私たちは、廃棄したものを、一元的にゴミと呼びます。私は、このゴミという印象が、リサイクルを大きく遅らせていると思います。当社は、豚骨ガラのことを、ゴミとは呼びません。原料と考えているからです。そう考えると、あくまでも原料を調達しているだけで、ゴミをリサイクルしている意識は、あまり、ないのです。では、何がゴミなのか?何がゴミでないのか?という疑問がおこりますが、私の考えでは、単一の素材で、腐敗していなければ、それは原料です。逆に、既に多種多様のものが混じっていて、腐敗しているものは、ゴミです。こう考えると、リサイクルというものは、できるだけ単一の素材のまま腐敗させなければ、ほとんどのものが原料になるということです。実際に、無機質の世界では、缶とペットボトルがリサイクルされています。これらは、腐敗しないので、リサイクルが進んでいるとも言えます。私どもは、有機物、つまり、食品残渣の世界で、少しでも原料として活用できるように、保存法・流通法・加工法等、さまざまな方法を駆使して、有機物の原料化に取り組んでいます。
私が、豚骨リサイクルに興味を持ったのは、平成15年のことでした。丁度その頃、BSE問題が、深刻になり、肥料市場から、骨粉肥料が激減しました。とは言っても、皆さん。それが、どうして深刻なのかわかりませんね。農業・園芸をされている方は、ご存知でしょうが、植物を育てるには、窒素・リン酸・カリが主要栄養分として必要です。骨粉肥料は、このリン酸肥料になります。リン酸分を18%以上も含んでいるのです。リン酸は、花や実の生育に中心的な役割をはたすので、大事なんです。そのリン酸肥料が、BSE問題で牛の骨粉が、流通しづらくなったために、激減したのです。そこで、私は、福岡に住んでいるのですが、例にもれず、とんこつラーメンが大好きです。ある日、その豚骨ラーメンを食べながら、ふと、スープを取った後の、豚骨ガラを肥料として活用できないかと思いついたんです。そして、そのことを福岡リサイクル総合研究センターさんに話したところから、このリサイクルの試行錯誤がはじまりました。