春分の京都吟行.001~初めてのアサヒグループ大山崎山荘美術館~
みなさん、こんばんは。“四季の旅人”の山城道霞です。先週の平日は、正直気が病んでいました。原因は仕事です。キャパオーバーです。仕事の量が多く、かつ人が少ない。体調不良の社員がいっぱいいます。まぁ、最近本社と僕の職場の上司が話し合って改善の方向へ向かいつつあります。三連休直前、今の状態から回復するため今回は本能で自分の好きなことをしようと両親に宣言。さすがに自室でずっと寝っぱなしはどうかと思い、どこか出かけようと決めました。そんななか、僕なりのストレス発散の方法は吟行です。目的地は自由。美術館や映画館、寺院仏閣、史跡など行ってみたい場所に行って、俳句のタネを探します。最近吟行先で見つけた俳句のタネで投句した俳句がネットや雑誌に掲載されることが多くなりました。先日、高校生以来ICOCAを購入しました。かつて地元のバスとJR、阪急電車を利用し、3つのICカードを使って登校していましたが、今ではICOCA1枚でいろんな場所に行けるのです。このサービスはありがたい。吟行によく行くので、スムーズな移動にはICカードが必要です。3月19日、東京では桜の開花宣言がされました。翌日京都に向かったのですが、途中大阪で咲きそうな桜を見つけました。調べてみると、兵庫県も咲きそうな状況で10日弱で満開になるんだとか。桜は僕の好きな花ですので楽しみなんです。向かったのは初めての京都府乙訓郡大山崎町。かつて豊臣秀吉が主君・織田信長の敵討ちのため、この地で明智光秀を撃破した山崎の戦いの合戦場であります。写真にある山は天王山で、この場所に秀吉が陣を構えたことで勝負が決しました。JR山崎駅の近くには連歌師山崎宗(1465?~1554?)が隠棲した冷泉庵跡があります。石碑には「うつききて ねぶとに鳴や 郭公(ほととぎす)」と刻まれています。この地で連歌の講を開き、のちに宗鑑は俳諧連歌撰集『犬筑波集』を完成させます。掛詞を巧みに使い、その手法はのちの俳諧(俳句)の基礎となりました。ちょいと急な坂道を少し上っていきます。なお今から行く美術館には無料の送迎バス(阪急大山崎駅~JR山崎駅~美術館)がありますので足腰が悪い方でも大丈夫です。かつてこの地に夏目漱石が訪れていました。昔この地の山荘に名前を付けようと、山荘の主で関西の実業家・加賀正太郎(1888~1954)が夏目漱石に依頼しました。それが「大山崎山荘」(のちの大山崎山荘美術館)です。この地に滞在した夏目漱石は隣接する宝積寺(宝寺)に立ち寄ったりと非常に充実していて、後日お礼の手紙が届きました。その時この一句が添えられていました。宝寺の隣に住んで櫻哉 夏目漱石よほど貴重な体験ができたのでしょうね。この煉瓦使用のトンネルの名前は琅玕洞(ろうかんどう)。現在の美術館の入場口になります。お~お~並んでいます。開館時間から20分弱過ぎていましたが、すでに60人以上が並んでいました。入れたのはたぶん2,30分後だったんです。アサヒグループ大山崎山荘美術館初めて行く美術館です。先述しましたが、この美術館はもともと山荘で、証券業など多面で活躍した実業家・加賀正太郎が建てました。加賀はニッカウヰスキーの創業に参画し、晩年はその同社の株を親交の深かった山本爲三郎に託します。ちなみにこの山本爲三郎ですが、朝日麦酒株式会社(現・アサヒグループホールディングス株式会社)の初代社長なんです。のちに山荘は加賀家の手から離れ、幾度も転売、老朽化が激しくなりました。1989年には更地にしてマンションを建てる計画がありましたが、地元の有志による保存運動でアサヒビール株式会社が山荘の復元、美術館として公開するようになりました。さらにこの貴重な山荘の近代建築、芸術運動の遺産、建築家・安藤忠雄さんが手掛けた現代建築を擁して、1996年に生まれたのがアサヒグループ大山崎山荘美術館なんです。現在は開館30周年を記念して「没後100年クロード・モネ展」と「共鳴 河井寛次郎×浜田庄司ー山本爲三郎コレクションより」が開催されています。モネの〈睡蓮〉は大好きなので、常設展示されている「地球の宝石箱(地中館)」(建設・安藤忠雄)は貴重でありがたい存在なんです。また河井寛次郎、浜田庄司は「開運!なんでも鑑定団」で何度も登場する名前なので、焼き物好きの僕にとって魅力ある展覧会です。詳細は以下にて。開館30周年記念 没後100年 クロード・モネ展開館30周年記念 山本爲三郎・河井寬次郎没後60年記念 共鳴 河井寬次郎×濱田庄司 ―山本爲三郎コレクションより庭はとても広い!今はまだ寒い季節ですが、3月下旬、4月になったら彩りが増してくるでしょう。地中館(右側)が見えます。錦鯉発見です小さい頃から錦鯉が好きだったのでこの美術館の魅力度がさらにアップ!小さな石橋の上で撮りました。小さい頃から水の流れが好きでしたので、川や滝を見たくなることがあります。沈丁花。初めて見ましたが、なんと濃厚な香り。ここを通るたびに「むっちゃ香り強いな」と思ってましたが、その正体はこれだったのですね。アサヒグループ大山崎山荘美術館にはいろんな植物があります。こちらは何だろうと思って撮りました。後で調べてみたら乙女椿だったそうです。椿の一種の糊こぼし。僕の通う茶道教室でもよく花入に挿しています。僕のお気に入りの茶花の1つです。白木蓮がこんなにたくさん咲いています。白木蓮の白と春の雲の白が綺麗。美術館があって、四季のいろんな植物を見れて、吟行出来て、そして錦鯉がいる。ここは僕のお気に入りの美術館になりました今回は予定の都合上、滞在時間はわずかでしたが、今度は2,3時間滞在して、じっくり美術鑑賞と吟行をしたいです!次回もお楽しみに!QRコードの余白沈丁花山城道霞日日是好日今このときを大切に。