「勝つために」じゃなく、「自分を表現できた!」と実感するためのエントリ。

先日、バトルに久々にでてきた。
ここまで培った実力なら絶対負けないだろうと思っていた面子だったが、さっくりと予選落ち。
理由は分かっているので、理由と対策をあわせて書き出してみた。


■目次
自分の体の感覚を理解する
ルーティーンを作る
30秒でまとめない
ショーケースは最大の反復練習


■自分の体の感覚を理解する

つまり、人前でパフォーマンスを発揮するには
萎縮しない事と自己の感覚を知ることが最低限のラインになる。
これを実現するためには、二種類の「自信」が必要だ。

(1)場慣れで培った自信(外部に対する自信)
(2)自分の感覚を熟知することで培った自信(内部に対する自信)

まず、踊るためには最低限、音が聞けて、リズムに乗れて、気持ちよくあるべきだ。
そのために最も適したコンディションは「リラックス」であり、その状態に持ってくための訓練が「場慣れ」だと思う。

しかし自分の場合は新たな壁にぶち当たった。
気持ちはリラックスできているつもりなのに、体がうまく動かない。正確には動かし方がわからない。
分からないのに無理に力んで踊った結果、軸がずれたり、ふらついてしまったりと、散々だった。

何度かその経験を経て必要だと感じたのが、自分の体の感覚の熟知。
もし自分が本番に強いタイプならこんな経験はしなかったかもしれないが、自分は緊張状態に晒されると体をどう動かしていたか全く分からなくなることが度々あった。
その経験を何度か繰り返すうち、だんだんと自分の中に解答ができてきた。

一回目:動き方が分からない。呼吸も辛い。なぜ?
二回目:動き方が分からなくなるのは、萎縮して動きが小さいからだ。大きく動かそう。すごく疲れる。なぜ?
三回目:すごく疲れるのは体を使いきれてないからだ。もっと連動させるように大きく・・・もっと疲れる!なぜ?
四回目:疲れるのは普段の姿勢じゃないからか!萎縮して姿勢がおかしくなっているんだ。直そう。と思ったけど普段どんな姿勢だ?


しかし四回目時点では、すでに自分の目指す姿勢を研究している自負があった。
それなのに、なぜ分からないのか?
結論から言うと、鏡が目の前にない=見ることでの補正ができないせいだった。
要は目に頼りすぎていて、体の感覚の練度が十分ではなかったのだ。

自分がベストと思う姿勢や動きのときに、各部の筋肉や関節にどう力がかかっていて、またどう力をかけたいのか。
それを知ることでいつでも最高のパフォーマンスが出せるし、初めて自分をコントロールできてると言えるだろう。
そしてそれは絶対的な自信とリラックスをもたらしてくれるはずだ。


■ルーティーンを作る

これも前述の要素と繋がっている話だ。
自分は自他共に認める感覚派なので、曲に著しく左右される。また、そうありたいとも思っている。
時々突出した理論派がいるが、彼らはすごい。曲を聴きながら格闘ゲームでコンボをつないでいくようにレパートリーを瞬間選択していくそうだ。自分には到底できない芸当だ。
そんな彼らの強みは、選曲に関わらず、安定して踊れることだ。

逆に感覚派の自分はとかく不安定だ。選曲にもろに左右される。
好きな曲なら体を振ればイメージが沸く、という位なのだが、苦手な曲・乗りにくい曲がかかった時には頭の中が真っ白でビートをとって踊ろうにも単純な動きの連続にしかならない。それで無理やりバリエーションを広げようとして、頭で動いて音をはずすか、変な動きになるかだ。

そして自分なりに克服法を考えた結果が、立ち上りのルーティーン作成だ。
苦手な曲がかかった時にルーティーンがあれば、とっかかりは乗れる。とっかかりさえ乗れれば、後はどんな曲でも大概乗れる。これはレッスンで8×8後にフリー2×8等をやったことがある人なら分かるはずだ。


■30秒でまとめない
ダンスバトルの30秒は曲のどの部分が当たるか分からない。
すごいグルービーな部分があたることもあれば、メロウな部分があたることもある。
ここで誰しも必ず思うことがある。

「勝つためにどう踊るべきか?」

この「勝つために」が曲者だ。
「勝つために」と考えると、難易度・印象の強いムーブを選んでしまいがちだからだ。
そして「勝つために」=「自分が音楽に対して誠実」とは必ずしも言えない。
(もちろん、勝つためのダンスを徹底追及している人もいるし、実現できている人もいる。)

自分自身としては、無理に見せようとするより、音楽に対して自分が感じたままの姿を出したい。
無理に魅せようとして詰め込みすぎるより、勝ち負け度外視で、その音楽を感じる心に嘘のないダンス
をしよう、と思う。

自分の性格にはそっちのほうがよっぽど自分を表現できたとバトル後に思えるのは、経験からすでに分かっていることだ。


■ショーケースは最大の反復練習
これは自分の性格が好きな曲がかかるとわーっと気の向くままに踊ってしまう所にも起因しているが、反復練習をするのに「ショーケースのため」という縛りは最適だと思う。
締切があるし、同じルーティーンを何度も繰り返さなきゃいけないし、音を何度もよく聞いて理解し、自分の納得のいくルーティーンをじっくりと作れるからだ。
通常の練習だと単品としてのムーブ・スキルは何度も練習しても、ムーブの組合せであるルーティーンは三日も続けて練習しない。(自分が飽きるだけ)

今度、それで久々に、何年ぶりかにショーケースをやろうと思っている。
今からとても楽しみだ。


■まとめ:今何をすべきか?
1.体の感覚の熟練度をあげる
2.ダンスに対する自分のポリシーを曲げない強い心を持つこと、忘れないこと
3.自分の好きなルーティーンを練習してショーケースに出ること

以上!