地球は、昼は太陽の熱によって暖(あたた)められ、夜は熱を宇宙に逃(に)がして、全体としてほぼ一定の気温に保(たも)たれていました。しかし、人間の活動によって温室効果ガス(二酸化炭素、メタン、フロンなど)が空気中に増加(ぞうか)し、地球全体を包んでしまった結果、熱が宇宙に逃げにくくなり、地球の気温がだんだん高くなってきています。これを「地球温暖化(ちきゅうおんだんか)」といいます。

地球温暖化が進むと、氷河が溶(と)けて海の水の量が増(ふ)え、海面からの高さの低い島国などが海に沈(しず)んでしまう心配や、これまで熱帯地方でしか生きられなかった病原菌(びょうげんきん)や害虫などが日本のような温帯地方にも移ってきて、人間に病気を引き起こしたり農作物の生育をさまたげたりするおそれがでてくると考えられています。

●地球温暖化(ちきゅうおんだんか)
産業(さんぎょう)の発達によって人間の活動が活発(かっぱつ)になり、二酸化炭素などの温室効果ガスが増(ふ)えて、地球の平均気温が高くなること。

●二酸化炭素(にさんかたんそ)
物を燃(も)やしたり、生き物が呼吸(こきゅう)したりするときにでる気体。増えすぎると地球の気温を上げるはたらきをする。植物は二酸化炭素をとり入れて生活している。

●一酸化二窒素(いっさんかにっちそ)=(亜酸化窒素(あさんかちっそ))
常温常圧(じょうおんじょうあつ)では無色(むしょく)の気体。麻酔(ますい)作用があり、笑気(しょうき)とも呼(よ)ばれる。二酸化炭素、メタン、クロロフルオロカーボン(CFC)などとともに代表的な温室効果ガスの一つ、温室効果の強さは二酸化炭素を1とすると、一酸化二窒素では約100倍になると言われている。物の燃焼(ねんしょう)や窒素肥料(ちっそしりょう)の施肥(せひ)などが発生原因(はっせいげんいん)であるといわれている。

●メタン
石油、石炭、天然ガスなどの発掘場(はっくつじょう)、牛や羊のゲップや水田や沼(ぬま)などから発生(はっせい)するガス。増えすぎると地球の気温を上げるはたらきをする。

●フロン
1928年にアメリカで開発されたガス。冷蔵庫(れいぞうこ)などで物を冷やすときに利用したり、精密(せいみつ)な機械をあらったり、スプレーなどにも使われていた。
 現在では環境にあまり害のないフロンを開発したり、フロン使用機器(きき)を廃棄(はいき)する際、 フロンが大気中に放出(ほうしゅつ)されないようにするための法律も作られ、適切(てきせつ)なフロンの回収(かいしゅう)・破壊(はかい)処理を進めている。

●温室効果ガス(おんしつこうかがす)
地球にあたった太陽の熱をとじこめて、気温を高くするはたらきのある気体。二酸化炭素(にさんかたんそ)、メタン、亜酸化窒素(あさんかちっそ)、フロン類など。

●京都議定書(きょうとぎていしょ)
1997年に京都で開催(かいさい)された地球温暖化を防止するための会議で決まった温室効果ガスを減らすための約束ごと。先進国全体で2008年から2012年までに温室効果ガスの排出量(はいしゅつりょう)を5.2%削減(さくげん)することが約束された。
カーシェアリングとは、

1台の自動車を複数の会員が共同で利用する自動車の新しい利用形態です。
利用者は自ら自動車を所有せず、管理団体の会員となり、必要な時にその団体の自動車を借りるという、
会員制レンタカーのようなものです。
 
1987年にスイスの学生の間で始まり、2006年末現在ヨーロッパを中心に 世界18カ国、600都市で34万8千人が
11,700台の車輌を利用しています。

カーシェアリングは英語の語源から相乗りと混同される場合がありますが、基本的には会員が 1台の自動車を
時分割で利用するもので、相乗りとは異なります。


カーシェアリングの意義

自動車による環境破壊の抑止

自動車の総台数を減らすことにより、二酸化炭素による地球温暖化の抑止、
エネルギー消費量の削減および都市の交通渋滞緩和、迷惑駐車の低減、
自動車事故発生の低減に貢献します。
乗用車1台の年間二酸化炭素排出量は平均1トン近くあります。
また日本の乗用車全体のエネルギー消費量は全エネルギー消費量の約10%です。
電気自動車やハイブリッド車は環境にやさしいので、
共同利用することにより環境破壊抑止の効果がさらに高まります。

自動車の所有者の経費節減

自動車取得費、維持費用を削減し、都市部の駐車場不足による高額な駐車場料金を会員間で
分担できます。  
共有する人数が多くなれば会員一人当たりの経費は少なくなります。
欧米では1台当たり約30名の会員で共有しています。
さらにマイカーを資産ではなく経費として考えることにより、その都度これは自動車で行くべきか、
徒歩あるいは自転車、公共交通でも良いのではないかということを考える習慣がつき、
自動車の使用が減少します。


レンタカーとの違い

会員制であること

ある地域に限定したコミュニティーの中で会員どうしで自動車を共同利用します。

短時間の利用が可能

レンタカーは短くても 6時間が最低貸出し時間ですが、カーシェアリングの場合は30分からでも借りる
ことが出来ます。

無人での貸出し・返却が原則

IT技術を利用しているため、インターネットを通じて利用予約し、
車の利用状態も管理センターにて自動的に把握できますから貸出し手続きに時間を要しません。

貸出し・返却場所の利便性が良い

貸出し・返却場所は住んでいるマンションの駐車場、通勤駅の近くなど会員が利用するのに便利な
場所に設定されます。
解説 |

カーボンニュートラルと似たような考え方である。日常生活による二酸化炭素の排出を相殺するために植林や自然エネルギーの 利用をしようというものである。2005年7月にイギリスのモーレイ大臣による飛行機旅行におけるカーボンオフセットを考えてみるようという呼びかけをは じめ、イギリスのエアライン、ブリティッシュ・エアウェイズが9月にカーボンオフセットが実施し始めた。つまり、航空機の運航にともなう二酸化炭素排出量を相殺するために、二酸化炭素の削減の対策費の一部を、航空機の搭乗者たちが自ら負担する仕組みである。日本でも最近カーボンオフセット募金がはじまった。1000円一口(3本のヒノキを1年間育てる)と5000円一口(16本のヒノキを1年間育てる)の2種類である。
湖や沼(ぬま)や周囲の海に汚(よご)れた水を流さないように、下水処理(しょり)や工場排水(はいすい)のリサイクルなど、さまざまな工夫(くふう)がなされています。しかし、琵琶湖(びわこ)をはじめとする多くの湖や沼では、今でも、とけている有機物(ゆうきぶつ)の量が少しずつ増(ふ)えつづけています。また、瀬戸内海(せとないかい)のような陸地に囲まれた海では、富栄養化(ふえいようか)が進みやすく、赤潮(あかしお)などのプランクトンの異常発生(いじょうはっせい)が起こっています。

 このような湖沼(こしょう)や海の水質汚染(おせん)のおもな原因(げんいん)は、都市や工場、農地などで、人びとが使ったあとの下水だと考えられています。そのため、湖や海をきれいにするためには、こうした汚染や富栄養化の原因であるチッ素(そ)やリンが、どのように循環(じゅんかん)しているのかを調べることが大切です。また、有機物の性質(せいしつ)を研究して、どのようにすれば有機物が早く分解(ぶんかい)されるようになるかを、明らかにすることも必要になります。

 また、汚れがひどい湖沼や海では、底をさらって汚れを取りのぞかなくてはなりません。さらに、ヨシなどの植物をふくむ、豊かな生態系(せいたいけい)を周囲に作り出し、自然(しぜん)の力を利用して水をきれいにすることも重要(じゅうよう)です。
  そして、何よりもみなさんが、きれいな水に親しんで、普段(ふだん)から汚れた水を流さないことを心がけることが、大切なことなのです。 汚染された海
 大型貨物船(おおがたかもつせん)は世界各地でさまざまな荷物を運んでいます。 30万トン級の原油(げんゆ)タンカーは、長さ330m、幅60m、深さ30~35mの大きさで(何と霞ヶ関ビルと同じ位の容積(ようせき))、一度に30万トンの原油を運ぶことが可能です。 こうした大型貨物船は 大容量(だいようりょう)のバラストタンクを装備(そうび)しています。バラストタンクは、船が荷物を積んでいないときに安定性を保(たも)つために重しとして海水を取り込むタンクのことで、取り込まれた海水のことをバラスト水と呼(よ)んでいます。 空荷状態(からにじょうたい)でバラスト水を入れないでいると、スクリューが水面に出てしまうくらい船体が浮かび上がってしまいます。世界中で多数の貨物船が行き来していますが、年間30~40億トンのバラスト水が移動(いどう)していると見積もられています。 資源輸入国(しげんゆにゅうこく)の日本の場合、年間約3億トンを輸出(ゆしゅつ)して、約1,700万トンを輸入しているといわれています(日本海難防止協会試算)。

 日本にやって来る貨物船の多くは,荷物を降(お)ろした後,日本沿岸の海水をバラストタンクに入れて,外国の港で荷物を積み込む時にその海水を排出(はいしゅつ)しているのです。 沿岸の海水にはいろいろな種類の海洋生物が生息(せいそく)していて、これらが全てバラストタンクに取り込まれることになります。長い航海の間に弱って死んだり、食べられたりする生物、逆に増(ふ)えてしまうような生物がいます。 バラスト水が外国の港で排出された後も生き残っていて、その周辺で増え始めることで,もとからいる現地の海洋生物に影響(えいきょう)したり、赤潮(あかしお)など様々な環境(かんきょう)問題の原因(げんいん)となったり、生態系(せいたいけい)が変わってしまったりすることが心配されています。
バラストタンクを装備した大型貨物船
大容量のバラストタンクを装備した大型貨物船
湖や沼で、水面が緑色のペンキを流したようになっているのを、見たことがありませんか? これがアオコです。アオコの正体(しょうたい)は、大量に発生(はっせい)した植物プランクトンです。アオコが発生すると、やがてほとんどが死んでくさり、とてもいやなにおいを出します。ダムなどに発生すると、そのダムの水を利用した水道の水がくさくなるほどです。
 また、アオコの死がいがくさるときには、水中の酸素(さんそ)をたくさん使うので、魚などの生き物が、酸素不足で死んでしまうことがあります。

 じつは、アオコの発生は、人間のくらしが原因(げんいん)だといわれています。生活排水(せいかつはいすい)・肥料(ひりょう)などにふくまれる、チッ素やリンという物質(ぶっしつ)が、川から湖や沼に流れこみ、水中の植物プランクトンたちのよい栄養(えいよう)になって、アオコが大発生するのです。
 このように栄養となるものが増(ふ)えすぎてしまった状態(じょうたい)を「富栄養化(ふえいようか)」といいます。
アオコの写真
湖面をおおうアオコ。けんびきょう写真は、もう毒だといわれるミクロキスティス・ピリディスというアオコの一種。

赤潮(あかしお)」とは、海の中に特定(とくてい)のプランクトンが大量に発生(はっせい)して、水の色が赤茶色に変わってしまうことをいいます。赤潮が発生すると、水中の酸素(さんそ)が少なくなったり、魚のえらにプランクトンがはりついたり、毒(どく)のあるプランクトンを魚が食べたりして、多くの魚が死んでしまうことがあり、漁業に大きな害をあたえます。

 赤潮は、瀬戸内海(せとないかい)や東京湾(とうきょうわん)など、まわりにたくさん人間がすんでいる、あまりきれいではない海でよく発生します。とくに夏の日ざしの強いときに多いようです。
 赤潮の発生は、海の「富栄養化(ふえいようか)」と関係があります。富栄養化とは、海の水に、栄養となる物質(ぶっしつ)が多くなりすぎてしまうことです。その物質は、チッ素やリンなどで、これらは、家庭から出る生活排水(せいかつはいすい)や農地で使われる化学肥料(かがくひりょう)などにふくまれているものです。 赤潮は、陸地にすむ私たち人間の活動が、海の環境(かんきょう)を悪くしているわかりやすい例(れい)なのです。
 

赤潮の写真
生活排水によって海が富栄養化したことが、赤潮の原因になっている。
東京湾(とうきょうわん)や瀬戸内海(せとないかい)など、陸地にかこまれた海が汚(よご)れているいちばんの原因(げんいん)は、工場や家庭から出る汚れた水だといわれています。洗濯(せんたく)や食器を洗ったあとの水や、トイレの排水(はいすい)などは、下水道から下水処理場(しょりじょう)に運ばれ、きれいにされて川や海に流されます。 しかし、まだ下水道がととのっていない地域(ちいき)がたくさんあるのです。またこの他に、自然(しぜん)の川のもっていた浄化機能(じょうかきのう)(水をきれいにする働き)も近年弱くなってきたことが問題とされています。

 また、工場や農地、ゴルフ場、牧場などでは、薬品(やくひん)や農薬(のうやく)などが使われるので、そこから化学物質(かがくぶっしつ)が流れ出してしまうことがあります。これらは、目には見えませんが、魚などの生き物の体の中に長い期間にわたって影響(えいきょう)をあたえます。

 また、洗剤(せんざい)や農薬にふくまれるリンという物質が海に流れこむと、それが栄養(えいよう)になって、プランクトンが増(ふ)えすぎて、赤潮(あかしお)という害になることがあります。
 そのほかにも、石油タンカーの事故(じこ)などで流れ出した石油や、船や海ですてられたプラスチックなどのゴミも海の汚れの原因です。
 こうしてみると、みんな人間のしわざですね。
東京湾(とうきょうわん)や瀬戸内海(せとないかい)など、陸地にかこまれた海が汚(よご)れているいちばんの原因(げんいん)は、工場や家庭から出る汚れた水だといわれています。洗濯(せんたく)や食器を洗ったあとの水や、トイレの排水(はいすい)などは、下水道から下水処理場(しょりじょう)に運ばれ、きれいにされて川や海に流されます。 しかし、まだ下水道がととのっていない地域(ちいき)がたくさんあるのです。またこの他に、自然(しぜん)の川のもっていた浄化機能(じょうかきのう)(水をきれいにする働き)も近年弱くなってきたことが問題とされています。

 また、工場や農地、ゴルフ場、牧場などでは、薬品(やくひん)や農薬(のうやく)などが使われるので、そこから化学物質(かがくぶっしつ)が流れ出してしまうことがあります。これらは、目には見えませんが、魚などの生き物の体の中に長い期間にわたって影響(えいきょう)をあたえます。

 また、洗剤(せんざい)や農薬にふくまれるリンという物質が海に流れこむと、それが栄養(えいよう)になって、プランクトンが増(ふ)えすぎて、赤潮(あかしお)という害になることがあります。
 そのほかにも、石油タンカーの事故(じこ)などで流れ出した石油や、船や海ですてられたプラスチックなどのゴミも海の汚れの原因です。
 こうしてみると、みんな人間のしわざですね。

イラスト
しょう油大さじ1ぱいは、お風呂1.5はい分の水でうすめないと魚がすむことはできない。天ぷら油500ミリリットルでは、330ぱいの水が必要になる。
今、湖や沼、海で対策(たいさく)を急がなくてはならないのは、水質の汚染(おせん)、特に富栄養化(ふえいようか)の問題です。湖や沼では分解(ぶんかい)しにくい有機物(ゆうきぶつ)がたまり、飲料水にする過程(かてい)で発がん性物質(ぶっしつ)が発生したり、そこに生息する魚介類(ぎょかいるい)が減少(げんしょう)もしくは、種類が変化したりします。沿岸(えんがん)の海域(かいいき)では、水質の富栄養化により赤潮(あかしお)が発生し、沿岸漁業、特に魚の養殖(ようしょく)などに大きな被害(ひがい)をもたらしています。

●水質の汚染(すいしつのおせん)
海や川、湖や沼(ぬま)、そして地下水などにいろいろなものがまざって汚れてしまうこと。このごろは、家庭のから出る生活排水(せいかつはいすい)によるよごれが問題になっている。

●富栄養化(ふえいようか)
海や川、湖や沼の水に窒素(ちっそ)やリンなどの物質(ぶっしつ)が多くなっていること。これらを栄養とするプランクトンが増(ふ)えて、水がにごったり悪臭(あくしゅう)を発生(はっせい)させる。

●赤潮(あかしお)
水の中にすむ微生物(びせいぶつ)、とくに植物プランクトンが急に増えて、水の色が赤く変わってしまうこと。水の富栄養化が原因(げんいん)だといわれ、漁業に大きな被害(ひがい)を与える。

●トリハロメタン
がんの原因となるのではないかといわれている物質。汚(よご)れた水の中の物質が、浄水場(じょうすいじょう)で消毒のためにつかわれる塩素(えんそ)という物質とむすびつくと発生する。

●プランクトン
「浮浪者(ふろうしゃ)」という意味を持ち、水の中に浮かんで波の間に身をまかせてくらす、とても小さな生き物たち。植物プランクトンと動物プランクトンがある。水中に存在(そんざい)する量や種類をしらべることで水の汚れぐあいがわかる。

●有機物
炭素をふくむ複雑(ふくざつ)な化合物(かごうぶつ)。生物の体は、有機物(ゆうきぶつ)でできている。有機化合物ともいう。