イラストレーター使い方ガイド

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初心者のためのIllustrator、 Photoshop、InDesign等、基本を重視した印刷用に使うデータ製作を説明します。

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フォントの話です。

デジタルフォント最盛期の昨今、まだパソコンが普及されない頃です。
デザイン業界の書体は写植機によって印字されていました。

写植機メーカー、モリサワと写研2社です。その他リョービなどもありましたが
特に圧倒的に強かったのが写研の手動写植機で電子制御万能機PAVO-KYから
印画紙に印字される書体は身震いするほどの美しさがありました。

クライアントからはこの書体でなければ仕事は回ってこなかった位です。
その頃、モリサワは風前の灯火でモリサワの書体はデザイン業界において徐々に姿を消していきました。

洗練された豊富な書体で一世風靡した写研の書体でしたが、
デザイン業界もデジタルの波が押し寄せて、Macintoshが登場しました。

いち早くモリサワはデジタルフォントを手がけ、
株式会社写研は書体を売ることはしませんでした。

結果的にデジタルフォントといえばモリサワとなり今現在へと続いています。

株式会社写研は今もデジタルフォントを作ろうとはしません。
時流の波に乗ったモリサワ、時流の波に乗らなかった写研。

もし仮に、写研がデジタルフォントを出すなら迷わず私は即購入するでしょう。
そして、モリサワフォントを無料で差し上げるといわれてもNOと言うでしょう。
その位、写研書体は素晴らしい魅力がありました。

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上の画像はナール書体です。1970年創刊の女性雑誌 an・an でナール書体が初めて登場したときは
とても衝撃的でした。

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上の画像はゴナ書体で、モリサワフォントで新ゴフォントに相当します。
ちなみにモリサワフォントの新ゴファミリーが、ゴナ書体に似ているということで
裁判になったことがあります。


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上の画像は石井太明朝体BM-A-OKLで、新聞広告等でよく使われました。
この書体は写植機で詰め打ちされたときにすばらしく絶大な人気がありました。

その他、まだまだたくさんの書体がありました。
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基本を重視した印刷用に使うデータ製作を分かりやすく説明します。

Illustrator単体やCreative Suiteではクライアントでの指定がない限りカラー設定は〈プリプレス用-日本2〉にしておきます。

ちなみにCreative SuiteではBridgeから〈編集メニュー〉→〈Creative Suiteのカラー設定〉を選択して、出てきたダイアログで〈プリプレス用-日本2〉を選択します。そうすることでIllustrator、 Photoshop、InDesignのカラー設定が統一され、表示される画像が同じ色になります。

ハヤブサのブログ-Suiteのカラー設定


















カラー設定を済ませたら新規ドキュメントを作ります。
ここではA4判を例にしています。ファイルメニューから〈新規〉を選び、出てきたダイアログから新規ドキュメントプロファイルから〈プリント〉を選びサイズをA4、裁ち落としの欄に天地左右3ミリに指定します。
これでプリントするときにトンボと裁ち落とし欄にチェックを入れればトンボが付きます。
なお、書類の中にトンボをあらかじめ作りたいときは、A4が入る大きさ、B4判にします。
作業を始める前にファイルメニューからドキュメント設定を選び下記のように設定しておきます。

トラブルのない印刷用データを作る






















プリセットで中解像度はそのままでカスタムを選択し出てきたダイアログを下記のようにします。

トラブルのない印刷用データを作る








ラスタライズとベクトルのバランスは75を100にします。ラインアートとテキストの解像度400と、グラデーションとメッシュの解像度200はIllustratorではそのままで十分です。
それが終えたら、〈効果メニュー〉からドキュメントのラスターライズ効果設定を選択して、出てきたダイアログで解像度欄の、その他を選び200と入力しOKボタンを押します。ちなみにこの数字200はドキュメント設定の透明欄→グラデーションとメッシュの解像度200を合わせたものです。
書類の〈ラスタライズ効果設定〉は効果メニューの中で、透明機能を利用したときに出力や保存時に画像化される効果の解像度を指定しています。実際の画像解像度は〈ドキュメント設定〉の〈透明分割・統合オプション〉の「グラデーションとメッシュの解像度」で決まります。グラデーションとメッシュの解像度200は〈効果メニュー〉のドキュメントのラスターライズ効果設定の解像度200は同じ数値にしておきましょう。