主人公の初戦闘シーン。
散々自分を卑下してきたけど、充分強いじゃないか。
まあ、比較対象がアレだからしょうがないけれど。
詠唱もディエスとは方向が違うけどこれも良い!
主役のように光を求めて駆けることは決して出来ず、なのに目を背けることを嫌がるから、雄々しく散ることを心底恐れるその性根はまさに凡夫。
ならばこそーー願うのは栄光の崩落。
素晴らしきものを引きずり落とし、粉微塵に粉砕するという負の快楽に他ならない。
そうーーそれが"逆襲"と呼ばれるものの本質である。
弱者が強者を滅ぼすからこそ成立する概念は、ゆえ逆説的に、勝利の栄華を手にしてしまえば二度とそれらを起こせない。
自分は永遠の負け犬、呪われた銀の人狼(リュカオン)。常に敗亡の淵で嘆きながらあらゆる敵を巨大な顎門で噛み砕く、痩せさらばえた害獣なり。
次にやってくる狩人が更に凶悪な存在になると分かっていても、自分自身の宿命から逃れられずに足掻いている。
そして今より、吟遊詩人(オルフェウス)の苦難が始まる。
黄泉から目覚める死想恋歌(エウリュディケ)。
男の呼び声に応え、女は静かに物語の幕を開けた。
以下は能力発動の詠唱。
燃える!
「創生せよ、天に描いた星振をーー我らは煌めく流れ星」
「輝く御身の尊さを、己はついぞ知り得ない。尊き者の破滅を祈る、傲岸不遜な畜生王」
「人肉を喰らえ。我欲に穢れろ。どうしようもなく切に切に、神の零落を願うのだ」
「絢爛たる輝きなど、一切滅びてしまえばいいと」
「苦しみ嘆けと顎門が吐くは万の呪詛、喰らい尽くすは億の希望。死に絶えろ、死に絶えろ、全て残らず塵(ゴミ)と化せ」
「我が身は既に邪悪な狼、牙が乾いて今も疼く」
「怨みの叫びよ、天へ轟け。虚しく闇へ吼えるのだ」
「超新星(メタルノヴァ)ーー狂い哭け、罪深き銀の人狼よ(シルヴァリオ クライ)」