消化器領域の最新腹腔鏡手術動画!
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今回は3本一挙に様々な領域の動画をアップ!
2本目は
東邦大学医療センター大森病院
消化器センター外科
肝胆膵外科
金子弘真先生の動画
「腹腔鏡下肝外側区域切除術」
【症例】
79歳 男性
大腸癌転移性肝癌
(4年前の腹部正中切開による開腹右半結腸切除術)
【実際の手術手技】
腹腔鏡下肝外側区域切除では通常体位は腹腔鏡下胆嚢摘出術に準じた仰臥位約30度頭高位をとる。 第1トロカールの挿入はOpenlaparoscopic methodで行うが、本症例では大腸癌による腹部正中手術創がある。術前超音波で、すでに同手術創に大網と思われる軽度の癒着を確認している。そのため第1トロカールを臍部からではなく左側腹部から挿入、その後気腹により、腹腔内を検索すると術前超音波診断とほぼ一致した大網などによる軽度の癒着を認めた。しかし、術野の確保は比較的容易で癒着剥離を慎重に行い、計4本のトロカールを挿入した。 術者、助手の位置やカメラ、機材のポート部位などは、腫瘍の部位や術野の展開によって臨機応変に対応している。
まず、ハーモニックスカルぺルを用い、肝外側区域を取り巻く靭帯を肝鎌状間膜から冠状間膜、三角間膜と切離する。さらに肝外側区域を脱転して左肝静脈さらにアランチウス管を露出するようにして、肝外側区域を完全に遊離する。術中超音波は腹腔鏡手術といえども必須の機材で腫瘍の局在、腫瘍脈管との位置関係や切除ラインを決定する。
肝実質切離において外科手術用超音波メス、TissueLink monopolar sealer、マイクロ波凝固装置、ハーモニックスカルぺル、バイポーラ鉗子などの内視鏡下手術機器の開発、さらに腹腔鏡用自動縫合器の応用による肝内脈管や肝実質の処理は腹腔鏡下肝切除において多大な貢献をもたらした。しかし、一方でそれぞれの機種には利点と弱点があることにも留意し、肝を浅層(表層から約2cm)と太いグリソンや肝静脈が存在する深層に分け、使用機種を選択または併用していくことが重要である。超音波凝固切開装置は周知の通り組織の切開と血管の凝固が同時に行える機種であり、内視鏡下手術では画期的機材と評価されている。しかし、本機種が止血に対して万能の機種ではなく深部肝実質切離にまで及ぶと、切離面が凝固物質により完全にシールされにくくなり、思わぬ大出血や、術後胆汁瘻に悩まされることもあり注意しなければならない。 本症例では正常肝でもあり、表層から2cmほどの浅層の切離にはハーモニックスカルぺルを用いたが有効であった。 深層においては、バイポーラを用い、さらに沸騰した生理食塩水による組織、血管のシーリング効果を得た後に同部を切離する。この繰り返し操作で深部肝実質切離を進めていく。太い3mm以上の脈管に遭遇すれば確実クリッピング後切離するが、本症例では自動縫合器使用前にクリピングを要する脈管の処理はなかった。残った肝深部のグリソンや左肝静脈を含めた肝実質切離は、腹腔鏡用自動縫合器で把持できれば、一括での処理は有効かつ確実で、手術時間の短縮にも貢献する。本症例では3回の縫合器の使用で肝外側区域切除は終了した。
肝切離面の止血を十分に確認したのち、ナイロンバッグ内に切除肝を収納する。 切除肝の摘出は本症例では前回の腹部手術創に4cmの切開を加え取り出した。左トラカールからドレーンを挿入し、手術を終了した。 手術時間は3時間10分、出血量20mlであった。
術後は第1病日に歩行開始、合併症なく第7病日に退院した。
【結語】
腹腔鏡下肝切除とくに腹腔鏡下肝外側区域切除術は安全かつ低侵襲で根治性を損なわずQOLにも貢献でき、腹腔鏡下手術が定型的術式の1つになるものと考えている。
●金子弘真先生のプロフィール●
1976(昭和51)年3月 東邦大学医学科卒業
1986(昭和61)年12月 医学博士(東邦大学乙第1162号)
1987(昭和62)年1月 米国Connecticut州立大, Hartford病院, Department of Surgery and Transplatation service, Clinical and Research Fellowとして留学
1991(平成3)年7月 東邦大学医学部講師(外科学第2講座)
1994(平成6)年9月 東邦大学医学部助教授(外科学第2講座)
2005(平成17)年3月 東邦大学医学部大森病院
消化器センター(消化器外科)教授(病院)
2006(平成18)年1月 日本消化器病専門医(第28613)
2008(平成20)年4月 東邦大学医学部外科学講座
一般消化器外科主任教授
【専攻分野】
消化器外科、肝胆膵外科、内視鏡外科
【学会の役職(公的委員会活動などを含む)】
<国内>
1)日本消化器外科学会評議員、カリキュラム委員、
プログラム委員、診療行為に関連した死亡の
調査分析事業評価委員、日本消化器外科学会専門医試験委員
2)日本外科学会専門医試験委員
3)日本臨床外科学会評議員
4)日本肝胆膵外科学会評議員、編集委員
5)日本内視鏡外科学会評議員、
日本内視鏡外科学会技術審査委員
6)日本腹部救急外科学会評議員
7)日本外科感染症学会評議員
8)肝臓内視鏡外科研究会代表世話人
9)外科侵襲サイトカイン研究会世話人
10)マイクロターゼ研究会評議員
11)癌とリンパ節研究会世話人
12)Sentinel Node Navigation Surgery研究会世話人
13)東京UGI研究会世話人
14)関東膵癌化学療法研究会世話人
15)城南周術期感染・管理懇話会世話人
16)城南外科侵襲研究会世話人
<海外>
1)Fellow of the American College of Surgeons
(F.A.C.S)
2)Editorial Board Member of Journal of
Hepato-Bliary-Pancreatic Surgery
3)Member of International Society of Surgery(ISS)
4)Member of International Association of
Surgeons,Gstroenterologists and Oncologists
(IASGO)
5)Guest Professor,Xiamen University,China
6)Member of Endoscopic and
Laparoscopic Surgeons of Asia(ELSA)
東邦大学医療センター大森病院消化器センター外科のホームページhttp://www.lab.toho-u.ac.jp/med/omori/gastro_surgery/coloproctology/index.html
『e-doctor plus』
http://www.linkstaff.co.jp/drplus/
では様々な領域の手術動画を続々アップ中です!