今月のテーマ | カリフォルニアの建築家日記

今月のテーマ

2009 January 

幸運は自分の努力で呼び寄せることができる


2009 Feburary

仕事とは自分を映しだす鏡である

Work you do is a mirror of who you are inside.


2009 March

やめない限り失敗はない
There is no such thing 'failure' unless you quit. 


2009 April

「忙しい」とは心を亡くすと書く



2009 May

どんなに退屈な事柄でも

    アーティストが触ればアートになる

Most menial work can be a piece of art when done by an artist
 



あるランチ会議の際、クライアントが申し訳なさそうな表情でいった。


「あまり関心の引かない仕事で予算もとてもきびしいのだが、是非お願いしたい。。」

「倉庫場」とゴミ箱の囲いを設計する依頼だった。

頭の中では「倉庫場?」「ゴミ箱のかこい?」と否定する自分もいた。

独立したばかりの自分には精一杯のプロジェクトであり、大切な一歩だった。
デザイン性には程遠い課題であり、同業からすると魅力がないプロジェクトのように思えた


そんな時、こんな言葉を思い出した。

Most menial work can be a piece of art

when done by an artist                ※Menial =単調な、つまらないこと

「そうだなぁ。 世界で一番きれいな倉庫場を創ろう!」
「世界で最高にかっこいいゴミ箱の囲いがあったっていいじゃない。。」

やってみると、倉庫場でもいろいろな知識・知恵があり、沢山の問題があった。 コストは最小限で最大限

の機能を果たすために、いろいろ試行錯誤しなけらばならなかった。 

悩めば悩むほど、難しく、大変な仕事だったけど、いろいろ答えもでてくるものだった。 

結果、倉庫場とは思えない倉庫場のデザインが完成した。 その横にはとてもモダンなゴミ箱のフェンス。

その日の夜、クライアントと将来の倉庫場の夢を飲みながら語り合った。 

「こんな倉庫場があれば、街がもっときれいになるなぁ!」


「倉庫場でもこんなにきれいになるのなら、ショッピングモールなんてもっときれいになるんじゃない?」 (当時のショッピングモールは業界では「街のがん細胞」と言われていた。)





残念ながらこのプロジェクトはクライアントの事情から実現しなかった。 
でも このことがきっかけで、そのクライアントは次のクライアントを紹介してくれた。







「自分は、こうしてくれたら、こんなことができる」という方が沢山いる。

『条件がそろえば、こんなことができるが、
自分が与えられた条件では、興味が無いし不可能だということだ。』


でも実際はどうだろうか?

こんなことができないのなら、夢のような状況がそろっても
思うようにできないのではないだろうか。。



こんな普通のことができないのならば、

特別なことを頼まれるわけがないのではないか?






どんな小さな仕事や、一般には興味がないと言われている事柄でも
情熱を持ち、一心をささげれば、素晴らしい結果が待っている。


その積み重ねが、自分が目指す理想への近道となるのではないかなぁ。