特別養護老人ホーム松喬苑。しばらくの別れを惜しみ玄関先まで補助歩行器具を押しながらゆっくり見送りに来てくれた母はいつまでも手をふっていた。夕暮れの秋田県の五林坂にあるその施設は黄昏時で薄暗い中にいる母が寂しそうで辛かった。あの大手術をしてから数年たちその間、母のことを一番心配してた父も他界しどんなに辛かっただろう。帰郷した時は母親と一緒にドライブし墓参りも行った。流動食しか食べれず話し相手は施設の職員だけ。晩年はかわいいお喋り好きになり日記もつけ好きな演歌歌手の歌詞をノートに綴っていた。それだけが生き甲斐のように。母が若い時は歌が好きで家で歌ってた時もありまだ小さい私も記憶に残っている。この年齢になっても会いたくてたまらなくなる。いつまでもあると思うな親と金。(涙)