do-support
私は就職活動の時に「言語学とは例えば、I don't know.はなぜdoという日本語訳にない語があえて付け加えられるのか、I not knowではダメなのか、といったことを研究します」と答えていました。
みなさんもふと疑問に思いませんか?
でも必死に人事の方に説明するのですが、わかってもらえずでしたが(笑)
今更ですが、今日はこの例を解説したいと思います。
Mary came to the party.
まずこれを樹形図にすると
S
/\
NP VP
Mary /\
aux VP
ed /\
come to the party
です。auxはこの前やりましたね。
さて、これを否定のnotをいれましょう。
S
/\
NP VP
Mary /\
aux VP
ed /\
NEG VP
not /\
come to the party
と予想できます。
(※NEGは否定辞を表しますが、節点や構造がこのようになっているだろうと推測さえできれば、今回の問題は理解することができますNEGとは?NEGは構造状どこに存在するの?といったことは別の機会に考えましょう(><))
さて、この分析、構造で困るところがあるのですが、注目してください。edの行き場がないのです。notの後にcameなんてきてはダメですし、かといってedを消して時制を無くすなんてことも、できるはずがありません。どうしましょう。
ここで登場するのがdoなのです。このauxにdoを放り込んでやって接辞のedとでMary did not come、、、
どうです。これならうまくいきます。なるほど、だからdoには「する」なんて意味はないはずです。
言語学はすごいと思いませんか?今まで当たり前だったことに私たちの知らない理由や裏付けがあったんですよ!
これがdo-supportです。ちなみに接辞(今回の説明ではauxの部分にあったed)は単体で使えず、ほかの単語と一緒になる(今回の説明のdo)という性質をaffix-hoppingと言います。
以上
AUX
auxは助動詞auxiliaryという意味です。「おうくす」とか呼んでた記憶がうっすら、、、正式にはなんと読むのでしょうか。「えーゆーえっくす」はないだろうしw
使い方は
I can fly.
S
/\
NP VP
I /\
aux VP
| |
can v
fly
というように使います。AUXをつかうことで助動詞のある文も樹形図にすることができるようになりました。
ちなみに現在時制の
I have a dog
にはauxはない。とも考えられますが、時制の-sや過去形のedがauxには入っていると考えることが多々あります。つまり、「助動詞が存在するときにはAUXが存在し、助動詞がない時にはAUXは存在しない」という勝手に都合のいい理論より、こちらの考えの方がauxが存在しているという仮説を広げることができます。
S
/\
NP VP
I /\
aux VP
-s(現在時制) /\
V NP
have(原形) |
a dog
そんなときはauxをtense(時制)と書き直すこともできますし、TENSEというのも普通に使います。ただ、不親切に?auxの中に時制が入っていることとかがあっても混乱しないでください。
以上
中間態
英語の中間態について今回は説明します。
the books sells pretty well.
This shirt washes easily.
上の例文をみてください。上の例文は、「本が売れる 」「このシャツは簡単に洗える」という意味ですが、本来、英語だったら、「誰々が本をsellする」「誰々がシャツを洗うのはeasily」というように書いたほうがよいような気がしますせんか。だってシャツが勝手に自分で洗濯機の中で回るわけはありませんから(笑)
つまり、能動態の書き方で意味は受け身という文になっています。このような表現を中間態と言います。(中間態のことを能動形受動態なんて言い方もします。まさしく能動態と受動態の中間ですね)
中間態は、自動詞+副詞とセットされることが多いですが、以下のような文でも適格です。
1Glass recycles.
2Foreign cars sells.
3eggs poach.
ですが、
4the wall paints.
5The floor waxs.
は不適格です。
この違いは、「特徴付けの制約」というルールで説明がされています。
中間態表現は、主語に対して、有意義な特徴付けがされていないとダメであるというルールです。
たとえば、3は壁について「塗れる」と言っても色がどうとか、すごく塗りやすいのかとかがわかりません。
しかし、2は「(普通の車と違い)外車は売れる」という意味のある主語の特徴性質を伝えています。
ちなみに特徴付けの制約は、副詞とセットの文でもちゃんと守られています。
今回も機能文法的な話だったことを意識できたでしょうか。
構造がまったく一緒であるが、123が適格であり45は不適格というような場合を生成文法や統語論で説明することは非常に難しいことなのです。
その点機能文法は、このような問題にも対処することができます。
(もちろん、前回述べたようにすべてが例外なく完璧に説明できるということはないですよ)
以上
