調査の帰りに都庁前で
先日の理事会での質問にもあった、電子ブレーカーとは?について
書いていきたいと思います。電子ブレーカーとは、電子式引き外し機能搭載ブレーカーです。
現在、広く普及しているブレーカーは、2種類の熱膨張係数が異なる
金属板を貼り合せた「バイメタル」と呼ばれる金属の板が組み込まれています。バイメタルは電気を流すと発熱し、湾曲します。ブレーカには、定格電流が
定められており、連続して電気を流すことのできる電流を規定しています。
定格電流を超える大きな電流が流れると、ブレーカの内部のバイメタルの
発熱量も湾曲量も大きくなり、ブレーカ内部の接点引き外し装置を
動かして、回路を遮断します。遮断された回路には電流が流れない為、バイメタルの発熱が止まり
放熱され、湾曲が戻る為、再度投入が可能になります。しかし、遮断直後は発生した熱が残っているので、湾曲が完全に戻って
いない為、再投入しても、すぐにトリップ機構が作動してしまいます。
これに対して、電子ブレーカーは動作特性を電子式で制御する為、環境に左右される事無く一定の特性を保ちます。
この為、長時間の通電や大電流の通電が度々発生しても、定められた
動作特性通りに動作します。
今までは設備の負荷電流に対して、大幅な安全率を考慮していたブレーカー
容量も、電子式では負荷電流に適合した容量をそのまま適用できます。