米ミシガン湖の湖底に140年間も沈んでいた「FJキング号」が、ほぼ無傷の状態で発見され、世界の考古学者を驚愕させた。今年6月のことだ。


 この船は全長40メートル超の3本マスト貨物船で、1886年9月15日、ミシガン州エスカナバからシカゴへ鉄鉱石を輸送中、嵐により船内が大破。船長の迅速な判断により乗組員が船を離れ、幸いにして死傷者はいなかった。

 だが、1970年代以降のたび重なる捜索の甲斐なく、沈没船の行方はわからずじまい。

 

 140年にわたり「ミシガン湖の幽霊船」と呼ばれるようになっていた。

 日本ではあまり例がないが、アメリカでは海だけではなく、湖における沈没事故が少なくない。

 

 群を抜いて多いのが、これまでに6000隻もが沈没し、3万人の犠牲者が出ている、米ミシガン州とカナダのオンタリオ州にまたがるスペリオル湖だ。

 この湖は五大湖の中で最大の面積を持つ淡水湖で、なんと北海道とほぼ同じ広さ。

 

 今年3月には、悪天候により1892年8月に沈んだ「ウェスタンリザーブ号」の残骸が、実に132年ぶりに発見された。

 

 そしてかねてから、幽霊船の目撃談があとを絶たないスポットとして知られる場所だ。

 

 世界の不思議な現象に詳しい専門家の話を聞こう。

「ウェスタンリザーブ号の事故は、救命ボートが転覆し、生存者1人を除き27人が死亡したというものですが、実はこの救命ボートも1900年代から、運行中の船にたびたび目撃されているんです。ところが船が接近すると、そこにあったボートが消えてしまう。そんな不思議な報告ばかりです」

 他にもこの湖での幽霊船目撃談は枚挙にいとまがないが、近年では2016年10月に白昼堂々、湖畔に「巨大幽霊船」が出現。

 

 たまたまミュージックビデオ制作のため同地を訪れていたアメリカ人男性が撮影に成功し、動画をYouTubeにアップしたところ、瞬く間に再生回数100万回を突破した。

 

 現地メディアだけでなく、海外のメディアも関心を寄せ、大きなニュースとして取り上げられた。

 米グレートレイク難破船博物館によれば、スペリオル湖の水深は最深部で400メートルほどあり、1975年11月には全長200メートルを超える巨大タンカー「エドムンド・フィッツジェラルド号」も沈没している。

 ただ、この船が沈没したエリアには、しばしば蜃気楼が出現するため、なんらかの物体が湖面に映し出され、それが幽霊船に見えたのではないか、との指摘がある。

 謎が謎を呼ぶ、スペリオル湖の幽霊船騒動。これからも目撃情報は出続けることだろう。