人生において別れはいつでも堪(こた)えるものだが、死による永遠の別れが最もつらいのではないだろうか?


私にとっても自社の社員が急逝したのは初めてである。


Mくんは、昨年の4月にイー・コミに入社し、入社後半年位してから本領を発揮しはじめ、CBTの事業開発/営業企画のマネージャーとして活躍してくれた。


ベンチャーの創業期での経験もあった彼は、昨年末からイー・コミの新しい事業ビジョンについても色々と提案をしてくれた。それを元に、今年初め、「ナレッジ・イノベーション」というビジョンを掲げ、大きな目標に向かって全社員一丸となって頑張っていく発表を行った。


その後彼からの提案もあり営業組織を一体化させ、さらに開発/運用チームとも連携したCBT事業の新体制について舵をきった。


また、全社員納会やキックオフ等で率先して笑いをとるように盛り上げ役を買って出てくれて、会社の雰囲気を柔らかくすることに貢献してくれた。先日のボーリング大会での盛り上がりも元々彼が仕掛けてくれたムーブメントの賜物だと感謝している。


そうやってイー・コミのビジョン・組織・風土がいい方に向かい始めた矢先、彼自身を不幸が襲った。


病の床に臥してからも、「一日も早く会社に行きたい!」一心で過酷な治療に耐えた。

つい2週間前には、「9月には復帰できるかもしれない。」と言っていた。

しかし、人生は残酷である・・・


先週天に召された彼は、今は痛みから解放され安らかに眠っていることだろう。


彼が私にまたイー・コミの皆んなに残してくれた「想い」や「夢」をしっかりと受け止め、一歩ずつ実現していくことが、彼への何よりの供養になると思う。


ベンチャースピリットに溢れたMくんの遺志を継ぎ、


「イー・コミを必ずや、いい会社にし、成功するぞ!だから、ずっと見守っていてくれよな!・・・」


と彼の前で誓った。


彼の死を悲しむように、夜雨が降り出し、そのまま梅雨入りした。