人生というのは、自分が苦手なことを克服していくよりは、自分の持ち味を活かして生きていったほうが、楽しいと思います。しかし、多くの人は、自分の持ち味が分かっていません。つまり、自分がどういう人間であるかということを、あまり知らないのです。
なので、そんな人はまず、自分の持ち味を見つけるところから始めなくてはいけなくて、そのためには、自分自身をとことん観察してみるのがいいと思います。
たとえば、自分は毎日の生活の中で、どんなことに喜びを感じ、どんなことを楽しいと思い、何が好きで、何が嫌いなのかを調べていくのです。
また、どんなことが得意で、どんなことが苦手で、どんなことをしているときに集中して、どんなことに集中できないのか、などを発見していくのです。自分自身がどんな人間なのかを、自分をしっかりと観察することによって調べていくということです。
自分を知らないから、自分に合わないことばかりしてしまう
自分の持ち味を知らないということは、自分自身を知らないということです。そんな人は、いつも自分には合わないところいて、自分には合わない人達と日々顔を合わせ、自分には合わないことをしているのです。
そのために、毎日苦しい思いをしてしまいます。さらに、毎日辛いのは、自分のせいだと、自分のことを責めてしまう人もいるのです。
そして、その苦しさを少でも減らそうと、間違った方向に努力をしてしまいます。
たとえば、もともと内向的で、しっかりと考えてからものを言うタイプの人が、外交的になって大勢の人の前で話せるようになろうと、セミナーなどに参加するのです。
しかし、残念なことに、その人がどれだけ外交的になろうと努力をしても、たいして結果は出ないと思います。なぜなら、そもそもその人は内向的な人間なのですから、外交的になるということは、自分ではないものになろうとしていることだからです。
もともと外交的な人が、そのようなセミナーで学べば、さらに自分の特性を活かせると思います。しかし、そもそも向いていない人が外交的になろうとしても、それは、時間と労力の無駄使いになってしまのです。
苦手を克服しても、人並み程度になるだけ
では、どうすればいいのかというと、あなたは自分だけの持ち味を磨いていけばいいということです。日々の苦しみを減らすために、自分に向いていないことの方へ、自分を変えていってしまうほど無駄な努力はないと思います。
そんなことをしても、たいして成果を得ることはできません。もし、仮に自分を変えることが出来たとしても、人並み程度にできるようになったとか、恥ずかしくないぐらいになった、というような安心感を得ることができるだけです。それでは、人生を大きく変えることはできないし、充実感を得ることもできません。
自分に欠けているところを埋める作業というのは、自分を人並程度にするだけ、ということなのです。そのために、自分の貴重な生命時間を費やすことは、非常にもったいないことだと思います。
自分を知り、正しい方向に努力する
ということで、充実した人生を送りたいのであれば、自分の持ち味を活かしていくことが重要になってくるのです。自分の弱点を克服することではない、ということです。それには、自分のことをしっかりと観察して、自分がどういう人間なのかを知っていく必要があるのです。
日々、自分の心の声に耳を傾け、自分の行きたい方向にしっかりと進んでいきましょう。
