豊洲市場問題で土壌汚染に改めて社会的関心が高まっていますが、各種報道を見ていて、気になることも多々あります。
豊洲市場は土壌汚染対策法に基づく区域指定を受けており、その指定の解除に向けて、対策後、地下水のモニタリング調査が2年間行われています。
小池都知事がいう2年間のモニタリングとは、この事を指しています。
土壌汚染対策法に基づく区域指定を解除するには、2年間のモニタリングで、有害物質が基準に越えていないことを確認する必要があり、先般第8回のモニタリングで、基準に超える物質が検出され、それがまた問題点として取り上げられました。
しかし、ここで混同してはいけないのが、「指定解除と市場の開場はイコールではない」点です。
土壌汚染対策法の区域指定を解除するには、モニタリングをクリアする必要がありますが、「土壌汚染対策法は区域指定された土地の利用を制限していません」。
つまり、有害物質のリスクが管理されていれば、「土壌汚染対策法に基づく区域指定を受けたままでも市場を開場することはできる」のです。
もちろん、豊洲市場は既に情報公開がなされてこなかったり、都民の不信感が高まっているので、「土壌汚染対策法ではそうでも、やはり指定解除されなければ開場はできない」という状況はあるかもしれませんが、制度上は区域指定地でも土地活用は出来ます。
実際、ほかの事例では、土壌汚染対策法に基づく要措置区域に指定された土地において、指定解除に向けた原位置浄化しながら土地が売買され、その土地で食品加工工場が稼動しています。
きちんとしたリスク管理がなされていれば、土壌中の有害物質の影響は受けないので、問題ないのです。
ちなみに現在の築地市場も豊洲市場への移転が決定し、建物の解体、新たな用途へ向けた造成等の手順に入れば、土壌汚染対策法第4上に基づく形質変更時届出が必要となり、恐らく土壌汚染調査が行われる事になります。
東京の土地柄、自然由来の重金属類が検出される可能性は比較的高いので、築地市場の跡地も土壌汚染対策法に基づく形質変更時要届出区域に指定される可能性は否定できません。