こんにちわ ニシ子です。
昨日、maruがブログ で紹介した「~本と映画を巡る~ ブックスタンプラリー 」。
とってもステキなイベントですよね。
このイベントにちなんで、今日は私の好きな本をご紹介。
この夏に発売された、ミランダ・ジュライ による「いちばんここに似合う人 」。
映画が好きな人ならピンと来たかもしれませんが、ミランダ・ジュライは2005年に初監督作「君とボクと虹色の世界 」で、カンヌ映画祭新人賞を受賞した女性。
もともとパフォーミングアーティストとして活動していた彼女は、様々な活動をされているのですが、初の短編小説集となるのが本作です。
収録された16の物語に出てくるのは…
水が一滴もない土地で、老人たちに洗面器ひとつで水泳を教えようとする娘。
会ったこともない同僚の妹に本気で恋をしてしまう老人。
生まれつき顔にあった大きな痣を取り除いたことで、人生に違和感を感じはじめる美しい女。
登場人物に共通するのは、全員が底知れない孤独を感じ、人と繋がりたいのに繋がれない不器用な人たちであるということ。
その奇妙な物語は、なんともさみしい切ない気持ちになります。
けれど悲壮感が漂うというわけではなく、ユーモアと温かさも感じられ、読んでいてすごく心地いいんです。
短編なのでさらっと読めるのも魅力。
現在私は再読中です。
ちなみに、ミランダ・ジュライは監督第二作目を撮り終えたところだそうで、こちらも楽しみ。
映画も好きだったのですが、この本ですっかりミランダ・ジュライのファンになった私。
群馬県にあるハラミュージアムアーク に所蔵されているという、彼女のアート作品「廊下」が観たくてたまりません。
多彩な才能を持つミランダ・ジュライの小説、みなさんも、ぜひ一度読んでみてください。