私は思えば妙な子供であった

(今でもだろ!という突っ込みは受け流すことにする)


戦前の風俗物事を好んだ

子供向け百科事典の日本の行事についての解説欄をよく読んだ


おせち、門松、節分、雛祭り、端午の節句、

などなど……

親は家業で忙しくそうしたことを行うゆとりは

なかった

雑誌の口絵やTVなどのわずかに断片的に

入ってくる情報で擬似的に楽しんだ


小学3年になると自分の住む自治体についての地理や歴史を解説した教本が配布されるが

昔の街並みの写真を見るのが好きだった

本気で明治大正昭和初期に生まれたかったと

思ったものだ

(大恐慌、身売りせざるをえない女子など、恐ろしい側面はあったはずなのだがこの時の私はそうしたことを知らない)


そうしたことをすっかり忘れていたのだが

自身の天性の資質について考えるようになり

生まれ育った土地へ引っ越すことを決めてから

思い出した


身辺が落ち着いたらこれらについて

いろいろ調べてみようかと思う