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Golden Bisquits / Three Dog Night
 
71年2月にリリースされたスリー・ドッグ・ナイト初のベスト・アルバム。
この時点では68年10月のデビュー・アルバムから当時最新アルバムだった「Naturally」まで4作がリリースされているだけだった(ライヴ盤は除く)ので、当然、内容も先述のデビュー・アルバムから4曲、69年6月のセカンド・アルバム「Suitable For Framing」から3曲、70年3月の「It Ain't Easy」から4曲、前年の11月にリリースされたばかりの「Naturally」からは1曲というセレクションになっています。ちなみに、「Naturally」からの1曲とは、後に全米No.1を獲得し、代表曲になる"Joy To The World"ではなく、同作からのファースト・シングル"One Man Band"です。"Joy To The World"がシングル発売されたのは、71年2月。つまり、このベスト盤とほぼ同時です。
 
当時の日本盤のライナーによりますと、この頃、彼らスリー・ドッグ・ナイトは所属のダンヒル・レーベルとの間に訴訟を抱えており(おそらく、ギャラの支払いかなんかを巡ってでしょう)、それが和解したのが70年末~71年初頭だったそうで、その和解に基づいて、ダンヒルが彼らのプロモーションに本腰を入れた、そのひとつの結果が、このベスト盤のリリースだった、ということのようです。
 
長々と書きましたが、このベスト・アルバム、オリジナル・リリースの時期からして、当然、彼らの全キャリアを俯瞰するような選曲ではなく、あくまでも「初期のヒット曲」を集めたものに過ぎません。
ところが、それが2002年、彼らのファーストから「Naturally」までのアルバムがCD化された時に、一緒に発売されたのが、この「Golden Bisquits」だったんです。これは、最初に買った彼らのアルバムが本作だった私にとっては、うれしかったですね。さすがに最大のヒット曲"Joy To The World"が、その時はボーナス収録されてましたが、そのほかはオリジナルのまま。日本のレコード会社の担当者の、仕事に対する「愛情」を感じました。
 
だって、2002年ですよ。その時期には、スリー・ドッグ・ナイトはすでに「過去のバンド」なんです。どうせベスト盤を出すなら、これより後に全米No.1を記録した"Black And White"や、No.1は逃しましたが大ヒットした"Liar"や"An Old Fashioned Love Song"、"Shambala""The Show Must Go On"なんかも入れたいところでしょう。ところがそうでなく、この71年のベストをほぼオリジナル通りに出してくれたことが、私にはすごくうれしかったんです。
 
では、最後に、オリジナル収録曲と、そのクレジットを。
 
Side 1
1. "One" (Harry Nilsson)
2. "Easy To Be Hard" (Galt MacDermot, James Rado, Gerome Ragni)
     (ミュージカル「ヘアー」より)
3. "Mama Told Me (Not To Come)" (Randy Newman)
  (70年リリース、初の全米No.1シングル)
4. "Eli's Coming" (Laura Nyro)
5. "Your Song" (Elton John-Bernie Taupin)
6. "Celebrate" (Garry Bonner, Allen Gordon)
 
Side 2
1. "One Man Band" (Billy Fox, January Tyme, Thomas Jefferson Kaye)
2. "Out In The Country" (Roger Nichols-Paul Williams)
3. "Nobody" (Dick Cooper, Ernie Shelby, Beth Beatty)
    (68年のデビュー・シングル)
4. "Woman" (Andy Fraser-Paul Rogers)
5. "Don't Make Promises" (Tim Hardin)
6. "Try A Little Tenderness" (Jimmy Campbell, Reginald Connelly, Harry M. Woods)
     (Otis Reddingの64年のヒット。ビング・クロスビーらの録音もある30年代の作品)