『目の下のクマ』、『目の下のたるみ』の原因

主に影クマの分類と各々の治療について

 

今回は、主に目の下の凹凸で出現する『影クマ』について、実際に患者様がご来院された際にカウンセリング時に私が観察しているポイントも交えてご説明します。

美容外科医でもしっかり理解していないこともかなり詳しく解説しており、

超有料級の内容になっています⚠️

ボリュームがある記事になりますが、目の下のクマ取りでお悩みの方はカウンセリング前にご一読していただければと思います。

クマに悩むご友人ご家族にも是非シェアしてみて下さい

 

まず、目の下のクマ、たるみって何?

以下の図を見ていきましょう。

 

図: 出典 顔の美容外科手術 編著 飯田秀夫 日本医事新報社

 

目の下のクマ、たるみのある目元の多くに共通して言えることですが、

目の収まっている頭蓋骨の内側に存在する『眼窩脂肪』が原因です。

上記図のAと比較してBの方の目元には眼窩脂肪の膨らみと同時に陰影(トラフ)があり、

これが常時見えていることで疲れて見えたり老けて見えたりする要因になります。

 

図: 出典 顔の美容外科手術 編著 飯田秀夫 日本医事新報社

 

影クマは上記のA~Dのタイプに分類できます。

 

A:眼窩脂肪の膨らみのみが強いタイプ

B:目の下の靭帯が強く、元々窪みが目立つタイプ

C:眼窩脂肪の膨らみと同時に、いわゆる『ゴルゴライン』による凹みが存在するタイプ

D:過去に本来適応外の脱脂手術のみを受けて凹んでしまっている場合や、そもそも眼窩脂肪が少なく元々目の下の窪みが目立つタイプ

 

当院で治療をされるほとんどの方、

と言うよりは世の中のクマに悩む方多くの方はCのタイプの影クマになります。

 

それぞれA~Dのそれぞれに当てはまりやすい年代や特徴について説明すると

 

A:10~20代の眼窩脂肪が多い人で、皮膚自体のハリがしっかり保たれており、一見するとただ涙袋がないように見えるタイプ

B:若い男性に多く、眼窩脂肪自体は少なく、ゴルゴラインを中心にただ凹み感があるタイプ

C:年齢的に眼球の下側の骨が減って、眼窩脂肪が重力によって出てきてしまっているタイプ

D:過去の脱脂術経験があるか、元々彫りが深くてかなり奥目なタイプ

 

となります。

 

では、A~Dのそれぞれに適した治療方法にと、

「ぶっちゃけ話」も含めて解説します。

最も多いCタイプは最後に、A、B &Dの順からご説明します。

 

A:

①経結膜脱脂のみ

この手術は過剰な眼窩脂肪を取り除くだけのシンプルなもので、元々皮膚のたるみがないことやゴルゴラインの凹みが目立たない方にお勧めです。とはいえ、実際に経結膜脱脂のみで仕上がりが綺麗になる適応になる方は、クマ取りのカウンセリングに来ていただく方の5~10%程度です。見かけ上はAタイプでも眼窩脂肪がある程度多い場合は、脱脂行為そのもので皮膚の緊張が減って小ジワ感が増したりすることへの注意も必要なので、この術式選択には注意が必要です。

やたらめったらに「脱脂のみで絶対綺麗にできる」と言っているドクターがいるとしたら、脱脂のみの方の長期経過を知らないか、それしかできないか、凹み気味の目元を本気で美しいと感じている可能性があるので注意しましょう⚠️

 

B &D:

①脂肪注入(脂肪移植)

自家組織のため圧倒的に馴染みがいいのが特徴です。工夫次第ではナノファットを用いて目の下の青みがかった色クマの色調改善も望めます。脂肪注入といってもバターを詰めるわけではなく、自身の脂肪細胞の移植と言った方が表現としては正確です。移植が完了した脂肪細胞はご自身の体として機能していくので、その効果を半永久的に得られるというメリットがあります。そんな脂肪注入ですが、いくつか注意すべきリスクがあります。以下に箇条書きに記載します。

 

・脂肪細胞(主に太ももから採取されることが多いです)の採取後の脂肪の性質の理解が不十分なドクターによる不適切な注入でのしこり形成のリスク

*コンデンスリッチファット(CRF)とナノファットの使い分け、注入すべき部位の違いの理解ができていないといけません。ここ大事⚠️

 

・移植した脂肪の定着の良し悪しが手術結果を決めるため、医師の腕が重要なことは言うまでもありませんが、手術を受ける患者側の術後の過ごし方も重要になります⚠️

*具体的には、移植された脂肪細胞は痩せる方向への変化に弱いため、術後3ヶ月まではダイエットを控えましょう。また、喫煙や極端な痩せ型体系、筋肉質であること、授乳、高齢などは脂肪定着不全のリスク因子になり得ると言えるでしょう。

 

②ヒアルロン酸注入 

ヒアルロン酸は人体にも元々存在する成分であるため安心と言えますが、ごく稀にアレルギー反応を起こす可能性もあります。脂肪注入と違って脂肪採取の工程がないため、ダウンタイムを取りにくい方にとってはとても気軽に受けやすくいい治療と言えます。万が一仕上がりが気に入らない場合にもヒアルロン酸溶解注射で溶かすことができるので、そう言った点もリスクが少なく良い点と言えるでしょう。そんなヒアルロン酸の注意すべき点についても以下に箇条書きで記載します。

 

・ヒアルロン酸注入を行ったことで、チンダル現象と言ってヒアルロン酸が皮下に青く透見して、逆に目の下の血色が悪い感じに見えてしまうことがある。

 

・ごくごく稀ではあるが、誤った注入方法により血管塞栓を起こす可能性あること。

 

・いずれ吸収されていくため、都度メンテナンスが必要になってくること。(実際には一部そのまま皮膜形成されて残存するケースもあり得るため、その場合は溶解注射で除去する)

 

C

経結膜脱脂+脂肪注入

経結膜脱脂と脂肪注入の組み合わせ治療で、脂肪注入を前提とするため凹凸の調整が行い易く良好な結果を得やすくなります

クマ取り治療後の再発までの長期経過についても考えると、眼窩脂肪はなるべくしっかり除去しつつ脂肪注入でバランスを整えるように治療を行った方が、より綺麗を長持ちさせることが可能です。

眼輪筋が透けて見える青クマについてもナノファットを用いた脂肪注入で改善を見込めるので、より自然な仕上がりを求める方には非常にいい治療になります。注意点については脱脂、脂肪注入それぞれと重複する点もあるため、そのほかの観点を記載します。

 

・脂肪注入に依存しすぎて脱脂をしすぎてしまったり、脂肪注入の定着不全で目の下が凹んで見えてしまう。

 

②裏ハムラ法

 これは、皮膚を切らずに目の下の眼窩脂肪をゴルゴラインの凹みの下に移動して再配置する手術です。脂肪注入を行わずに膨らみと凹みを同時に改善できるので、脂肪注入に抵抗を感じる方や、そもそもCタイプの陰クマの人には適応があり良い手術です。青クマが強い方にはナノファットの知謀注入を目の下に併用したり、ゴルゴラインや中顔面のボリューム自体を自然に出していきたい方は脂肪注入を併用するとより良い結果に結びつきます。

切開ハムラについては、余剰皮膚と眼輪筋を含めた組織を切除してたるみも改善しつつ、裏ハムラ同様に眼窩脂肪を再配置するクマ取り治療になります。小ジワ予防に行う、眼輪筋を切除しない「裏ハムラ+表面の皮膚切除のみ」の手術とは厳密には異なってきます。 リスクに関しては以下に箇条書きに記載します。

 

・内部の骨膜、靭帯の処理や眼窩脂肪の移動が甘いと、経結膜脱脂+脂肪注入以下の結果になってしまう可能性がある。

 

・切開ハムラの場合、眼輪筋の切除の結果、傷の拘縮に伴って下眼瞼が一時的に外反してしまうリスクがある。

 

、、と、ここまで読んでいただければ、目の下のクマ取り治療の、

特に「陰クマ」の治療についてかなり深くご理解いただけるかと思います。

本当はそれぞれの治療についてもさらに深掘ってご説明できることが沢山ありますので、

ここで紹介した治療についての症例ベースの解説記事も書いていこうと思います。

 

ややマニア向けな内容になりましたが、

最後まで読んでいただき、ありがとうございました(^^)