自分がよく通っていた(いる)お店に久しぶりに顔だしてみると、どうもお店の様子がおかしい。「サービスが落ちた。」とか「味やメニューが何となく違う。」といった感じを受けたという経験をすることはありませんか?
そういう時に、馴染みであったがゆえに、お店の人(良くしてくれる店員さんやマスターやマネージャーやオーナーということもあるでしょう・・・)に文句を言ってみたくなる。
「何か最近サービスが落ちましたよね?!店員さんの教育ちゃんとしています?今の若い人に躾を言うのは難しいかもしれないけど、あの対応は無いんじゃないの・・・云々」
「味が変りましたよね?厨房の人を変えたでしょう。前の人は下味がしっかりしてたのに・・・味が変るとお店の個性まで変っちゃうようで寂しいですね・・・云々」
などなど・・・
私もたまにそういうお店に遭遇して、口に出して言わないまでも心の中では感じることがありますし、よっぽど対応がひどかったり、少し酔っていたりすると大人気ないと思いながらもついつい口に出して文句を言ってしまうこともあります。
その私の行いを、以前、お世話になった恩師である社長に、窘(たしな)められました。
「そういう時は文句を言うもんじゃありません。佐藤さんはそのお店の従業員でも経営者でもオーナーでも、何でも無いんだから、そこまで口を出す権利は無い。
お店の種類にもよりますが、そのお店の対応が悪いということは、お店も佐藤さんを上客としてみてないからかもしれないでしょう。
自分はお店に文句を言うだけの価値のあるお客なのか?
それだけのお金をキチンとお店に落としているのか?
お店にとって礼儀のいい(混んでいる時はそっと会計して出て行く等・・・)お客なのか?
たまに顔を出して馴染みの客の顔をして、したり顔で説教だけするだけの面倒くさい客なのか?
自問自答してから、それでも文句が言いたいのかどうか考えなさい。その資格があると思えば言えばいい。無いと思えば、それでも佐藤さんがそのお店に対して不満があるなら、単に行かないようにすればいいだけです。お店に対するそこまでの思い入れが無かったんだから、お店がそうなったのは佐藤さんの責任でもあるんです。」
「自分の側からみないで、相手の立場で考える。」ことの重要性を指摘された気がします。