「ねえ、しょークン」
「なに?」
「言わなきゃいけないことがあるの」
「え、どーしたのいきなり」
「オレね、」
「うん」
「ほんとは地球人じゃないの」
言った瞬間、もともとまんまるの目なのに、もっとでっかく見開いちゃった。
もう目ん玉落っこっちゃうよ。俺のこと見えなくなっちゃうじゃん。
でもその目はすぐに戻って、まっすぐ俺を見た。
なに考えてんだろ。きっとまだ冗談だと思ってるから、もうちょっと。
「オレほんとはね、地球の人がだーーーれも知らないような遠い星から来たんだよ」
「さとしくんなに言って「聞いて。それでね
もうすぐ、帰らなきゃなんないの」
演技は得意。こんなときに仕事が役に立つなんて、思ってもみなかった。
翔君を黙らせるのも得意。なんだかんだで一番尊敬してくれてるのは、一緒にいりゃよく分かる。
でも、騙すのは初めて。俺はいつも騙されてばっかだったから(あ、翔君にじゃないよ)
やっと今ニノの気持ちが分かった気がする。
(こりゃクセになるな)
緩みそうな頬を無理矢理こわばらせ、真中友雄みたいな顔で翔君を見つめた。
何か言いたそうにして、でも何も言えずにいる。
俺が人の言葉を遮って話すことはめったにないから、びっくりしたみたい。
もうかなり、信じてきたはず。それから。
「お別れだよ、翔君」
視線を落として、言った。
これが今日のために考えてきた、俺のイチバンのうそ。
ほんとに4日くらいかけて考えたから、それなりのリアクションがほしい。
ちらりと翔君を見ると、やっぱすげー訝しげな顔してこっちを見てた。
「うそでしょ?さとしくん」
「うそじゃないよ(まあこれもうそだけど)」
「うそだよ」
「ほんと。もう行かないと」
「じゃあなんで今まで言ってくれなかったの」
「忘れたかったの、帰る日が来ること」
「ファンの子はどうすんの」
「大丈夫、ダミーを連れてくるから」
「メンバーにはなんて言うの」
「もうみんなには言ってあるの。最後が」
俺は目に涙いっぱい溜めて、しょうくんだよ、とつぶやいた。
うん、俺がついてるうそなんだけどさ、やっぱ悲しいよね、想像すると泣いちゃうよね。
ぼやけた視界に数秒人影を映していると、なんだかどうも、その人影も、
泣いちゃったみたい、
(え、まじ?)
ここまで真に受けられちゃうとうそでした、なんて言い出しづらい。かと言ってこのままにもできないし…
慣れないことはするもんじゃない。
涙もすっかりひいて慌ててると翔君がじゃあ、と小さく言う。
「じゃあオレはどうなんの」
翔君が人を睨むところを見たのは何年振りだろう。
こんなに感情を剥き出しにするなんてめずらしい。
「オレはさとしくんがさとしくんじゃないとやだよ!ダミーなんか意味ねーよ!さとしくんだって!…さとしくんだって、」
少し間をおいて、その間にも大きな目からは涙がぼろぼろこぼれて。
「オレと一緒にいたくないの…?」
もうだめだ。俺はごめん、と口走って翔君を抱きしめた。
ごめんね、うそだよ、どこも行かないよ、オレだって翔君と一緒にいたいよ、当たり前じゃない、翔君をおいてったりしないよ、ねえ泣かないで、
我慢してた言葉を全部吐き出してそれでもまだ足りなくて、
どうしたらいいか分からずにとにかくぎゅーっと力をこめて、翔君のむきむきを抱きしめてた。
しばらくして翔君が落ち着いたころ、案の定すっかり怒っちゃって
さとしくんの言う事は一生信じないなんてお言葉をもらったものの、俺はご機嫌。
だって、翔君が泣いちゃうくらい俺のこと大好きだって分かったもんね!
(まあ、知ってたけどね?)
「なに?」
「言わなきゃいけないことがあるの」
「え、どーしたのいきなり」
「オレね、」
「うん」
「ほんとは地球人じゃないの」
言った瞬間、もともとまんまるの目なのに、もっとでっかく見開いちゃった。
もう目ん玉落っこっちゃうよ。俺のこと見えなくなっちゃうじゃん。
でもその目はすぐに戻って、まっすぐ俺を見た。
なに考えてんだろ。きっとまだ冗談だと思ってるから、もうちょっと。
「オレほんとはね、地球の人がだーーーれも知らないような遠い星から来たんだよ」
「さとしくんなに言って「聞いて。それでね
もうすぐ、帰らなきゃなんないの」
演技は得意。こんなときに仕事が役に立つなんて、思ってもみなかった。
翔君を黙らせるのも得意。なんだかんだで一番尊敬してくれてるのは、一緒にいりゃよく分かる。
でも、騙すのは初めて。俺はいつも騙されてばっかだったから(あ、翔君にじゃないよ)
やっと今ニノの気持ちが分かった気がする。
(こりゃクセになるな)
緩みそうな頬を無理矢理こわばらせ、真中友雄みたいな顔で翔君を見つめた。
何か言いたそうにして、でも何も言えずにいる。
俺が人の言葉を遮って話すことはめったにないから、びっくりしたみたい。
もうかなり、信じてきたはず。それから。
「お別れだよ、翔君」
視線を落として、言った。
これが今日のために考えてきた、俺のイチバンのうそ。
ほんとに4日くらいかけて考えたから、それなりのリアクションがほしい。
ちらりと翔君を見ると、やっぱすげー訝しげな顔してこっちを見てた。
「うそでしょ?さとしくん」
「うそじゃないよ(まあこれもうそだけど)」
「うそだよ」
「ほんと。もう行かないと」
「じゃあなんで今まで言ってくれなかったの」
「忘れたかったの、帰る日が来ること」
「ファンの子はどうすんの」
「大丈夫、ダミーを連れてくるから」
「メンバーにはなんて言うの」
「もうみんなには言ってあるの。最後が」
俺は目に涙いっぱい溜めて、しょうくんだよ、とつぶやいた。
うん、俺がついてるうそなんだけどさ、やっぱ悲しいよね、想像すると泣いちゃうよね。
ぼやけた視界に数秒人影を映していると、なんだかどうも、その人影も、
泣いちゃったみたい、
(え、まじ?)
ここまで真に受けられちゃうとうそでした、なんて言い出しづらい。かと言ってこのままにもできないし…
慣れないことはするもんじゃない。
涙もすっかりひいて慌ててると翔君がじゃあ、と小さく言う。
「じゃあオレはどうなんの」
翔君が人を睨むところを見たのは何年振りだろう。
こんなに感情を剥き出しにするなんてめずらしい。
「オレはさとしくんがさとしくんじゃないとやだよ!ダミーなんか意味ねーよ!さとしくんだって!…さとしくんだって、」
少し間をおいて、その間にも大きな目からは涙がぼろぼろこぼれて。
「オレと一緒にいたくないの…?」
もうだめだ。俺はごめん、と口走って翔君を抱きしめた。
ごめんね、うそだよ、どこも行かないよ、オレだって翔君と一緒にいたいよ、当たり前じゃない、翔君をおいてったりしないよ、ねえ泣かないで、
我慢してた言葉を全部吐き出してそれでもまだ足りなくて、
どうしたらいいか分からずにとにかくぎゅーっと力をこめて、翔君のむきむきを抱きしめてた。
しばらくして翔君が落ち着いたころ、案の定すっかり怒っちゃって
さとしくんの言う事は一生信じないなんてお言葉をもらったものの、俺はご機嫌。
だって、翔君が泣いちゃうくらい俺のこと大好きだって分かったもんね!
(まあ、知ってたけどね?)