~第1回~ 【洗えない洗濯機】


さて、第1回 「洗えない洗濯機」 のはじまりです。


「洗えない洗濯機」 このテーマを聞き、多くの人がどのように感じるでしょうか。


一般的に、洗濯機の本業は「衣類を洗う事」それはいうまでもありません。


それでは、なぜタイトルにもなっている 「吸わない掃除機、洗えない洗濯機」のうち、


洗濯機を先にとりあげさせていただいたのか。という事ですが、このテーマについては、


写真をもちいなくても 「文章だけでお伝えする事ができるのではないか」 と感じたからです。


前置きはこのくらいで、本題にはいらせていただきますが、まず・・・


衣類をきれいにするためには、①汚れを落とす。 ②(汚れが溶け出した)水を衣類から取り除く。 ③乾かす。


この3点が必要になってきます。


この作業を行う為に作られた機械、それが洗濯機です。


そのなかで、現在ほとんどの家庭に普及している洗濯機ですが、大きく分けて


・二層式


・縦型ドラム式


・横型(ななめ型)ドラム式


上記の3点が主流ではないでしょうか。


それではその3点の簡単な説明をさせていただきます。


『二層式』


これは、かなりの時代を乗り切って長い世代に愛用されてきた、いわゆる「洗濯層」と「脱水層」の二つが2つ並んだおなじみの洗濯機です。


一つは洗濯をする為のもの。


もう一つは、脱水をするためのもの。


この二つを、それまで手作業で行っていた、洗濯板とたらいでの作業を機械により「自動化」したものです。


『縦型ドラム式』


これは先ほどの二層式を一つにまとめた機械です。


一つのドラムで洗濯から、脱水までやりとげてしまおうというもので 「全自動洗濯機」 と呼ばれていたこともありました。


『横型(ななめ型)ドラム式』


これは、縦型ドラム式を横にして、さらに乾燥までやりとげてしまおうと考えられたものです。


さて、ここまで読んでいただいて、洗濯機自体進化を続けているように思える方が多いのではないでしょうか。


確かに、二層式の「洗濯機」が世に出た事により、各家庭で洗濯に費やす時間は大幅に短縮されたことでしょう。


それは誰もが認める事だと思います。


次に、縦型ドラム式洗濯機ですが、これはそれまで二層式で「洗濯」の後に「脱水」を行う為に


洗濯層 → 脱水層 へ洗濯物を移動する作業を省いたものです。


これにより、選択が終わり脱水に至るまで、機械が行い「あとは乾すだけ」という状態が出来上がりました。


最後に、横型ドラム洗濯機ですが、ここに至るとそれまで「別に存在していた『乾燥機』という機能」まで加わり、洗濯という一連の流れ全てが終わる。という状態が出来上がったのです。


さて、ここまで洗濯機について一連の流れを書いてきましたが、タイトルの「洗えない洗濯機」についてふれていきます。


二層式と、縦型ドラム式の構造は簡単な説明でしたが、よく似た洗い方をしています。


ドラムの中に水を溜め、その水と衣類を回して汚れを落とす。という洗い方です。


では、横型ドラム式洗濯機はというと、同じようにドラム自体を回している事は同じなのですが、こちらは、衣類を水の中で回すのではなく、濡らした衣類を上から落として 「たたき洗い」 をするという点です。


この2点は大きな違いです。


それにともなって出て来た機能で私には不思議で仕方がない機能!その機能が「節水」という機能です。


世の中の流れが水を大切に、資源を大切に。という流れがあった中で開発され、導入された機能なのですが、何か違和感を覚えませんか?


初めにも書きましたが、洗濯機の本分は「汚れを落とす」それこそ洗濯の基本中の基本であり、一番の目的のはずです。


それなのに、節水?何か不思議な感じがしませんか?


このように書いていますと、横型ドラム式と縦型ドラム式には大きな洗い方の違いがあり 「水の使用量も違って当然」 という声が聞こえてきそうですが、それは確かにそうです。


縦型ドラム式洗濯機と同じように、横型ドラム式洗濯機に同じように水を入れて、回すと、それはすでに「たたき洗い」ではなくなり、そのうえドラムだけが周り、中の洗濯物はあまり回らないという現象が起きてしまいます。

(この構造がピンとこない方は、ペットボトルに水を入れて、キャップを閉じ横に転がしてみて下さい。)


このようになってくると、もはや洗濯機の機能が損なわれてしまいます。


しかし、研究に研究を重ねた結果、適切なドラムの角度や、適切水の量を計りその後商品化されたはずの洗濯機にある、節水という機能。


それなら、絶対にあるべき機能 『増水』 という機能もあるべきではないでしょうか?


これには、色々な意見もあると思います。もちろん、技術的な部分もあると思います。


しかし、衣類を水の中に入れ、その汚れが溶け出した水。その水を限りなく綺麗な水に近づけなければ、洗濯機の汚れを落として綺麗にするという作業ができていないと感じます。


また 「そんなに汚れがないので水を減らそう」 「環境の為に水を減らそう」と消費者自身が判断できる機能があるのは、良いと思います。


それなら逆に 「汚れをしっかり落としたいので水を増やそう」や、「汚れは落ちたので、あとは多めの水で綺麗に濯ごう」という為の「増水」ボタンがあっても良いと思います。


ここが今回のテーマの原点です。


せっかく汚れを落としても、その汚れを気持ちよく洗い流せずに脱水されてしまう洗濯物たち・・・


結局、洗えない洗濯機が誕生してしまっているのです。


洗濯機を購入される消費者の皆様、どうお考えですか?


開発を担当されている皆様、どう思われますか?


もちろん「そんな事をしたら耐久性が」など、色々なご意見はあると思いますが「節水ボタン」を搭載されるのであれば「増水ボタン」も搭載していただきたいものです。


ボタンを付ける。増水をする。その機能だけならば検討の余地はまだまだあると思いますし、私にはその「増水機能」が、メーカーも消費者もどちらも喜べる、おもしろいボタンになると思います。


今後の世の中、洗濯機が生き残っていくためにも、そして、私達消費者が楽に綺麗に洗濯をおこなえるようにも、この汚れの落ち切れない、洗えない洗濯機をれんそうさせる「節水ボタン」に「増水ボタン」という考え方を取り入れてみてはいかがでしょうか。


物の見方は考え方ひとつで大きく変わります。


そういう物の見方もあって良いと思いますし、今後の洗濯機に反映されればと思います。


ここまで読んでいただきありがとうございます。


次回は、第2回 吸えない掃除機の予定です。


ありがとうございました。