旅猫リポ-ト/有川浩 (ネタバレ有)
これは感動した、猫好きが読んだらあかん
もう3ペ-ジ目から泣いて、最後の方は号泣で嗚咽で涙で滲んで読めなかった
サトルとナナが愛おしくてね、
2人とも迫りくる悲しい未来を解っていながら、
泣き言も弱音も言わない
いつも明るくて前向きで、その姿が美しいの
私はかなり早い段階でこんなに優しいサトルが会社をクビになったくらいで
ナナを手放したりしないって解ってたから、
これは相当深刻な事情があるんだろうって思ってた
思ってたのに、
「そいつからはもう助からないにおいがする」ってのを読んだ時、
もう読むのを止めようかと思った
このまま読み続けたらサトルは死んでしまうってね
病院での忠猫ナナの姿にも泣かされたし、
サトルの最後の瞬間はもうマジでヤバかった
そしてね、サトルが旅立った後も続くナナのサトルへの忠誠と
2人の絆がとにかくとにかく愛おしい
あとはやっぱり2人の旅の描写がとにかく楽しそうで、
うちの猫にもいろんな物を見せてあげたくなったよ
海とか、富士山とか、黄色い花の絨毯とか、ダブルで掛かる虹とかね
完全室内飼いしてるのにちょっと罪悪感を感じたりしたよ
この本を読んでる時に猫達が膝に乗って寝ていてね、
この幸せがいつまでも続いてほしいって願いながら読んだ本だった
日本に行ったら、必ず買おうと思う勿論、定価で
この絵もね、私が小学生の時とかに読んでた本の挿絵っぽいなって思ってたら、
それが有川さんの意図するところなんだって
話の内容もね、かなりの年齢層で楽しめる作品だと思う
世の子供たちはみんなサトルみたいに育って欲しい
今更、手遅れだろうけど、私もサトルみたいに生きたいと思った
本当に、本当に、本当に美しい本でした
以下引用
猫は我が身に降りかかった出来事はなにもかも粛々と受け入れるんだ。
「心配しないで。今、家出中だから。」
「あらそう、早く帰りなさいよ-」
きっかけがある時に経験しておかないと、一生知らないまんまだろうなと思ってさ。
僕たちの銀色ワゴンはまるで魔法の車だ。
乗り込むたびに初めての場所に僕らを連れていく。
僕たちは今、間違いなく最強の旅人で、最強の旅猫だ。
だって僕は、サトルと暮らした五年をずっとずっと覚えておける、
ナナっていう雄猫としては微妙な名前もずっとずっと名乗ってられる。
こんな幸せなことって他にあるかい?
何かで角田光代さんが有川浩さんの猫の描写を褒めてたんだけど、
私も本当に素晴らしいと思う
うちの猫たちもナナの半分くらいでいいから、
同じ気持ちでいてくれたらいいなぁと思う
そして、旅猫レポ-トは福士蒼汰主演で映画化が決定したね
私は見れるか微妙なとこだけど、あの最強の旅の映像化を見てみたい
サトルとナナが最後に見た素敵な景色たちを