ここ数年薬局のM&Aや再編などの動きが活発化しています。

 

調剤報酬の度に実質的に利益を減額されている薬局。

 

保険調剤以外にも収益を見出さなければ、辛い状態になってきていますが、病院との関係もあり、市販薬を扱いずらい薬局もあると思います。

 

また、薬局も収益低下によって、身売りをしなければならない薬局もあると思います。

 

門前叩き、グループ会社叩きがあり、財源適正化とかいいますが、収益性が低下すれば撤退もしなくてはならず、撤退が患者の不便へと繋がる例は多々あります。

 

私の薬局から車で15分くらいにある個人クリニックの門前が撤退し、門前が無くなりました。

 

そのせいで、そのクリニックの患者が薬局難民になりました。

 

理由は2つあって、1つは門前がなくなったこと。もう1つはそこの医師が偏屈でマイナーな薬ばかり使う癖に、薬の在庫が無い場合の代替は不可。というもの。

 

門前ではないので、そのクリニックの薬を常時置いておくことも出来ず(期限切れでの廃棄リスクがあるため)、急性の病気の場合、その日に薬を渡せないばかりか、供給不安定な世の中なので、定時薬も含め、いつ渡せるか分からないという状態です。

 

なので、色んな薬局へ行っても「在庫が無い」「取り寄せ出来ない」といって、薬を渡せない状況が生まれてきています。

 

どこに行けばあるか聞かれることもありますが、他薬局の在庫状況なんて知る術はありませんから、○○薬局ならあるかもしれません。と言うしかない。

 

そして、私の薬局がある地方の機関病院の門前も一部撤退を始めました。これも収益が低下したためと思われます。

 

うちの患者さんで、その病院にもかかっている方がいて、そこの薬局が閉店するから、今後はうちでもらいたいって事前に言ってくれました。

 

事前に言ってくれたので、用意は出来ますが、これが急に処方箋を持ってこられても、その日にお渡しは出来なかったと思います。

 

門前は安いってテレビでやっていますが、安いってことは薬局が儲からないってことで、そうなると撤退するしかないと。

 

厚労省はそういう薬局はどんどん撤退して頂きたい。淘汰されていくべき。と言っていますが、経常利益がプラスにならない薬局を続けるメリットはないので、会社はそういうマイナス店舗はどんどん潰していくでしょう。でも、そうすると患者がどんどん不便になる。

 

先ほど言ったように、今は供給が不安定のため、違う薬局に行くと薬をもっらうことが出来ない可能性があります。

 

病院へ行ったのに薬がもらえないってのは、不便の一言で済ませられることではないと思います。

 

ある程度大きい病院の門前には何個も薬局があると言う人もいますが、それはある程度人口が多い都市に言えることで、田舎なら大病院の門前も1つでず。

 

仮に何個も薬局があっても、先の例のように撤退していけば1つになる可能性もあります。

 

でも、数個あった薬局が1つになればその薬局が儲かるのでは?と思っても、単純にそうではなくて、処方箋枚数が多くなっても、単価が安いので、利益率は悪いし、枚数が増えれば、薬剤師も増やさないといけないので、人件費が更にかかって、利益を圧迫します。

 

なので、極限までコスト削減をしないと安い単価で利益は出せないのですが、国はギリギリまでコストカットすれば利益出るんでしょ?なら、報酬減らすね。と言ってくる。

 

企業努力で出来るコストカットは資本が物を言います。

 

なので、資本力がない薬局はどんどん吸収されていく運命にあるのです。

 

本当にどんどん吸収合併されていっています。

 

自然淘汰は良いことだと言いますが、医療において自然淘汰は本当にいいことなのか考えてもらいたい。

 

自分の地域に病院や薬局が無くなっても本当にいいのか。

 

資源は潤沢に無いことは分かっているが、それはお金だけを指しません。

 

医療提供も医薬品提供も立派な資源だと思います。

 

 

おまかせ広告です。

押してくれると嬉しいです照れ

 

 

 

 

 

------------------------------