忘れかけていた五月晴れの空が帰ってきた週末。


久しぶりに爽やかな風を感じながら畑に出ておりました。



土曜日の午後、畑の雑草をとる僕の先では、息子が「僕のもの」といって大切にしているイチゴを摘み取っております。


この日、畑の様子を見て、「よし、明日だ」とひとつの事を決めました。







思い返せば、昨年10月、厳しい残暑の中、蒔かれた一粒の種

その種は、招かれざる訪問者によって、全てを台無しにされてしまいました

その訪問者に挑んで、立派に芽を出してくれた のを喜んだのもつかの間、厳しい冬の洗礼を浴びる事となりました

こうして、迎えた春。大きく育った茎からは、たくさんの可憐な花が咲きました

そして、その花についた実が、今、大きく育ってくれました。





↓こうなりました↓

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大きく膨らんだ豆を抱きかかえた「さや」は、その重さで下に向いて垂れ下がってくれました。




そう、これぞ、収穫の合図です。




五月の日差しを浴びながら、「さや」をひとつづつ摘み取ります。


イチゴをかご一杯に満たした息子もこちらに加わります。


大きく育った「さや」だけを慎重に選びながら、茎を傷めないように二人して大切に摘み取りました。






↓初収穫の成果です↓

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家の中に持ち帰り、さやを開きます。



さやの中 は・・・・・・・・




↓こうなっておりました↓

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パンパンに膨らんだ豆が綿毛に包まれ、きれいに並んで顔を出してくれました。



息子の「大きいねぇ」の声が、台所に響きます。






↓今シーズンの初物です↓

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早緑色のの豆たちは、本当に美しく輝いておりました。





鍋にお湯をかけ、豆を茹でること数分。


決して茹で過ぎてはなりません。


茹で上がった豆をざるにすくい上げ、塩を振りかけてまぶします。









さあ、この瞬間です。






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何も言う事はありません。



ただ一言、




乾杯!!






口の中に広がるほんのり効いた塩味と、のどを伝わるビールの冷たさが、至福のときを与えてくれました。



自然との共存の中で、天が与えてくれた大地の恵みに心から感謝して一粒づついただきました。







****  ご挨拶  ****



約半年に渡って皆様に暖かいご声援を頂いた我が畑のそら豆たちも、こうして収穫の時を迎えることが出来ました。

皆様から頂きました励ましに深く感謝し、心から御礼申し上げます。

こうして、無事収穫をご報告できた事を何より嬉しく思っております。


本来、暖かいご声援を下さった皆様とともに収穫の喜びを共に分かち合いたいと思うのですが、今のテクノロジーは、そこまでを叶えてくれません。

今回のご報告を通じて「人を幸せにするテクノロジー」の新たなテーマのひとつが、この「共有体験」というキーワードなのだと思い至った僕です。

その面からも、今回の「そら豆成長記」をお届けする機会を皆様からいただけたことを心から感謝しなければならないと思っております。


これまで、いくつかの作物を育ててきた中で、ひとつの作物をきちんと記録した事がなく、今回こうして、皆様にご報告する形で、ひとつの記録が残せたことは、僕にとっても大変、大きな意味を持つ成果となりました。

これから先も、季節折々の作物を手がけていく中で、ひとつひとつを大切に愛しんで参りたいと思います。

そして、この駄ブログでもご報告させていただきたいと存じます。


この記事をもって、「そら豆成長記」の完結とさせて頂きたいと存じます。



皆様のご声援、本当にありがとうございました。



ネット社会の一期一会と大自然の恵みに心から感謝して


2006年5月22日   バイアリー・ターク


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