WBSより
九州を中心に展開するラーメンチェーン、先月出店した店舗は毎日100人以上が訪れ好調です・・店の外に出てみると床下には車輪が（上記画像）。
ここは車で牽引できるトレーラーハウスを使った新型店舗の一号店、ラーメンン一康流 行事店（福岡県行事市）です・・今年度中にあと3店舗をこの形で出店する計画です。
実際、出店の際は牽引車をつかってここまで店舗を運んできました。
万が一撤退する時には設備を全て再利用出来るのです。
ワイエスフード 新規事業開発課長 永田伸一
「通常の退店に比べて2割～3割の費用で済みます・・退店コストがかからないのが最大のメリットです」
競争の激しいらーめん業界、ワイエスフードでも毎年10店前後を閉店する為、その費用はばかになりませんトレーラーハウスなら一まず出店して見て、そこで売上が伸びないなら別の場所に転戦、リスクを軽減できます。
トレーラーハウスとは、車で牽引でき移動できる家屋の事、キャンプ用から事務所用、別荘などとして使われる本格的な家タイプなど様々です。
そのトレーラーハウスがにわかに注目を集めています。キッカケは、東日本大震災・・避難所医療スタッフの休憩・仮眠所、津波で壊滅した消防署・行政機関、ボランティアの拠点などとして活躍しています。
このトレーラーハウスを無償で貸し出した災害支援団体『シビックフォース』は、5万人から集めた支援金の中からこのトレーラーハウスを購入しました。
シビックフォース 高橋祐紀子さん
「日々変わるニーズに柔軟に対応できるよう可動性が高いトレーラーハウスにしました・・比較的耐用年数が長いのでまた次の災害があったときは貸し出します」
群馬県高崎市、ここで民間主導のある試みが始まっています・・建築家、山下保博・・山下さんは、アルミなど誰も挑んでこなかった素材での家づくりを手掛けてきた著名な建築家です。
その山下さんが自ら立ち上げたNPOを通じて家を失った被災者向けにトレーラーハウスを作ろうとしています・・キーワードは『永住』です。
「モバイル・すまいる」プロジェクト・・2LDK～4LDKで、300万円～550万円と一般的なトレーラーハウス並みの価格に抑えた一方、細部の美しさや外観の家っぽさにこだわっています。
NPO法人 N・C・S 山下保博 理事長
「みんなが『長持ちさせよう』と思う・・一時的なもので無くて30年、40年持ってもらうためのトレーラーハウスを作っています」
「普通にトレーラーハウスとして住むならこんな太い梁は絶対必要無い・・これは何十年も持たせるため、それと東北なので1m以上の雪が積もっても持つようにです」
車台から外してコンクリートの基礎に乗せれば「建築物」＝家になる・・このトレーラーハウス今月末（2011.7.31）までには、第一号が完成し被災地へ送られるとの事。
しかし、トレーラーハウスが今後、広く普及するには課題も・・・
日本トレーラーハウス協会 大原邦彦 代表理事
「建築基準法で規制するのか、それとも自動車としてやるのか・・つまり現在の日本には法律が無い・・そろそろ中央の国土交通省でトレーラーハウスとは何ぞやと言う事を決めるべき時期が来たと思いますね」
建築物？、車？・・建築物なら置き場所の制限を受けますし固定資産税の対象にもなる場合もありますが現在は地方自治体の判断にゆだねられて対応はまちまち・・トレーラーハウスの利便性を享受しにくい場合も多いといいます。
■可能性が広がりつつあるトレーラーハウス、本格普及の兆しが見えてきた今、環境作りが急がれます。
■アメリカでは、モービルホームと言われていて全体の住宅の6％にも及んでます・・この数字を見ると日本の普及は遅れています・・伸びしろ、可能性が大きい分野と言えるんじゃないですかね。
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