かつてフリーハンデという名称で各馬の力量を負担重量で表していた時代から60年。現在は、世界の主要レースを対象として国際競馬統括機関(IFHA)がレース内容や対戦相手との力量比較をもとにして各馬のレーティングを算出しています。2004年からワールドサラブレッドランキングが創設され、国際ハンデキャッパー会議において決定後、発表されています。

 先にヨーロッパを中心にインターナショナルクラシフィケーションとして数値化されていたものを参考に日本でも同じ基準でポンド表示されています。ただし、ヨーロッパで走っていない日本馬の評価は、JRAのハンデキャッパーが決定した数値とずれが見られます。海外で走った馬が優位にみられるのはある程度仕方がないとはいえ、この辺りはまだ発展途上のランキングだともいえるでしょう。(サイレンススズカやダイワスカーレットが例)

 

 さて、2022年度のワールドベストレースホースランキングの1位はアメリカのフライトラインです。レーティングは140で、2012年のフランケルに並ぶ最高評価となりました。2位はイギリスのバーイードで、レーティングは135。例年ならトップに値する高評価です。最近で最も高かったのは、2017年のアロゲートの134でした。

 フライトライン、バーイードは、ともに圧倒的なパフォーマンスで競馬ファンの度肝を抜きました。フライトラインは、ダート部門における最強馬との評価です。2頭とも引退は惜しまれますが、種牡馬として素晴らしい未来が待っていることでしょう。

 

 日本馬の1位は、イクイノックスで3位タイという高評価。タイトルホルダーが8位タイ、ヴェラアズールが16位タイでした。

 21世紀における日本馬のレーティング順位は、130でトップは、ジャスタウェイとリスグラシューです。なお、牝馬は4ポンドの加算が入った数値です。続いて、オルフェーヴルとエピファネイアが129。ロードカナロアとアーモンドアイが128。ディープインパクト、ナカヤマフェスタ、エイシンヒカリ、モーリスが127。ジェンティルドンナ、コントレイル、そしてイクイノックスが126です。126以上が13頭。歴史をたどると、このように立派な世界の仲間入りが見て取れますね。

 

 見て思ったのは、1位のジャスタウェイとリスグラシューの父は、ハーツクライです。2頭とも3歳時は普通の一流馬といったところでしたが、古馬になって大変身。その成長力にビックリです。以前、ノーザンテースト産駒は3度変わるとか言われましたが、私には実感がありませんでした。ハーツクライ産駒こそ史上最強の成長力血統じゃないか、と感じるわけです。秋天やドバイでのジャスタウェイの強さ、宝塚、有馬でのリスグラシューの強さ、それは、異常なくらいのものでした。そして、何といってもディープインパクトの飛ぶような走りはレース数値には表れない、見たものでないと評価できない力を感じます。残念な凱旋門賞でした。国内では只1度だけの敗戦。それが3歳時の有馬記念。負かしたのは、そうハーツクライ。ここでもハーツか!