
例えば『ムード・インディゴ:うたかたの日々』(2013)に登場する睡蓮の花や摩訶不思議な料理、『恋愛睡眠のすすめ』(2006)の1秒タイムマシーンなど、映画で実際に使われた小道具の展示や、監督の代表的なミュージックビデオ作品19本をフィーチャリングした「Around the World in 19 Videos」。ヘッドフォンを装着して19篇の物語が散りばめられた映像が映し出されたスクリーンを移動するとラジオが切り替わるように映像を楽しめます。
また、ウェブサイトでゴンドリー監督が20ドルで似顔絵を描いて返送するということを始めたら2週間で1600件もの注文が殺到して、慌てて受注をストップしたという「1000人の似顔絵」や路地裏、カフェ、電車などのセットを舞台にオリジナル映画作りに挑戦できるワークショップ型体験展示も。来場者の中にはこのセットでオリジナルムービーを即席で作っている方もいて、ただ見るだけでなく、体験できる展示になっています。大阪での開催予定は今のところないようですが…東京に行かれる機会があればぜひ。(~1/4まで)
また同じく週末に「once ダブリンの街角で」というトニー賞受賞のブロードウェイミュージカルも鑑賞。本場ブロードウェイのキャストが来日しての公演。「once ダブリンの街角で」は映画のイメージが強いかもしれませんが、ミュージカル版も映画に負けない出来栄え。なんといってもあの名曲「Falling Slowly 」を生で聞く感動はミュージカルならでは!
もちろん「Falling Slowly」 の他にも素敵な音楽が満載。さらに、舞台上がバーになっていて、開演前にはお客さんが舞台に上がってそのバーでお酒を飲むこともできます。しかもいつの間にかキャストが舞台に出てきて音楽を奏で始め、ミュージカルが始まっていく…なんとも素敵な演出。

ミュージカルの来日公演はすでに終了してしまったので、観るにはブロードウェイまで行くしかありませんが、映画の方も名作なのでぜひDVDを借りて映画鑑賞を。ちなみにこの映画の監督の最新作『はじまりのうた』が来年公開されます。私は一足先に鑑賞させてもらいましたが、こちらも音楽を通して人と人とがつながっていく素敵な作品になっています。最新作の公開前に、「once ダブリンの街角で」を観ておくとさらに楽しめるかも。