内容はタイトルの通りです。なんで良牙×右京は成立しなかったのか。それを連載終了から30年過ぎた今、新参者が一人語りする記事。

僕は当時のことは全く知らないから、推測でしかないのだけれども、この二人が最終的にくっつくんじゃないかと思ってた人は結構いたと思う。

(最初の二人の絡み もう仲いいやん…)

 だってメインキャラの中でウッちゃんと良牙には、終盤まで相手キャラがいなかったから。(どこまでをメインキャラに据えるかという話ではあるけども)乱馬とあかねは別れさせようのない組だったし、シャンプーには幼馴染のムースがいた。まぁシャンプーはムースにそういう感情は微塵も持ってなかったんだろうけども。ただムースがシャンプーのことをどうでもいいとか、もうごめんじゃとか言うとボコってたので、多少なりともフラグというかなにかがあった、かな?わからんけども。それに二人は実際ペアとしての相性というか、バランスがいいんだろうと思う。超絶ボケキャラの良牙と、基本的に常識人で、突っ込み役の右京。性格も良牙は内気でうじうじしちゃうタイプなのに対して、右京は明るく社交的、積極的でスパッとした性格。二人は対称的で、でもお互い実らない片思いをしているという共通点があって、利害もびたっと一致している。それに良牙はあかねやあかりちゃんの前では猫をかぶってていい子なんだけども、右京の前だと素を出せるんですよね。ありのままの自分で、イキイキしている感じがすごいする(勝手な思い込みかもしれないが)。良牙って基本ゲスいというか、こすいんですよね。あかねやあかりちゃんの前ではそれを出さないし、出せない。ただ右京は良牙はそういう奴だと(多分)知っているし、あかねが好きなことも知っている。そしてそこを利用して乱馬を自分のものにしようとするんですよね。もうカップリング以前にだいぶ仲いいですよね。お互い、特に良牙が気を使わなくていい、特別なおなご(弥勒的表現)。まぁここまで言うと妄想だろとか言いすぎとかあると思うけども、カップリングとしてのポテンシャルがだいぶ高いのは事実。だからこそファンは二人に期待しただろうし、アニメスタッフは確実に良右推しでした(二人の初めての出会いで、良牙に鼻血を出させてるし、桃源郷なんて露骨すぎる)。

(鶴さんの声が本当にいい。こういう人が早く亡くなることほど悲しいことはないです。)

 桃源郷のこのシーンなんて、戦闘後に倒れた良牙が、「あかねさん....」と細い声でつぶやきながら目を開けるとウッちゃんがいて、そのセリフに被せるように右京が「しっかりしいや、あかねちゃんのところに行くんやろが。(以下略)」って言うんですよね。肩を貸しながら。もうね、アニメスタッフやりたい放題ですよ。完全に二人をくっつけようとしてますよ。そのまま行けばよかったんだ。実際自分を気遣ってくれるのは思い人のあかねではなく目の前にいる右京という演出。もう良右でええやん...こんな感じでポテンシャルがあったのに!名コンビだったのに!なんでよ!という思いがあるよね。

 しかしながら、恋愛に発展するきっかけがないんですよね。それぞれ乱馬とあかねという片思い相手がしっかりいて、その気持ちを軸にして先生はいろいろ話を展開してきたわけだから、急に二人がお互いを意識し始めるなんてことはまぁあってはいけませんよね。それこそキャラのブレにもつながってしまうし、それにらんまは子供向け漫画として作られたんだから、打算的というか、こっちがダメだからいけそうな相手とくっつけるなんてことは純粋さにかけると考えられたのかもしれない。これは「うる星やつら」でも思ったのですが、高橋留美子先生はいわゆる「あまりものカップル」を絶対にしない。必ずそのためだけの新キャラを出してくる。それも1話だけでなく複数話を使って。どうしてなのかはわからないんですけど、「愛情込めて生み出したキャラクターたちの心を大事にしたい。いい加減な未来を与えたくない」という、キャラを重視する先生の作家としての矜持に触れることなのではないかと愚考しています。(誰かこの拙いブログを見てくれた人で、このことについてインタビュー記事などがあれば教えていただきたいです。よろしくお願いします。)しのぶには因幡くん、竜之介には渚という相手キャラを終盤ではありますが先生は生み出した。因幡くんのことをテキトーなキャラだと言う人もいますけど、それは違うと思うんですよね。因幡くんは当初あたると結ばれるはずだったけれど、ラムの出現でその未来を奪われたしのぶを幸せにするために生み出された、いわばしのぶのためだけの王子様なんですよね。先生は「うる星」の連載中、しのぶのことばかり考えていたと高橋留美子本の記事にありました。三宅しのぶという、一人のキャラに大きな愛情を注ぎ、彼女のためだけに因幡くんを出したんですよ。いい加減なんてとんでもない。因幡くんはすごい大事な、思いが詰まったキャラクターなんだ。渚だってそうですよ。竜ちゃんのためだけの王子様(お姫様)なんですよ。それぐらいキャラを大事にされるお方だからこそ、その愛情深さ故に、良右は成立しなかったんだ。そう思ってます。いくら相性がよくても、大事なのはその心だと。そういうことなんでしょうね。

(因幡くんはいい人。五代イズムがある。この回好きですね。しのぶのためだけの回)

 それに実際二人が絡んだ回ってとても少なくて、多分4回くらいなんですよ。最初のやつ、乱馬が弱くなる回、温泉レース、破恋洞。たぶんたったこれだけ。これだけでは、何も生まれないよねそりゃ。まぁどの回も大好きなんですが。特に破恋洞。ova大好きです。破恋洞のovaがはじめて見たらんまだったんですけど、右京が最初の方で、良牙がでてきたとき、「良牙!」ってすっごいうれしそうに声出すんですよね。あれ見たときこいつらがくっつくんだろなって思っていましたね。それぐらいなんか雰囲気あるんですよ。これは強引な話ですが笑

 

(うれしそうなウッちゃん)

 

(良右ファンマジ萌えコマ。ほかにも両手つないでるとことかあってかわいい)

 ただこの二人が仲良しというか息ぴったりなのはマジなわけで、だからもっと絡みが見たかった思いはあるんですよね。ただ右京は呪泉郷組ではないので、どうしても出番が少なくなってしまう。そこが不遇キャラとか言われてる要因ですよね。ナンバーワンにかわいいのに、残念じゃ。結局この二人は27巻(破恋洞)以降なにもなく終わってしまうわけですが、ご存じの通りそれぞれ相手キャラがでてきますよね。ぼくはあかりちゃん好きですよ。かわいいし、ボケキャラだけどいい子ですしね。

(この回なんか不評ですよね。クズ過ぎるとか言われてて。乱馬の方がひどいでしょ!)

 問題は小夏だよ。既視感半端ない。渚じゃないのか。右京の相手として不足すぎるんですよね。ストロングポイントがなさすぎる。キャラ叩きとか最低の行為ですけど、ほんまなぁ…残念だ。やっぱりどうしても良牙の方があっていると思ってしまう。あまりもの同士にしては合いすぎていた。良右じゃダメだったのかなぁ…その点は先ほど考察にもならない憶測をしましたので。ただこの二人は本当に惜しいカップリングであったと思います。本当に惜しい。ただそれだけ。

(ここがどうしてもダブってしまう 紅つばさもだけど)

 いろいろ好き放題述べましたが、るーみっくわーるどの魅力あるキャラクターたちの中で本当に惜しい二人でした。ただカップルとしてではなかったですけど、名コンビではありました。良牙と右京。僕的にはらんま最強タッグです。バツグンでした。やっぱりらんま完結篇が見たかったなぁ。もう叶わない夢ではあるのだけれども。永井さんも鈴置さんも辻谷さんも麻生さんも、そして鶴さんも亡くなってしまった。鈴置さんて銀英伝出てたんですよね。イワンコーネフ。ぼくはアッテンボローとかポプランとか、バグダッシュとか、自由惑星同盟組がみんな好きでしたね。うる星やつら見た後だとポプランとかまんまあたるなんでね。おもしろいです。バグダッシュは面堂ですね。まさに銀河声優伝説。みんなアマプラで見よう。かわりの声優さんを使って完結篇はやらなくていいです。ウッちゃんは鶴さんだし、九能は鈴置さん、ひろしは辻谷さんだし、八宝斎は永井さん、コロンは麻生さんしかできないんだ。でもなにかしらイベントはやってほしいですね。僕みたいな新参者の若者にらんまの雰囲気を味わせてほしいです。半妖の夜叉姫がその資金集めではないかと疑っていますね笑。弥勒様は誰がやるんだろうね。気になりますね。こうやって長い時間がたった後でも新たにファンを獲得するるーみっく作品。すごいですわ。大好きです。そして良牙と右京には延長戦後にもいいコンビであってほしいと、願いをここに書き残しておきます。