ジェネリックについて世間ではそれほど認知がされていないってことを知ったので書こうと思った次第です。

 

最初に言っておきますが、今回の内容は極端な例や暴論がありますので、そのままの意味で受けとらないで下さい。

あくまでも解りやすく&思っていることを書いているだけなので、全てが全て正しいとは思わないで下さい。

 

 

 

まず、ジェネリック医薬品とは簡単にいうと、一番最初に作った(特許を取った)会社の医薬品の特許が切れた医薬品の有効成分を同じにして他の会社が作った医薬品です。

 

なので、有効成分のみを考えれば同じ薬を他社が作っていることになります。

 

最初に作った医薬品メーカーの医薬品を先発医薬品(先発品)、後から作った医薬品を後発医薬品(ジェネリック医薬品)と言います。

 

医薬に限らず特許を申請する場合、構造式など成分の詳細を開示させられます。

 

また、発売後に関しては添付文書やインタビューフォーム(IF)にも構造式が書かれています。

 

なので、先発品と比べると開発期間や開発金額が格段に抑えられるため、医薬品を安く卸すことが出来るのです。

 

価格は国が決めているので、実際は安くなっているのは国が先発品の○掛けの値段で売る(最低価格を下回らない)となっているですが、この売値が安すぎればジェネリックを作る会社が無くなってしまうので、そこは製薬メーカーと国とで駆け引きがあるのだと思います。

 

国としては、価格を安く卸せるなら、安く患者へ売っても問題ないよね?って言う感じなんでしょう。

 

ただ、これは有効成分のみ一緒なので、添加物や製法などが違う場合があります。

 

そうなると薬の効きが先発品と異なるじゃないか!という人もいるでしょうが、そこの有意差については検証しています。

 

実際に先発品を作る際にも100人中100人に効くわけじゃないですが、95人に効けば薬が効いているって言えるでしょ?ってな感じで認可されます。

ジェネリックも100人中95人に効けば、薬の効果があると言えるでしょ?みたいになっています。

 

まぁ、0.95×0.95されると90%まで落ちちゃうんですがね。。。

 

あと先発品は治験して、ジェネリックは治験してないっていいますが、治験した治験薬(先発品)と商品になった医薬品(先発品)でも有効成分が一緒ってなだけで、添加物や製法が変わっていることもあるので、添加物、製法のことを治験でうんぬん言うのは意味が無いです。

 

先発品は最初は普通剤だったのが、口腔内崩壊錠(OD錠)を新たに発売する事もありますが、この場合はジェネリックと同じ様な試験しかしていません。(要は元々の医薬品のジェネリックとも言える)

 

なので、先発だから安全、ジェネッリックだから危険ということはないのです。

 

では、何が問題になるのかって言われると、個々で見た時の対処になる訳です。

 

例えば添加物が違うことがあり、××という添加物にアレルギーを持っている患者がいたとして、A医薬品では××添加物が入っていない、同有効成分のB医薬品では××添加物が入っているというパターン。

これは先発だからダメとかジェネリックだからダメでは無く、そのメーカーの物がダメというパターンなので、一括りにジェネリックがいけないという訳ではありません。個別に見なくてはいけません。

 

他には製法が違うので溶けやすさが違うので、1分1秒でも早く効かせたいパターンとか。

A医薬品では溶けるのに30分かかるが、B医薬品では溶けるのに45分かかる。みたいな。

 

この後、吸収があるので、実際には効くのにAは1時間。Bは1時間半としたら?

この30分は誤差範囲と考えられるので、医薬品の認可には影響しませんが、1分1秒でも早くという人には大事だったしますので、これがジェネリックは効かないって言う原因だったりすることもあります。

実際には効くのに時間がかかるだけですが、、、

 

この1分1秒の話は特に痛み止めや胃薬を飲む人に顕著な様な気がしています

 

そういう私もタケプロンは頓服でも効くが、ジェネリックのランソプラゾールだと直ぐに効いている感じがなく、毎日服用が必要になったりもします(それでも会社の方針のため、ジェネリックを使っていますが、、、)

 

この1分1秒とか吸収率の話になりますが、これって空腹時や食前、食後、食事内容によっても変わると思いませんか?

 

実際に変わることがほとんどです。

 

ですが、ほとんどの薬はその影響が少ないので、食前でも食後でもいいし、食事内容まで口出ししなくてもいい製剤になっています。

 

結局、ジェネリックもこれと似ていて、添加物が違うから吸収率が違うからって影響が出るほどではないのですよ。

 

ただ、その誤差範囲内ではあるものの違いがあるので、その違いを許容出来る体質かどうかってなだけなのだと思います。

 

 

ジェネリックの中には先発品と同じ添加物、同じ製法のオーソライズドジェネリック(AG)ってのがあります。

 

同じ添加物、同じ製法なので、理論上同じ薬で同じ溶け方、同じアレルギー反応を示します。

 

分かりやすく図にすると

 

先発医薬品でも複数の工場を持つこともあるので、同じ先発でも違う工場ってことがあるので、工場の差は先発でもAGでも関係ないです。

 

で、AGって言うのは特許や利権が絡んでいることが多いのですが、実は一般的なジェネリックでも実質AGってものもあります。

 

先発医薬品が医薬品を販売する際に出す情報には有効成分とその含量、添加物などがありますが、添加物の量や工場については記載がありません。

 

ですが、AGを作る場合は先発メーカーから添加物や製法などを一括で情報をもらい製造します。場合によっては同じ工場の同じラインで製造します。

 

なので、AGメーカーは先発メーカーにいくらか支払っています。

 

この契約をしないとAGと名乗れないし、AGとして販売も出来ません。

 

しかし、世の中には先発と同じ工場で作っているジェネリック品もあったりします。

 

実際にはAGと言ってもいいのに、AG契約してなかったり、他の問題でAGと名乗れないジェネリックも存在しています。

 

確か、クエンメット配合散はAGと名乗れないジェネリックだったと思います。

包装変更した時に先発のウラリットUと同じ工場で作ることになったって聞いた覚えがあります。(違かったらごめんなさい)

 

このようにジェネリックと言っても色んなものがあるので、一括りに言えないのです。

 

一般的なジェネッリックは製剤差は少なからずあります

 

それを無視できない人がいるのも分かります

 

でも、全てジェネリックがダメと一律に言ってしまうのは、こういった理解が無いか、理解できない人、頑固な人なのかなって思ってしまいます。

 

何事も一律で決めつけることは出来ないはずなのにね。

 

ただ、これには薬局側の責任もあるのは承知しています。

 

薬局をよく利用する方は知っていると思いますが、ジェネリックを使うと薬局側に儲かるという話

 

これに関してですが、詳しい説明を省くとジェネリック使用率ってのがあって、(R4.1月現在で)40%以下だと基本料から2点(20円)減点。75%以上だと15点(150円)、80%以上だと22点(220円)、85%以上だと28点(280円)が処方箋1枚に対して加点が付きます。※10割計算

 

処方箋1枚についてなので、自分が先発にしたからといって、先発にした人だけ安くなったりはしません。

逆に他の人が先発ばかりで自分がジェネリックの場合は加点が付かないので、高くなったりもしません。

 

加点の上昇金額より、ジェネリックに変えた降下金額の方が安いことが多いので、ジェネリックに変えた方が安くなることの方が多いです。

 

で、この加点が薬局経営において結構重要で、色んな点数が2年毎の改定で引き下げられるので、こういった加点を取っていかないと、どんどん売り上げが下がってくるのです=給料が下がっていくのです。

 

なので、薬局の売り上げや薬剤師側も給料を下げられないために、それ以上に国がジェネリックを推進している以上、それを理由にジェネリックをどんどん勧めています。国の政策に準じないと潰されていくので。

 

国としてのジェネリック推進の理由は

年々増加していく医療費(国庫)を減らすべく、安いジェネリックを使えば税金(国庫)を使わなくて済む。

これ以上、医療費が増えるのであれば、増税と保険割合の上昇は避けられない。

なので、ジェネリックを推進したい。とのこと。

 

薬局側としては

年々減らされていく調剤報酬を維持していくためには、加点をどんどん取っていかないと薬局を維持出来ないし、社員の給与も維持出来ないという側面があって、ジェネリックを進めているのです。

 

国は調剤報酬(本体)は微増って言っているが、それは各種加算を満遍なく取った場合であって、加点を取ろうとしなければ、どんどん減少していっています。

その加点の1つがこのジェネリックの加点なので、これを取らないとほんとに厳しいのです。

 

そういったこともあって、今では国が進めているので、基本的にジェネリックでお渡しになりますし、患者に先発品かジェネリックか聞かずにジェネリックでお渡ししている薬局も多いと思います。

また、最初から先発品を置いていない薬局もあると思います。

 

こういったことが薬局不信やジェネリック不信に繋がっているのだと思っています。

 

薬局側がジェネリックでいいかどうか聞かない場合、聞かないのには(薬局の都合ですが)理由があって、

・説明するのに時間が取られる

・理解出ないから先発でいいという人がいる

・どっちでも構わないのに、「とりあえず先発で」と言う人がいる

・先発にされると加点が取れなくなる可能性がある

と、まぁ3番目以外は薬局の都合での理由ですが、あるんですよね。

 

でも、3番の人も結構な割合いるんですよ

 

先発を置いていない医薬品もあるので、ジェネリックしかないんですが、、、て言うと、別に何でも大丈夫。みたいな返答で。。。

 

何でもいいなら、何故、先発でって言った!

 

なので、どうしても先発がいい人は、処方箋を渡す段階で「先発で!」ってハッキリ言いましょう。

 

対応出来ない医薬品もありますが、可能な限り対応します。

 

最後に、先発とジェネリックで差があるといいましたが、良い方向の差もあります。

 

例えば、、、

 

錠剤の小型化や味を飲みやすくなど

 

それに溶解、吸収に誤差があると言いましたが、それによってジェネッリックの方が効くと言う人もいます。

 

添加物の問題で、先発は使えないがジェネリックなら使えると言う人もいます。

 

なので、成分を見ずに食わず嫌いをしないで欲しいなと思う次第であります。

 

使ってダメならこちらも個の人には合わないとかすんなり受け入れられますし。

 

まぁ、病は気からというように、ジェネリックという名前だけで拒否反応を起こして効かなくなるってことも十分にあり得るので、拒否反応ある人に無理に飲ませるようなものではないんですがね。。。

 

AG(原料、成分、添加物、工場等全て一緒で、ラインも同じ)でも違うって言う人もいますし、

ただ、これに関しては同じなのだから違うと言われても困る

 

これで違うなら先発でも製造番号が違う度に違う薬ってことになるのだから

 

 

ジェネリックはお金と言う部分で、国、薬局、個人が利になるように設計されたものなので、個別でダメというもの以外はジェネリックでお願いしたいなってのが本音です

 

私個人で言えば、給料下げられるからジェネリックにしてって感じですが、薬の効きが同じなら、全員が損する方でなく、全員が得する方を選んでほしい

 

先発だから安くなるんでなくて、薬局の利益が減って、自分もお金を多く払うって認識を持って欲しい(例外はありますが)

 

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