1985/1/5 新春チャンピオンシリーズ vsクラッシュ フォーク乱打でまたもや流血 | 時系列でみる! 極悪同盟 ダンプ松本 ファンブログ

時系列でみる! 極悪同盟 ダンプ松本 ファンブログ

極悪同盟(特にダンプ松本さん)のプロレスを時系列で整理します。思い入れのある雑誌処分のためブログに残して廃棄します。「テーマ別」で時系列で閲覧することができます。妄想で書くこともしばしばですが1年(+α)かけてやる予定です

1985/1/5 ダンプ松本、ロッシーモレノ vs クラッシュギャルズ 後楽園ホール

 

1985年の開幕シリーズです。残念ながらYoututbeに試合が上がっていないので、山崎照朝さんの著書から引用します。

(この本、山崎先生のゴーストライターの脚色が多いので参考程度でお願いします)

 

開幕戦はパートナーはR・モレノ、クラッシュとドローだったようです。R・モレノがパートナーでは少々不足でしたが、阿部四郎の活躍もあって場外カウントアウト、ドローで決着したようです。

ダンプのフォーク攻撃で、またもやクラッシュが流血したようです。

 

ちなみにこの試合から、ダンプは竹刀を使用しています。

ダンプ松本のトレードマークともいえる竹刀は、どうやら1985年の開幕から使い始めたようですね。

 

 

----------------------------------------

真白な空手着に黒帯で登場

 

「'85新春チャンピオン・シリーズ」は60年1月5日、後楽園ホールに超満員の観衆を集めて開
幕した。
メーンイベントはWWWA世界シングルとUWAの″二冠″を持つ横田が、再びギャラクティカとUWAのベルトをかけての防衛戦だった。前年最後のシリーズで、クラッシュに勝負の厳しさを教え、年間最高試合賞を受賞した横田。

「ギャラクティカはこれまでの外人の中で最強です。二冠になれたのは運がよかっただけ」と、防衛戦に決死の気構えを見せていた。
しかし、そんな横田を一層ふるい立たせ二冠死守に燃えさせたのはセミファイナルに登場したクラッシュである。
「風林火山の年にします」。クラッシュが飛躍をかけたシリーズの開幕戦。その相手はリングを凶器で血に染めてはクラッシュつぶしに魔手を伸ばすダンプとR・モレノだった。
クラッシュはかつてない華やかな、そしてこの日が初披露となったローリング・ソバットの入場曲に乗って登場した。だが何よりもクラッシュを新鮮に見せたのは「風林火山」の刺シュウが入った真っ白な空手着、そして「風林火山」初段の黒帯だった。
二年前(58年)の夏に私の弟子になった二人は人気の上昇とともに実力証明のあかしを欲しがった。フジテレビ杯タッグトーナメントが始まると「先生、優勝したら何くれますか」と千種。結果、
私に築地スエヒロでステーキをおごらせ、三度目の挑戦でWWWA世界タッグを取ると″実力″初段の黒帯をせしめていた。
その黒帯がこんな形で役立つとは……。軽快なリズムの入場曲「ローリング・ソバット」が流れる中、風林火山の空手着での登場は、クラッシュのイメージにピッタリ合った。ファンは花道に群がり、興奮は一段とヒートアップした。だが、試合は荒れに荒れた。売り出し中の極悪同盟が記念すべき開幕のリングで本領を発揮したのだ。
「WWWAのタッグベルトは極悪が項く」。ダンプはそう言い放つと、両手に竹刀を持ってクラッシュの前に立ちはだかった。その顔は、中野を新たに仲間に加え「極悪同盟でベルトを独占」と野望を燃やす″悪のドン″らしく鬼気迫るスゴミがあった。

----------------------------------------

 

 

----------------------------------------

開幕戦無念のドロー

 

WWWA世界タッグ王座の防衛を重ねて、クラッシュ伝説を築くのがクラッシュの夢。それを打破して全ベルトを独占するのがダンプ率いる極悪同盟の野望だった。
60年1月5、6日の開幕二連戦は後楽園ホールで行われたが、初戦のクラッシュ×ダンプ組の一戦をフロントは心配していた。なぜなら6日には19歳コンビの山崎・立野をクラッシュにぶっつけるV2防衛戦を組んでいたからだ。

「あいつら(極悪)リングに上がると見さかいがつかなくなっちゃうからな」と松永社長。ひざに持病を持つクラッシュを心配して「悪いひざに集中攻撃を浴びなければいいんだが……」と試合のなりゆきを見守った。
フロントの不安は的中した。
ダンプがいきなり竹刀を振り回す大暴走。道着の黒帯で応戦するクラッシュだが、阿部レフェリーがダンプに味方するからかなわない。リング下の乱闘となり、フォークの乱打で飛鳥は血を流し、真っ白な空手着がアッという間に赤く染まってしまった。
「もうやってられない。あの凶器をなんとかして!」と植田コミッショナーに食ってかかるクラッシュ。しかしMVPのプライドがクラッシュを奮い立たせた。R・モレノをつかまえると空手殺法の集中攻撃。回しげり、ソバット、延髄斬りと破壊力ある大技を繰り出した千種がモレノを押さえて一本目を先取した。

----------------------------------------

 

 

----------------------------------------

顔面から血をしたたらせ、ガッツポーズでファンにこたえるクラッシュに「アスカ!」「チグサ」の絶叫が巻き起こる。この大声援がクラッシュを勇気づける。ダンプはいまいましそうな表情で両手で耳を押さえてファンをにらみつけた。
 

二本目に入るとダンプの怒りが爆発した。流血した顔に凶器で乱打、さらにボディーアタック、ラリアートをたたき込んで千種をフォール、タイに持ち込んだ。マットに長々と横たわる千種をしり目にリングをかっ歩するダンプ。


決勝の三本目のゴングが鳴ると、一気に勝負をかけてラフ殺法でたたみかけた。必死と必死、リング下で両軍入り乱れての大乱闘。クラッシュが一瞬早くリングに戻ったかに見えたが阿部レフェリーの疑惑のジャッジで両軍カウントアウトのドロー。クラッシュは開幕戦を無念の引き分けで終えたのである。


「ダンプとは必ず近いうちに決着をつける」とクラッシュ。戦えば必ず額を割られてきたクラッシュは、ますます恨みを深めた。だが翌日のWWWA世界タッグ防衛戦を控え、千種は、「新兵器を用意していますから」とV2防衛を力強く宣言した。
その直後、クラッシュとダンプとの血の激闘を見て闘志を燃やした横田が、クラッシュの上をいく大流血戦をやるのである。

----------------------------------------