みなさん、見たことありますか?


そうです!
私のヘッダー画像です!
京都出身という訳でも無いのに、こんなにガチで描いたのには分かりやす〜い理由があります。
“学校の課題”だったからです…
私の学校では、クラス替え後、割とすぐに遠足があります。班ごとに行った場所や食べたものについて英語で発表するというおまけ付きです。その時に描いた絵なんですが、結構お気に入りでした♡
そして、私以上におじいちゃんのお気に入りでした。
・・・デシタ・・・
この絵はもう存在しません。
おじいちゃんの火葬の際に一緒に焼いたからです。この絵の裏には他にも絵がありました。正確には“ぬり絵“が。
「ゆみさん、この前写真見してくれた京都の絵、あれ持って来てーや」
「ええけど、なんで?」
おじいちゃんはニヤニヤしながら続けた。
「ええこと思いついてん。病院おっても暇やから絵描こうと思ってんけどな、見本がいるやろ。せやからあれ見て描こうと思って」
…この顔は孫自慢に使う気がする…
「おっけー。次来る時持ってくるわ。
ちなみに、、、何描くの?」
目の前にある、私がお見舞いで持ってきたミカンを見つけて、BB弾を拾った子どもみたいな目で答えた。
「・・・どうせ描くなら有るもん描きたいしなぁミカンでも描こか!」
「見本わい!!」
いつも通りの関西のノリ丸出しの会話を楽しんで、ツッコミもきまったなと思ってたけど、おじいちゃんは珍しく真面目な顔して
「いやいや、見本はいるよぉ。どんな色合いで塗ったらオレンジが綺麗かはミカン見ててもおじいちゃん分からんもん。ほんであの絵はええ色合いしとったし、昨日ちょうどリハビリの先生とな、あの絵の話しとったんや。」
めっちゃちゃんと理由あるやん、ツッコんでしもたわ。ほんでやっぱり孫自慢かい!
絵を持っていったとき、おじいちゃんにミカンの絵を描いてと頼まれた。だけど、紙が無くて持っていった絵の裏に描いた。おじいちゃんは、最初は塗るだけから練習や!って言いながら私がミカンの絵を描いているところを嬉しそうに見てた。次ゆみさんが来るまでには完成させとくわ!
そう言ってギュって握手した。
次行った時おじいちゃんは個室に移動していて、ご飯を食べられなくなっていた。そこには塗りかけのミカンの絵があった。震える手で黄色や緑、赤色を使ってオレンジを活かそうと一生懸命塗ったミカンの絵だった。私が絵を見つめていると、おじいちゃんはベッドを起こすよう、私に合図した。塗りかけの絵を指差し、完成させたい、と目で私に訴えていた。私はコクっと頷いて“分かった”と返すと、痩せて骨張った顔をくしゃっとさせた。おじいちゃんは震える手でオレンジ色の鉛筆だけをとり、残りの半分程を塗り終えた。素人が描いたたった1つのミカン。だけど、そのミカンはおじいちゃんのからだが3日間でどれだけ悪化したかを示すには十分だった。塗り終えたおじいちゃんの顔には塗り終えたことに対する満足気な様子はなく、ただただ悔しそうな、もどかしそうな想いだけがあった。
だから、私はその絵とオレンジ、赤、緑、黄色の鉛筆をおじいちゃんの棺桶にいれた。天国で満足いくまで塗って、私が会いに行った時に見せて欲しかったから。天国でも嬉しそうに孫自慢をしてて欲しかったから。
私はおじいちゃんが自慢出来る様に一生懸命もう暫く生きます。
おじいちゃんが見てて退屈しないような人生にします。
また報告に行きます。いつになるかは分からないけど。ギュっ。