Janne Da Arcの『will〜地図にない場所』とかいう、隠れてんだか隠れてないんだか、人気なんだか人気ないんだかよくわからん個人的名曲をエモーショナルにレビュー!


Janne Da Arc - will〜地図にない場所〜

ジャンヌダルク

2000年7月26日リリース

アルバム『Z-HARD』収録

ドラマ『つぐみへ…〜小さな命を忘れない〜』主題歌


そもそも私がJanne Da Arcを知ったのは、1999年3月発売のインディーズミニアルバム『CHAOS MODE』で、なんじゃいこの上手い奴らは!と。

そしてまず、『-R-TYPE「瞳の色」』にハマる。



次に、同年メジャー1stシングルの『RED ZONE』、2nd『Lunatic Gate』とハードでテクニカルな曲にハマっていく。V系好き、更にHM/HR好きな当時の私にはまさにドンズバだったんだねぇ。





特に『Lunatic Gate』は何故かしらよく聴いてた記憶がある。リフがヘヴィでノリやすくて好きだったのもあるんだけれど…(ギターキッズだったけどギターソロに関しては興味なかったなぁ。)


勿論Chorusのメロディが好きなのはあるんだけれど、なんか2番のVerseとBridge歌詞がめっちゃ印象的だったんだよね多分。つまりサビのメロディ及び、AメロBメロの歌詞ってことですけど。


〈verse〉

胸の開いたDress

僕が君に送るのは

着せたいからじゃない

そのDressをただ淫らに脱がせたいだけ

外で会った君の

感じがいつもと何か違って見えるのは

裸じゃない君だからかもしれない


〈bridge〉

暗闇より太陽の下の方が

似合いすぎてる君を見つめられないのはなぜ?


エッチだなぁ←yasuさんの歌詞はエロスな歌詞が非常に多い傾向にあります。


あと、基本的にJanne Da Arcのキーボディスト、kiyoさんの仕事が、私は非常に好きなんですね。というか、シンセやキーボードのエレクトロサウンドが根本的に好きなんですね。




なんせそれからアルバム『D・N・A』を経由して、人気曲らしい『EDEN 〜君がいない〜』や、『桜』は個人的にはうーん。なんかちゃうんよな。ってなったりしつつ、本題の『Will〜地図にない場所〜』ですよ。


will〜地図にない場所〜とかいう名曲



Key=Em(1,2回目のサビとアウトロの場合)、BPM=83というスローバラードの名曲。

と言っても、転調しまくるので、KeyがEmとは言っても、あぁEmやなぁって感じは全然しないという。

AメロBメロと淡々と進んで、サビでCからEmに転調してるんだけれど、次のAメロでまた転調して元に戻るという何気に複雑な構造を持ってるんですな。

しかしオンコード(分数コード)やディミニッシュを経過しながらの展開で違和感なく聴かせる。

更に、2回目のサビが終わってギターソロに入ります。

私はこのソロはあまり好きくないですけどね。

基本的にyouのギターソロは上手いけれどエモーションを感じない。このギターソロも、グリッサンドやピッキングハーモニクスなどを使って抑揚を付けようとはしているけれど、ビブラートが一切使われていない。(使えばいいというものでもないけれど)


だがしかし、ソロ後のサビで、またしても半音転調。(Fm)更にラスサビで半音転調(F#m)と何回転調すんねんという素晴らしい構成を魅せる。当然yasuのボルテージも上がるわけだけれど、カラオケで歌った場合、私のボルテージもエモーショナルにエクスプロージョンする模様。(偶に喉死亡。)


この構成は私の大好きな曲、globeの『Precious Memories』と似たような構成。アレンジは全く違うけど。なんぼほど転調好きやねんパターンのスローバラード。



相変わらずイイ曲だなぁ。歌詞の切なさとノスタルジーが半端ない。それは置いといて。


will〜地図にない場所〜の歌詞について

この曲は挫折や苦悩に寄り添う、或いは支えになるような、やっぱり前向きな力強さを持つ歌詞である。


君の心の傷は

今もまだ癒えないまま?

「まさか…」の別れから

どこか君は臆病になったね

孤独な夜から逃げて

都会にまぎれてみても

「一人が淋しいわけじゃなくて…

一人と思うことが淋しい…。」


でも君が描いてる日々は

世界に一つの物語…。


枯れない悲しみはいつか

逃げない強さに変わるよ

君だけの物語(みらい)を探して

旅立とう地図にない場所へ…


余計な物があるのなら

すべて今日に置いていこう

なにげない今日(ひ)が物語の

想い出のページになる


つまずく事を恐れては

大きな壁に気づけない

瓦礫に咲く花の様に

太陽だけを見上げよう


霞が取れない未来は

今は涙で見えないだけ…。


消せない過去に縛られて

うつむき…ひざをかかえてた

昨日までの両手広げて

今日からは涙をふいて


〈ギターソロ〉


果てない旅路のどこかで

時には雨に打たれても

次に訪れる景色は

今日と違う未来だから…


枯れない悲しみはいつか

逃げない強さに変わるよ

君だけの物語(みらい)を探して

旅立とう地図にない場所へ…


余計な物があるのなら

すべて今日に置いて行こう

嫌いな雨さえあがれば

すぐに歩き出せるから

作詞/作曲:yasu


尚、タイトルの【will】という単語は一切出てきませんが、歌詞からお察しできる通り、意思とか決意とかそういった意味でございます。故に、やっぱ前向きな歌詞を持つ曲である。


総評

一曲にフォーカスして曲を紹介ないし感想、レビューを綴ろうと思った理由は明白であるが(リスペクトからのオマージュだよぉ!)、何故にこの曲なのかと問われると、何故か浮かんだからである。ってこれ総評とちゃうな。


Janne Da Arcの中でも隠れてんだか隠れてないんだか、人気なんだか人気ないんだか知らんけど、兎に角この曲は名曲であり名バラードだと個人的には思います。

Janne Da Arcはそもそもの演奏テクニックや、リズム面で複雑なことをやることが多いけれど、この曲は実は複雑なんだけど複雑に聴かせないという展開の妙がある。

特にボーカルのyasuさんとキーボードのkiyoさんは目立ってイイ仕事をしているし、ベースのka-yuさんも何気にボーカルラインの間を縫うような柔らかいベースラインで、終始素晴らしい仕事をしている。三連符を弾いてるところなどは密かに聴きどころ。

ただギターのアレンジ及びサウンドだけが個人的には少し残念。ソロからエモーションを感じられず、サビの最後のバッキングはいらんことせずに白玉でよくねぇかなって感じで、音自体ジャキジャキしすぎているように思うのね。

アウトロも上手いのはわかってるけどやりすぎ感が凄い。ちょっと同じく技巧派ギターヒーローであるSIAM SHADEのDAITAさんを見習いなさいって感じ。

それ差し引いてもやはり個人的名曲であることに変わりはないけれど。