1週間~2週間の日々の学習計画を1時間とか30分刻み(もっと??)で書かせることも多いですが、細かすぎる計画は、計画倒れになる可能性が高いです。それに、いきなり細かい計画を立てようとすると全体像が見えないので、それが本当に適切な計画なのか判断できません。まして、○月○日○時~○時は「数学」なんて書いてあっても、無意味ですよね。その「数学」の時間に何をやったかの方が重要です。問題集を開いて難しい問題をじ~っと見つめて1時間経っても、それに何の学習効果があるでしょうか。でも、こういう子は結構多いですよ。以前も書きましたが、テスト前日に一生懸命に教科書をノートに書き写している子もいます。きれいに書ければ満足、でも、テストで点は取れやしません…。

 

 つづきます。

 その②では細かい計画以前に大雑把な計画を立てようという話を、その③では、何でわざわざ不親切な書式に改訂したかを書きます。

 新年度開始に伴っていろいろあり、なかなか更新できません…。


 受験のシーズンが過ぎ、また新しい一年はじまりましたが、振り返ると、昨年度はEEEの周りに「イマイチふんばりがきかない子」が例年より多かった気がします。受験という壁を自分の力で乗り越えるにあたって、自分の殻を破って大きく成長できる子とそうでない子がいます。今年は何となく勉強して何となく受かって…という子がいつもより多かったです。彼等の表情を見ても、合格したからといって「めっちゃ嬉しい!!!!」という感じでもなく、まあ、何と言うか、普通です。

 せっかく受験生として一年を過ごして合格出来ても、これでは単に高校や大学へパスしたというだけです。どうせ受験するなら、その経験を通じて人間として一回り成長できるような受験生活であってほしいと願っているのですが。EEEの指導力不足でした。

 また新しい年が始まります。今年の受験生たちには、単に合格・不合格というだけでなく、もっと大きなものを掴んで欲しいです。そのために、またEEEも頑張ります!!