R4.8.16

アセトアミノフェン製剤であるカロナールが出荷調整に入りました。

 

多分、コロナ患者急増による処方過多のためだとは思いますが、ほとんど入らない状態になってしまいました。

 

中でも、カロナール細粒20%とカロナールシロップは出荷停止になり、完全に入らない状態になりました。

 

これにより、カロナール以外のアセトアミノフェン製剤も全て出荷調整に入り、基本的に新規採用は不可になっています。

 

これを受けて、うちではカロナール(アセトアミノフェン)の処方を出来るだけしないで頂きたい旨を近隣の医師にお伝えしました。

 

ただ、お伝えしたところで、今まで出ていた人や他院でカロナールが出ていた人がこちらに来たりした人に違う薬を出すのは現実的ではないので、そのままアセトアミノフェンで処方が来てしまいます。

 

うちにはアセトアミノフェン製剤がもうほとんど無いので、どうしようかと困っています。

 

 

ツイッターである医師がアセトアミノフェン不足のため、妊婦中期にロキソプロフェンを処方して、産科医からカロナールに変更してとの連絡があり、それを後ろから刺されると表現したために、各所からバッシングを受けているものを見つけてしまいました。

 

妊婦後期は流産のリスクが高くなるため、ロキソプロフェン及びNSAIDsは使用禁忌になっています。

 

なので、安全性を考慮して、アセトアミノフェンにするのは医師や薬剤師では当たり前のことになっています。

 

今回はアセトアミノフェンが不足していて、痛みで困っている妊娠中期の患者さんが来たことで、不足を理由にロキソプロフェンが処方されてしまった。

 

これに関しては処方したこと自体完全なる間違いではないと思っています。

 

ただ、医師や薬剤師からアセトアミノフェンの方がいいと言われたときに、素直にアセトアミノフェンと言えず、後ろから刺されたと表現したことが間違えだったのでは?と考えています。

 

なぜなら、アセトアミノフェンが不足で、薬局にあるかどうか不明だった可能性が高く、痛みを強く訴えている患者がいる。

 

そして、あまり良くないと認識はしつつも、禁忌ではない。

 

ならば、薬局や他病院から疑義はあるかもしれないが、処方自体の間違えではないと思っている。

 

ここで、医師や薬剤師が疑義するのは当たり前で、それに対応するのも当たり前だと言うことです。

 

薬局にアセトアミノフェンがあれば、それの方がいいし、それに異議を唱えるのはおかしいと思っています。

 

で、初めのツイッターでのコメントでは妊婦にアセトアミノフェンを出さないのはヤブだとか、アセトアミノフェン不足でロキソプロフェンを出すのは分かるが、出す相手は妊婦じゃないだろうが、とか言われている訳です。(全部が全部そうではありません。刺されたという表現を指摘している人もいます)

 

今回のアセトアミノフェンの不足は結構深刻で、うちの薬局では臨時処方はお断り、定時で出ている人でも出せない人が出てきている状態です。

 

例え妊婦がアセトアミノフェン製剤の処方を持ってうちに来ても渡せない状況です。

 

なので、アセトアミノフェンの処方を持ってきても、カロナール他アセトアミノフェン製剤を出せる薬局を自身で探していただくしかない事態に陥っています。

 

こういった薬局が地域に多数あると、薬局のたらい回しが発生します。

 

そういった不利益を回避するための苦肉の策なのだと思います。

 

ただ、流産の可能性という不利益もあるので、これが正解ってことでもないんですがね。。。

 

 

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