現代社会における人間関係の形一つとして、ネット上でコミュニティーが存在しています。

 

ただコミュニティーと一言で言ってしまってもその形式は多種多様で、

ビジネスやゲーム、同趣味な人を繋げるだけではなく、

実際にリアルで知り合っている人同士を繋げるという役割も担う、

現代社会で欠かせないシステムとなっています。

しかし趣味や雑談といった、軽い内容で人が結びついている際には、

その人間関係の難しさが浮き彫りになります。

 

相手の心を読み取ることが難しい

人というのは会って喋る場合、相手の様子を見て対応を機敏に変えることができます。

しかし掲示板やチャットでは相手の顔が見えないが故に、

相手の心情を推し量ることは難しく、時に他人の心を無意識に傷つける側面があります。

ここがネットの難しい点で、お互いに文字だけで伝えられる情報には限りがあり、

軽い意味で言った言葉が自分の思っているよりも重い意味で受け止められ、

そこからトラブルに発展することは多々あります。

 

意思疎通をしている相手が人だという自覚が薄れる

ネット上の掲示板などで、「✕✕ってやつ氏ね」というような、心無いレスをよく見ます。
相手に対して何か思うところがあるにせよ、
実際にその人が目の前にいたら言えないことを軽く言えてしまう環境もまたネットで、
文章を書くのが人ならば、見る人もまた人である、という自覚が薄れます。
 
実は海外では面白い試みがあり、掲示板で特定のワードが含まれた投稿に対し、
「あなたの文章を投稿することで傷つく人がいますが、それでも投稿しますか?」
という一文を表示するだけで、他者を傷つける投稿が減ったというものです。
ここから読み取れるのは、人は悪意を持って投稿しているわけではなく、
相手がいるという感覚が薄れ、人の悪口を書きやすくなるという所にあります。
 
冷静に自分を見つめ直す事は難しいことですが、
現代のネット社会を使いこなす中で人はこれを常に実践しなければいけません。