自分でも何から引用したのか忘れていたが・・・。
『人の一生にはそれぞれ起承転結がある。短い一生もあ
れば、長い一生もある。季節で言えば春夏秋冬がある。』
と過去に一度だけ他人に話したことがあった。
昨晩、司馬さんの本を読んでいて吉田松陰の言葉だったんだと・・・。
記憶が蘇った。
その話した相手とは、当時、駆け出しの新任店長。
私は・・・。
教育の面で店舗を訪れる事が多かった。
当然、仕事面での話しが中心だが・・・。
彼から・・・。
私は、偉くなりたいんです。人よりお金を稼いで・・・。
ぎらぎらとしていた。
肯定も否定もしなかった。
ただ、人は地位、権力、お金を望むあまり間違いを犯す。
見る事、見られている事。このことだけを話した・・・。
なんでこんな話をしたのか、いまだ思い出せない・・・。
おそらく脱線して宗教の話をしていたように思うが・・・。
『人の一生にはそれぞれ起承転結がある。短い一生もあ
れば、長い一生もある。季節で言えば春夏秋冬がある。』
神妙に聞いていた姿が記憶に残る。
しばらくして、その店長が入院したことが耳に入った。
入院とはいっても本人は元気。熱が下がらないだけだと言う。
見舞いには行けなかった。
数日後、一本の電話が役員宛に入った。
なに、死んだ???
席を前にしていた、私の耳にも聞こえた。
その店長が亡くなったのである。
とても信じ難かった。
あんなに元気だったのに・・・これからと言うのに・・・。
この時、自分で話した人の一生には~が頭から離れなかった。
なぜ、あの時、あんな話をしたのだろう。
不思議な感じがすると同時に、何か罪悪感さえ感じずには
居られなかった。
やりたい事、いっぱいあっただろうに・・・。
葬儀で彼の顔を拝むと、とても穏やかだった。
『これが私の一生、起承転結ですよ』
と微笑んでいるように見えた。
今その言葉をあらためて考えている。
自分は、はたしてどうなのかと・・・。