新型コロナウイルスワクチンの3回目接種が加速している。当初、政府は接種間隔を「2回目から8カ月」としていたが、最終的に「6カ月」に落着した。東京都内の各自治体でも、高齢者施設で前倒し接種が始まるなどの動きが出ている。 厚生労働省は昨年12月17日、高齢者、障害者施設の利用者や従業員、医療機関の入院患者を対象に3回目接種の前倒しを認める通知を全国の自治体に出した。翌日の18日に3回目接種が実施されたのが江戸川区。区内の介護施設1カ所が入所者8人にファイザー製ワクチンを接種した。区によると、「接種券は来ており、通知もあったのでやりたい」という意向で備蓄ワクチンを使い、施設側で接種したという。江東区や北区、世田谷区などでもすでに高齢者施設で接種が行われている。 3回目接種をめぐっては、1、2回目とは異なるワクチンを使う「交差接種」が認められている。これまで、モデルナ製ワクチンの3回目接種は認められていなかったが、16日に厚労省が薬事承認したことで接種の加速も見込まれる。他方で、モデルナ製の副反応の強さや若年層への健康リスクから、接種希望がファイザー製に集中する可能性もある。 〝モデルナ離れ〟を見据えた接種プランを示したのが文京区だ。同区の接種方式は2通り。ファイザー製に関しては区側で2回目接種から8カ月を目安に対象者の接種日時を指定する。一方で、モデルナ製を接種する場合はファイザー製よりも早く接種できる「前倒し枠」を2月以降設ける方針だ。区保健衛生部の担当者は「高齢者はほぼファイザー製を接種してきた。こちらからモデルナ製に変えて指定すれば、抵抗も予想される」と説明、「1、2回目と同じファイザー製なら安心して打ってもらえる」と話す。 区は前倒し分にモデルナ製を活用することで、ファイザー製の備蓄量を安定させたい考え。今後の接種状況をみながら、心筋炎などの発症リスクが高い10代、20代を対象にファイザー製の接種枠を設けることを検討している。